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レーヴァティン

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第百二十一話 即位その六

「それでだ」
「支持はか」
「もう得られるとな」
 そのsアマニというのだ。
「最初から思っていた」
「そうだったんだん」
「しかし九割はな」
 そこまでの高い支持率はというのだ。
「モンスター退治で民がわかったのだ」
「俺のことが」
「お前は何気なく、自然に決めて軍を動かしたが」
「それがか」
「民と国のことを真剣に考えて動く人間だとな」
 その様にというのだ。
「民はわかったのだ、だからだ」
「俺を支持してくれたんだな」
「そういうことだ」
「俺は別にな」
 それこそとだ、久志は正にどうかという顔で答えた。
「モンスターを倒して人気取りとかな」
「考えていなかったな」
「そんなの退治しないとな」
 そうして数を減らさなければというのだ。
「人や街に迷惑だろ」
「襲われてな」
「田畑だってな」
 人や街は襲われずともというのだ。
「襲われるしな」
「獣害だな」
「だからそういうのをしっかりしないとな」
 それこそというのだ。
「本当にな」
「政としてだな」
「お話にならないからな」
 こう考えるからだというのだ。
「俺にしてもだよ」
「手を打ってだな」
「ああ、すぐにな」
 人気取りなぞ考えずにだ。
「決めて動かしたけれどな」
「それがだ」
 まさにとだ、正は久志にまた話した。
「民も見ていてだ」
「支持してくれたんだな」
「人気取りのパフォーマンスも否定しないが」
 それでもという返事だった。
「しかしだ、それに中身がないとだ」
「どうしようもないよな」
「人気取りの為の動きなぞだ」
 それこそというのだ。
「底がない、だからだ」
「それでか」
「中身がなくてな」
 それでというのだ。
「民もそれがわかってな」
「逆効果か」
「そうなる、俺達の國でもあったな」
「ああ、震災の時の総理大臣か」
「あいつがそれだ」
「あいつは本当に最低だったな」
 久志はその総理大臣のことを思い出して眉を顰めさせて言った。
「あの大地震の時でもな」
「あいつは震災地域や被災者のことを考えていたか」
「全く考えていなかったな」
「それがよくわかったぜ」
 それこそとだ、久志も答えた。
「あいつは本当にな」
「国民のことを考えていなかったな」
「日本のこともな」
 言うまでもなく被災地、何よりも被災者の人達のことをだ。
「自分のことしか考えていなかったな」
「だから辞めるって言って何ヶ月も残っていたんだな」
「そしてだ」 
 正はさらに言った。
「最初に原発に行った」
「あそこはわざわざ行かずにな」
「復旧作業に専念させるべきだったが」
「あれこそ底の浅いパフォーマンスか」
「そうだ、最低最悪の屑のやることだ」
 正はこうまで言った。 
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