タンザニアユニコーン
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第二章
「ほんまに」
「それがわからんのやな」
「どうもな、それでや」
「ギルドにしてもか」
「探してるんやろな」
「それが依頼にも出てるんやな」
「これ政府の依頼や」
タンザニア政府、十星連合の下では地方政府の一つとなっている。
「私もこの国治めてた時に出したけど」
「見付からんかったんか」
「残念ながらな、それでな」
「今こうしてやな」
「タンザニア政府が出してるんやな、それでな」
フルルはシャーデーにさらに話した。
「この神託がな」
「あんたのやな」
「そうみたいやから」
それでというのだ。
「受けようと思う」
「そうか、けどこの依頼募集人数も多いし」
見れば百人単位である。
「結構な」
「数が多いな」
「それだけの人数使っての捜索となると」
「それだけ見付けにくい」
フルルは自分からシャーデーの指摘に応えた。
「そういうことやな」
「ほんまにな、けどな」
「それでもや」
「これは神託やと思うから」
「受けようか」
「ほなな」
こうしたことを話してだ、そしてだった。
二人は一緒にだ、ギルドの事務所に依頼を受けると言った。そうしてそのうえでビクトリア湖のほとりに他の依頼を受けた冒険者と共に行き。
ユニコーンの捜索をはじめた、だが。
何日探しても一匹も見付からない、だがモンスターや獣は多く。
冒険者達はどうかという顔で言うのだった。
「いねえな」
「ユニコーンなんて」
「あんな目立つ外見なのにな」
「それでもな」
「シマウマはいるけれどな」
いるのはこの馬経達だった、この世界のアフリカでもこの生きもの達は普通にサバンナを中心として棲息している。
「ユニコーンなんてな」
「湖の岸辺にもいないし」
「森の中にもな」
タンザニアユニコーンはジャングルに棲息する種類だ、ユニコーンは湖の傍にある森林地帯に棲息している。
そしてアフリカではだ、ユニコーンはジャングルで棲息しているが東南アジアの密林地帯でも同じだ。尚アマゾンではユニコーンの様な優しい生きものは存在しない。凶悪極まるモンスターや獣しかいない。
「何処にもいねえな」
「絶滅したか?」
「随分乱獲したらしいし」
「結構人手出して探しているけれどな」
「それでもいないってなるとな」
「もうな」
「いないんじゃないのか?」
多くの冒険者達はどうかという顔でタンザニアユニコーンはもう絶滅したのではと思いはじめていた。
それはフルルも同じで共に何日もモンスターや獣達を倒しつつユニコーンを探しているシャーデーに対して話した。
「若しかして」
「もうおらんか」
「そうかもな」
タンザニアユニコーンはというのだ。
「これは」
「残念な話やな」
「起きた世界ではこうした話は無茶苦茶あって」
「嫌なことに」
実際にだ、シャーデーはその眉をかなり顰めさせている。そのうえでの言葉だった。
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