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レーヴァティン

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第百十九話 ナイル川へその九

「そこからはな」
「ナイル川を遡ってね」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「後はな」
「敵の王都メンフィスまで」
「進むな」
 ナイル川を遡ってというのだ。
「そしてな」
「そのうえでよね」
「古王国を降すな」
「そうするのね」
「思えば大きな領土を持つ国との戦はな」
 それはというのだ。
「古王国がはじめてだな」
「そうね、確かに」
 双葉もその通りだと頷いて答えた。
「私達がこれまで戦ってきた相手はね」
「都市国家とか部族とかな」
「そういう相手ばかりでね」
「広い領土を持つ国はな」
 それはだったのだ。
「古王国ばかりだったな」
「本当にそうよね」
「けれどな、そうした国家もな」
「倒さないとね」
「浮島の統一も出来ないからな」
 だからだというのだ。
「ここはな」
「戦っていくわね」
「そうするな」
 実際にというのだ。
「アレクサンドリア攻略からも」
「アレクサンドリアの城壁も堅固だが」
 正も言ってきた。
「それでもだな」
「ああ、降伏を促す使者を送るがな」
「それが断られたら」
「その時はな」 
 まさにというのだ。
「攻めるな」
「そうするな」
「ああ、アレクサンドリアも術を使う奴多いな」
「古王国の中でも重要な街だからな」
「そうだよな、じゃあこっちもな」
「術を使える兵をか」
「出来るだけ集めて」
 そしてというのだ。
「そのうえでな」
「攻めるな」
「そうするな、勿論大砲もな」
 この兵器もというのだ。
「これまで通りな」
「使うか」
「というか大砲もな」
「使わずしてだな」
「攻城戦とかな」
「考えられないな」
「俺達の場合はな」
 こう正に話した。
「そうだろ」
「その通りだ、俺達は銃火器と術もな」
「重要な武器だからな」
「ただ剣や弓矢だけではない」
 この世界ではこうした武器も強力であるがだ。
「もっと言えば俺達の軍の装備はハルバートが多いがな」
「兵隊には標準装備にさせてるな」
「パイクと共にな」
 六メートルはある長い槍だ、これを前に出してそうして進撃してくる敵軍を防ぎ突き刺しているのだ。
「使っているな」
「あれは突くだけじゃないからな」
「切ることも出来る」
「だからな」
「使っているな」
「兵隊の武器は長いに限るってな」
 久志は笑ってこうも言った。 
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