母の秘密

「パンツみたいなデザインで」
「パンツって」
「そう、水着のビキニの下ね」
「昔はそんなの穿いて体育していたの」
「そうみたいよ」
「何それ、それでそんなの着てなの」
「夜お父さんとね、あとは」
　美奈子は乗ってきてさらに話した。
「看護師さんになったりフライトアテンダントさんや婦人警官さんとか」
「色々あるのね」
「ＯＬさんとかバニーガールとかレースクイーンとか」
「本当に色々ね」
「他にも一杯あって、アニメキャラになるとか」
「コスプレって多いのね」
「それで夜はそんな格好になって」　
　そしてといいうのだ。
「楽しむらしいよ」
「あの、そうしたことをすることも」
　夜の営み、それはというのだ。
「私も最近わかったけれど」
「それはよね」
「そうだけれど」
　それでもというのだ。
「そんな風にしたりするの」
「ただするだけじゃなくてね」
「するだけでも」
　それこそとだ、小奈美は顔を真っ赤にさせて言った。
「凄く恥ずかしいのね」
「お互い裸になってね」
「それで抱き合って、だからね」
「女の人が上になることもあるのよね」
「後ろとか」
「お口使ったりとか」
「信じられないわよね」
　他の娘達も同じだった、まだ知識だけで実際には知らないからこうした話になっているのだ。
「ちょっとね」
「私達もそうするのかしら」
「最初物凄く痛いっていうし」
「大丈夫かしら」
「私痛いの嫌よ」
「私もよ」
「そうよね、しかも」
　まだ言う小奈美だった。
「ＳＭにしろコスプレにしろ」
「他にも色々な楽しみ方あって」
「夫婦で夜楽しんでるの」
「結婚してなくても付き合っていたら」
「じゃあ私のお兄ちゃんも？」
「お姉ちゃんも？」
「お兄ちゃんは流石に」
　小奈美は自分の家族のことをここで当てはめて話した。
「まだ中一だし」
「流石に経験ないわよね」
「幾ら何でもね」
「知っていてもね」
「そうよね」
「そんな筈ないしお母さんもね」
　尊敬しているからこそ言うのだった。
「そんなことしてないわよ」
「ＳＭとかコスプレとか」
「そうしたことはよね」
「そりゃすることはしないと」
　それこそとだ、小奈美もこのことは既に知っていた。
「私も生まれてないし」
「私達もね」
「ここにいる全員がそうよね」
「もっと言えばこの世界の全員がね」
「そうだけれどね」
「それでもよ」
　まだ言うのだった。