仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~
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第二部~雅、結婚騒動~
第6話『悪夢!復活の早乙女博士』
「あれは、真ゲッタードラゴン!?」
雅は落ちてくる巨大な残骸に驚く。
「とにかく、安全に運ぶ方法は一つしかない!ロケットパンチ!」
雅はマジンガーZの両腕を発射させて、そのジェットエンジンを駆使して真ドラゴンの残骸を海上に落下するように位置を調整する。
「よし!」
そして、真ドラゴンの残骸は湾岸部に落下する。
「いてててて!もうちょっと安全に運んでくれねぇのかよ!」
「渓、そんなこと言ってもよ、見た感じこの世界は俺達の知っている地球とは違うみたいだぜ!まあ、どんな地球でも、久しぶりの地球だ!やっぱ大気がうまい!」
落下した真ドラゴンの残骸から二人の男女が現れる。
「あなた達は、渓さんと凱さんですね?」
雅は二人に質問する。
「確かに私は渓で、そいつは凱だ。で、何であんたが知っているんだ?」
渓は雅の質問に答え、逆に雅に質問する。
「その前に、この状態では会話も大変でしょう。僕の家で話しましょう。」
雅は提案する。
「どうする渓?インベーダーの罠かもしれないぞ?」
凱は渓と話している。すると、
「大丈夫だ。その男はインベーダーに寄生されていない。」
真ドラゴンの中から赤い服の男が出てきて渓達に話す。
「號、本当か!?」
凱は出て来た男、號に言う。
「間違いない。まずは話を聞く方が先決だ。」
「號さん、ありがとうございます。」
「話なら、真ドラゴンの内部の居住スペースで出来る。そこで構わないか?」
「大丈夫です。」
「そうか。来てくれ。」
號達は雅を案内する。
居住スペースで雅達は座る。
「それでは、初めまして。僕はこの世界に設立された次元保護国の国家象徴、凪風雅ともうします。」
『それから、このような形での面会で申し訳ありません。警察庁長官のリンディ・ハラオウンよ。』
雅と、モニター越しのリンディは挨拶をする。
「それで、この世界はどうなっている?どうもインベーダーの反応が最近出たように見えるが。」
「號さんの言うとおり、この世界は皆さんの住んでいた世界とは異なる世界です。それで、インベーダーが出た時期に関してですが、今から三日ほど前に初めて観測されましたが、インベーダーの研究をしていた科学者がいつから手をつけていたかまでは解りませんでした。」
「その科学者の身に何があった?」
「それが、その科学者は生物学者で、様々な生物の不正捕獲に虐殺行為を行って裁判をしていましたが、その土地で急にインベーダーに変貌したので、いつからインベーダーになっていたのかまでは把握出来ていません。」
「つまり、研究の途中でインベーダーに侵食されたってわけか。」
凱が考察を述べるが、
「いえ、彼のことですから恐らく意図的に取り込んだ可能性があります。」
雅が所長について説明していると、
『雅国家象徴、そのことについて、レポートが見つかったわ。』
リンディが捜査の内容を話す。
「リンディ長官、本当ですか?」
『ええ、それで解ったことだけど、あの所長はどうやら私達が逮捕する2ヶ月ほど前に意図的にインベーダーを取り込んだみたい。その時の様子がレポートにされて残っていたわ。最初は死骸を他の生物に食べさせて様子を見ていたけど、変化が無くて自ら生きたインベーダーを取り込んだみたい。』
「自分でインベーダーを取り込んだのかよ。なんてやつだ!」
渓は嫌悪感を抱く。
「渓さんが嫌悪感を抱くのは解ります。あの所長が號さんを見れば、恐らくすぐに解剖していたと思います。」
「おい、どういうことだよ!」
「凱さん、落ち着いて下さい。あの所長は人間と同じ生まれ方をしていない人型の生き物は化け物だから実験材料にして解剖しても構わないと思っているような男でした。」
「マジかよ。」
『そうね。だから死刑判決を受けたのだけど、そこでインベーダーに姿を変えたわ。』
「それで、その時の様子はどうだ?」
『資料が残っているわ。これはあなた達が観た方が解るかもしれないわね。』
リンディは裁判の様子とその後の雅の戦闘を観せる。
「なんて野郎だ。」
「ああ、まさかあんなゲスがこの世にいるとはな。」
渓と凱は意見を述べる。
「一つ気になったが、まさかインベーダーは人以外の生き物も取り込んだのか?」
「はい。恐らく既に三、四種類の生物種が取り込まれています。」
「そうか。ところで雅、お前に頼れる仲間はいるか?」
「勿論です。」
「それなら、後二人呼んでくれ。話がある。」
號は雅と話をし、雅はフェイトと圭一を真ドラゴンに呼ぶ。
「雅、どうしたの?」
「すげえ!ゲッターロボの中ってこうなっているんだ!」
雅に呼び出されたフェイトと圭一はそれぞれ異なった反応を見せる。
「確かに、いい目をしたやつらだな。」
「號、こいつらになら任せてもいいよな?」
凱と渓は號と話し、
「そうだな。雅、お前達に頼みがある。」
「何でしょうか?」
號は雅にある話を持ちかけようとし、雅はわかったうえで質問する。
「俺達はこれから真ドラゴンの改修作業を行いたい。だから、真ドラゴンが修復されるまでの間、お前達にこの真ゲッターロボを託したい。これを使ってインベーダーを倒してほしい。」
號は雅達に真ゲッターロボのパイロットになるように依頼する。
「フェイト、圭一、大丈夫か?」
雅の質問にフェイトと圭一は頷く。
「では頼むぞ。新しいゲッターチーム。」
號と雅は握手を交わす。すると、地響きがなる。
「雅、恐らくインベーダーだ!」
「はい!行こうフェイト、圭一!新生ゲッターチーム、出動だ!」
「うん!」
「はい!」
雅達は走り、雅は真イーグル号に、フェイトは真ジャガー号に、圭一は真ベアー号に乗り、真ドラゴンから離陸する。
「まずはゲッター1で様子をみよう。チェンジ、ゲッター1!スイッチ、オン!」
雅は真ゲッター1の合体スイッチを押し、真ジャガー号の後方に真ベアー号が向かうと、ゲッター線の分離と増殖機構によって連結し、胴体と手足が出現。コックピットは回転して人型の体制になる。そして、連結した真ジャガー号の先頭に真イーグル号は向かい、それが合体して真ゲッター1への合体が完了する。
「ゲッター、トマホーク!」
真ゲッター1は右肩から巨大な戦斧、ゲッタートマホークを出現させて構える。
「行くぞ!」
真ゲッター1はゲッタートマホークをインベーダーの首に引っかけてインベーダーを真ドラゴンから引き剥がす。
〝キュオォォォッ!〟
インベーダーは怒るように真ゲッター1に突進し強力なパンチを放つ。
「圭一、ゲッター1では分が悪い。ゲッター3で行こう!オープンゲット!」
真ゲッター1は合体を解除し、分離飛行を行う。
「わかりました!チェンジ、ゲッター3!スイッチオン!」
真ジャガー号は巨大なキャタピラに出現させ、真イーグル号はそれに刺さり、そこに真ベアー号が被さり、真ゲッター3に合体する。
「すげえ!まずはこれだ!ゲッターパンチ!」
真ゲッター3は拳を放つ。インベーダーはそれをよけるが、真ゲッター3は腕を延ばしてインベーダーを追尾し、インベーダーの腹部を殴る。
〝キュオォォォッ!〟
インベーダーは悲鳴をあげる。
「今だ!ミサイルストーム!」
真ゲッター3はキャタピラの上に搭載されたミサイルポッドを開き、ミサイルの雨をインベーダーに降らしてインベーダーはミサイルストームの中のゲッター線を取り込む。
「雅、インベーダーの様子がおかしいよ!」
「インベーダーは、ゲッター線を取り込んで進化する能力を持っている。」
「それじゃあ、ヤバいんじゃないですか!?」
フェイトの言葉に雅が答えると、圭一は新たな疑問を提示する。
「大丈夫だ。よくみているといい。」
雅は言い、フェイトと圭一はその様子を見ているが、突然インベーダーの動きが止まったかと思うと次の瞬間、インベーダーの肉体は目が潰れながら破裂した。
「雅さん、あれって?」
「インベーダーはゲッター線を取り込んで進化する能力を持っているが、吸収出来る量には限界がある。だがインベーダーは限界を気にせずにゲッター線を吸収し、その結果飽和状態を起こして進化する前に体組織が自壊してしまうんだ。」
「それじゃあ…」
「そうだ。ゲッター線による飽和攻撃を行えるゲッターロボはインベーダーの一番の天敵になる。」
雅は説明するすると、突然巨大な雷雲が発生する。
「なんだ、あれは!?」
號達は突然のことに驚き外へ出て様子を見る。すると、雷雲目がけ数体のインベーダーが向かい、更に真ドラゴンに付着していたと思われるインベーダーが一つその中に混ざると、雷雲は晴れ、空から恰幅の良い老人を中心に右側には細長い青ざめた肌の男、左側にはサングラスをかけたがたいのよい黒人が現れる。
「奴らは!?」
雅は驚く。
「地獄から蘇りやがったか…」
渓はそう言うと、
「随所と口が悪くなったな。我が息子、元気よ。」
恰幅のよい老人は渓に対してそう返す。
「元気って、まさか!?」
圭一は驚く。
「そうだ。奴は早乙女博士、の肉体を持つインベーダー。」
「じゃあ、元気って…」
「そう。渓さんは、早乙女博士に元気という男の子として育てられたんだ。真ドラゴンのパーツに組み込むために。」
「なんて奴だ!俺の知っている早乙女博士じゃねえ!」
圭一は怒りを露わにする。
「早乙女博士!私は早乙女元気じゃない!車弁慶の娘、車渓だ!」
渓は拳を握りながら言う。
「元気よ。例えお前がどう言おうと、わしの血を引く息子、元気であることに変わりはない。」
早乙女博士は呆れるように言う。
「早乙女博士、煽るのはそれくらいにしておきましょう。今は真ドラゴンの方が重要ですよ。」
「スティンガーくんの言うとおり。それに、我々は完全に貴方を信用しているわけではない。」
「貴方はかつて、我々を裏切った経験がありますからね。ね~、コーウェンくん。」
「ね~、スティンガーくん。」
細身の男、スティンガーと黒人、コーウェンはあざ笑うように言う。
「コーウェン、それにスティンガー、わしもそれは悪かったと思っておる。だからこうして強力しておるのだろう?」
早乙女博士はそう言い返し、三人は大口開けて笑う。最悪の敵が、この地で復活してしまった。
to be continued.
次回、仮面ライダーディロード
早乙女博士達の狙いは真ドラゴンにあった!そして、次元保護国とインベーダーの戦いは更に激化する。
次回『戦慄!悪魔のメタルビースト真ゲッター』お楽しみに
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