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星河の覇皇

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第七十二部第一章 マウリアの人口統計その十二

「権限は弱めたままだ」
「軍隊も多くは置かない」
「自衛程度で」
「そうだ、軍隊もだ」
 武力、それもというのだ。
「中央に集中させる」
「各軍管区は置いても」
「それでもですね」
「エウロパ軍はあくまで、ですね」
「中央に集中させますね」
「中央集権国家故にだ」
 まさにというのだ。
「元からそうしているが」
「新天地もですね」
「そちらについても」
「軍管区は置いても」
「中央軍管区程強くはしない」
「そうしていきますか」
「そして司令官もだ」
 及び将校達もだ。
「他の軍管区と同じくだ」
「配置替えは頻繁に」
「定着させない、ですね」
「軍閥化を防ぐ為に」
「そうしていきますか」
「そうだ、もっともエウロパ元帥は元帥府を開ける」
 エウロパ元帥の権限の一つだ、そのうえでその下に彼が望む人材を集めその指揮下の軍を動かせるのだ。
「しかしだ」
「その配属は、ですね」
「元帥府単位で動かせます」
「総統の権限により」
「だから軍閥化を防げますが」
「新天地にも」
「そうしていきますか」
 カミュとアランソは二人でギルフォードに確認した。
「その様にして」
「独立も叛乱も防ぎますか」
「そうしていく、離れることはさせない」
 エウロパから、というのだ。
「絶対にだ、そのことも考えてある」
「既にですか」
「進出前とはいえ」
「先に先に手を打っていくが政治家だ」
 読んだうえでというのだ。
「だからな」
「はい、では」
「その様にしていきましょう」
「そして必ずですね」
「何時の日か連合を」
「凌駕する」
 そのつもりだというのだ。
「帝国主義時代の様にな」
「はい、それではまずは国内ですね」
 カミュは首相としてだ、ギルフォードに問い返した。
「国内を発展させますか」
「開発。開拓を行ってな」
「そうして力を蓄えますか」
「本土で進出している惑星は僅かだ」
 衛星に至っては殆どない、これがエルロパの開発開拓事情だ。
「百もないな」
「星系は数千万はありますが」
 尚連合位は二千億あるという銀河系の星系のうちかなりの部分を持っている。
「しかしですね」
「居住している惑星は百程だ」
「それが現実ですね」
「まだ住める星は多い」
「それもかなり」
「だからだ」
「開発、開拓に力を入れ」
「国内の居住地域、耕作地を増やし」
 そしてというのだ。
「資源もだ」
「そちらもですね」
「発掘していく」
 そして自分達のものとして利用していくというのだ。 
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