恐怖の暗殺教団
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第二章
「サッグみたいな」
「インドの」
「あの国にはカーリー神に生贄を捧げる暗殺集団がある」
「今もあるんだ」
「そうかも知れん、こっちの世界でもおるらしいしな」
この暗殺集団、カルト教団と言ってもいいそれはというのだ。尚カーリーは世界を守る為に戦う女神であり善神である。ただ破壊と殺戮悪に対するそれを司るのでそうした風に信仰が歪められたのであろうか。
「あの教団は」
「難儀な話だね」
「全くだ、それでな」
「そうした教団の仕業かも知れないんだね」
「後は巨人軍か」
連合の領土全体で活動しているこのテロ組織の可能性もあるというのだ。
「若しくは快楽殺人者か」
「どれも碌なものじゃないね」
モンゴメリは小泉の予想を聞いて眉を顰めさせて述べた。
「それは」
「全くだな」
「じゃあ今回の依頼は」
「どう転んでも相手は碌なものやない」
「そうなるね、けれどこんな話どっちにしろ放っておけないし」
依頼でなくともとだ、モンゴメリは言った。
「放置したら生き返るにしても一回死んで痛い目を味わう人が出ているし放っておいたら増えるからね」
「だかから」
「今からね」
「受けるか」
「そうするよ」
こう話してだ、そのうえで。
モンゴメリは小泉と共に依頼を受けるとギルドの事務員に申し出た、それが受理されて早速依頼主であるバンクーバー警察署に行くとだった。
署長であるグレムリンの小柄な女エリザベス=ホイットソンに早速言われた。小柄であるが胸はかなり大きく警察官の制服からもそれが目立っている。署長は二人を冒険者と認識したうえでそのうえで話した。
「今署は事件に人を割きたくとも割けず」
「この事件には」
「はい、数人回していますが」
かろうじて、という口調での言葉だった。
「あくまで、です」
「かろうじてで」
「はい、到底です」
「それでは人手が足りないのですね」
「今はこのバンクーバーと近辺を荒らし回るギャング団への殲滅作戦を行っていて」
「そちらに人を多く回しているので」
「割きたくとも」
この連続通り魔殺人にというのだ。
「そうした状況でして」
「ギルドに依頼を出したのですね」
「それでお二人方に来て頂きました」
「そうでしたか」
「では」
署長は自分と話すモンゴメリそして彼の隣に座る小泉に話した、二人は署長と警察署内の応接室でソファーに座って彼女と向かい合って話をしているのだ。その署長が二人に対してさらに話すのだった。
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