オズのキャプテン船長
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第二幕その十一
「南の島々にはいるね」
「そうそう、人間位の大きさのね」
「彼等がいたね」
「そんな島があるの」
このお話を聞いて驚いたのは恵梨香達でした。
「オズの国は不思議の国だけれど」
「大きなドードー鳥もいるなんて」
「流石オズの国?」
「人間位の大きさのドードー鳥までいるなんて」
「お伽の国ならではね」
「そう、何かね」
ドードー鳥は恵梨香達五人にさらにお話します。
「何処かの不思議の国か鏡の国にもいるそうだけれど」
「アリスかしら」
そうした国の名前を聞いてふと思った恵梨香でした。
「その国は」
「君達は知ってるのかな」
「子供の頃絵本で読んだことがあったわ」
それで知っているというのです。
「大きなドードー鳥のことは」
「それで知っているんだ」
「トランプの兵隊やチェシャ猫や大きな芋虫さんもいて」
そしてというのです。
「大きなドードー鳥もいてね」
「君達も知ってるんだね」
「何処となくね」
「そうだったんだ」
「それでこの国にいてもね」
このオズの国にもというのです。
「別にね」
「不思議とは思わないのね」
「ええ、私はね」
「そうなんだね」
「そこはわかってくれるかしら」
「よくね、じゃあ君達はその島に行くのかな」
「そうだね」
船長が答えました。
「わしもその島のことは知っているし」
「それならだね」
「海に出たら」
その時はというのです。
「その島に行くよ」
「そうしてだね」
「そのドードー鳥も観るよ」
この目でというのです。
「是非ね」
「わかったよ、じゃあね」
「さて、赤いドードー鳥の他に」
ここでまた言った王様でした。
「この動物園には多くの生きものがいるのだから」
「その生きもの達もですね」
「観るといい」
「カバキリンもいるしね」
王子はオズの国のこの生きものの名前も出しました。
「観るかな」
「あのカバキリンもですね」
「よく凶暴と思われるね」
「実際にそうですよね」
「けれどこの動物園のカバリキンは大人しいんだ」
「そうなんですか」
「カバよりもキリンの属性が強いせいかね」
それでというのです。
「大人しいんだ」
「それはいいですね」
「これがカバの属性が強いとね」
「凶暴なんですね」
「実はカバは結構凶暴だからね」
王子はこのことを知っていて言うのでした。
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