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オズのキャプテン船長

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第二幕その一

               第二幕  リンクティンク王の国で
 一行はカドリングの国に入ってこの国も一気に縦断してそのうえでリンキティンク王の国に来ました。するとです。

 リンキティンク王はいつもの調子で皆に言ってきました。
「ハハハ、もう連絡は来ているぞ」
「そうなんだね」
「では早速かな」
 こう船長に言うのでした。
「出港といくかい?どうせならだよ」
「この国でだね」
「少し遊んでいくといい、ハハハ」
「少し休む意味も含めて」
 王様の第一の親友でいつも一緒にいるボボ王子も一向に言ってきました。
「一日でも二日でもこの国にいたらどうですか」
「さて、どうしたものか」
 船長は二人の提案を受けて考えるお顔になりました。
「ここは」
「いいんじゃないかしら」
 トロットが船長に答えました。
「ここは」
「王様達の申し出を受けてだね」
「ええ、確かにすぐに出港したら」
「疲れるかな」
「都からここまでずっと歩いてきて」
 それでというのです。
「やっぱり疲れてるでしょうし」
「だからだね」
「そう、ここはね」
「休憩の意味も含めてだね」
「一日か二日でも」
 それ位でもというのです。
「休んで」
「そしてだね」
「出港しましょう」
「そういえば特に急がないね」
 モジャボロも言います。
「それならね」
「ここはリンキティンク王の申し出を受けよう」
 教授もトロットの意見に賛成でした。
「少し休もう」
「船長は早く海に出たいの?」 
 ビリーナは船長に尋ねました。
「そうしたいの?」
「いや、焦ることはないからね」
 船長はビリーナに答えました。
「だからね」
「それじゃあよね」
「うん、特に急がないから」
「だったらね」
「暫くの間だね」
「一日か二日でも」
 その間でもというのです。
「休んでね」
「遊ぶことだね」
「そうしましょう」
 是非にと言ってです、そしてでした。
 一行はリンキティンク王の国に少し滞在して王様達と一緒に遊ぶことにしました、そうなるろとでした。
 王様は皆をお菓子の牧場に案内してそこで様々なお菓子やジュースを飲みながら歌いはじめました。その歌を聞いてです。
 王子は少し首を傾げさせて尋ねました。
「その歌は何の歌ですか?」
「鳩の歌じゃよ」
 王様は歌い終わってから王子に上機嫌で言いました。
「太った飛べない鳩の」
「ああ、ドードー鳥ですね」
「左様、わしの大好きな鳩じゃ」
 それの歌だというのです。
「実に愛嬌があってよい鳩じゃな」
「そういえばあの鳥は鳩の仲間でしたね」
「そうなのじゃよ」
「あれっ、ドードーって鳩だったんですね」
 カルロスはそう聞いて目を丸くさせました。
「ドードーって鳥だと思っていました」
「そう、王様の言う通りだよ」
 そのカルロスに神宝がお話します。 
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