ジェレミー=フィッシャーどんのお話Ⅱ
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第三章
「そんな人がですよ」
「あんなことを言うことは」
「まさかですよ」
フィッシャーどんに驚きのお顔のままお話します。
「本当に」
「そうですよね」
「ですが」
それでもというのでした。
「そうであるなら」
「それならですか」
「私達はもう今は」
「はい、すぐに退散してもいいですね」
「そうですね」
こうお話してでした、そのうえで。
フィッシャーどんとご主人はすぐにそれぞれのお家に帰りました、そしてフィッシャーどんはお家で奥さんにこのマクレガーさんのことをお話しますと。
奥さんは普通にです、フィッシャーどんに言いました。
「そりゃあの人だって畑を離れてしかも飲んでいたらね」
「ああなるのかい?」
「畑はあの人の食い扶持よ」
何といってもというのです。
「守るのは当然でしょ」
「言われてみればそうか」
「あんただって虫の牧場や釣り場は大事にしてるじゃない」
「わし等の食い扶持だからね」
「それと一緒よ、それで酔っぱらって機嫌がいいならね」
そうした状態ならというのです。
「余計によ」
「そういうものか」
「そうよ、じゃあね」
あらためて言う奥さんでした。
「今日は釣ったお魚をパイと塩焼きにするから」
「そちらの料理にするのかい」
ご主人とのお話でパイや焼く、ご主人がそうお話したことを思い出して少しどうかというお顔になるフィッシャーどんでした。それでこう奥さんに言うのでした。
「何かな」
「何かあるの?」
「いや、何でもないよ」
フィッシャーどんは奥さんにこのお話をしても大したことはないだろうと思って言いませんでいた。マクレガーさんのことをあっさり言われた後だったので。
それで晩ご飯にパイと塩焼きその他のおかずやパンを食べました、お魚のお料理はとても美味しいものでした。
ジェルミー=フィッシャーどんのお話Ⅱ 完
2019・4・3
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