魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
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第二百二十五話
前書き
更識編スタートでーす。
8月7日、俺の家の前。
今日から更識家に泊まるので、簪と本音と配下の人(簪の配下なのか更識の配下なのか布仏の配下なのかは不明)が迎えに来ていた。
簪はゆったりした青と白のワンピース。
本音は萌え袖のシャツにミニスカート。
「はわぁ~」
と簪が箒と俺を見て目を輝かせる。
なにそのリアクション超可愛い。
「箒!箒! 尻尾さわっていい!? 一夏も後で撫でさせて!」
簪の視線が箒の尻尾に固定されている。
箒が金髪になってることよりそっちが重要らしい。
最近では俺も見慣れたが、やはり狐モードの金髪は相当目立つ。
「構わないが……乗ってからでいいか?」
人数が人数なので移動はバスだ。
もちろんシルヴヴァインのな!
更識からの迎えの車に先導してもらう形だ。
バスのドライバーはヴィッサリオン。
今回はシルヴヴァインの部下は連れていかない。
で、ヴィッサリオンは自分からドライバーを名乗り出た。
柳韻さん達が来ないと言ったので、男一人になるのを嫌ったらしい。
俺はどうなんだと言ったら姫(箒)の膝の上で丸くなってればいいだろうと返された。
バスに乗り込む。
中はバス前方にコの字型の席があり後部にウェポンコンテナがある。
で、コの字の底にオータム、スコール、フィーネ、右に束さんとロリs、左には後ろから本音、箒、簪だ。
俺は箒の膝に乗せられたので猫になっておく。
簪は隣に座る箒の尻尾をモフッていた。
「……もふもふ」
二本の尻尾をだきしめて幸せそうだ。
うん。可愛い。
純粋に可愛い。
え? ロリs?
アイツ等隙あらば撫で回そうとするからな……。
更識家までは結構かかるそうだ。
ロリsは練習ってことで慣性中和のリンクドキャスト中。
で、束さんとフィーネとスコールとオータムは女子トーク中。
することがない。
と思っていたら簪の反対側に座っていた本音が俺を抱き上げた。
「にゃー」
「おりむー、かわいいねぇ~」
と俺を抱えたまま本音が呟く。
「なぉー」
どうやら今日は武器はあんまり仕込んでないらしい。
最低限の棒手裏剣は持ってるようだが。
そも萌え袖に武器仕込んでたら撫でさせないけどな。
本音が首から背中にかけてをゆっくりと撫でる。
片手で重そうだったので飛行術式で軽くする。
「もふもふだね、おりむー。メインクーン?」
「にゃー」
「へー。じゃぁ橙ちゃんにそういう血が混じってるのかもね」
「みゃーん……」
サービスってことで撫でる手に尻尾を巻きつける。
「んぅー…くすぐったいよぉ~」
「なぉーん……にゃぁー」
「だってくすぐたっかんだもん!」
おりゃー! と本音に毛をかき回された。
ボサボサだ。
「にゃぅー……」
膝の上に降りる。
「にゃー」
「別に大丈夫だよ~。私鍛えてるから~」
本音に確認をとってから飛行術式を切る。
ぐでぇっと膝の上で腹這いになる。
「ふにゃぁ……」
欠伸をして上を向く。
「………………」
「……………………………にゃぁ?」
箒の尻尾をモフってた簪と目があった。
目をキラキラさせている。
「………にゃ、にゃぁ」
簪が俺に手を伸ばす。
「みゃぁ…」
飛行術式で軽くしておく。
ヒョイ、と抱き上げられた。
脇の下を持たれ、目の前にぷらーんと吊るされる。
「みゃー」
なんでこの子そんな目ぇ輝かせてるのん?
と思ってたら簪に抱き締められた。
「んー!」
で頬擦り。
なんなの? 猫好きなの?
「あー、簪。一応言っておくが、それ一夏だぞ」
「んん~!」
「聞こえてないな」
簪にいいようにされながら隣で話す箒と本音の会話に耳を傾ける。
「かんちゃんって動物に逃げられちゃう人だからね~。
ほら、動物って『そういうの』わかるみたいだし」
「ふむ。たしかに簪はただならぬ雰囲気が漏れているな。
私に憑依させている稲荷の感覚も警告を発している。
刀奈さんはそんな気配はなかったが…錬度か?」
「ん、そうだね。かんちゃんは隠すの苦手だし、そういう訓練やってないからねぇ~」
主はやってなくとも従者はやっているようだ。
本音の殺気や殺意を隠蔽する技術は凄まじい。
仮に、仮にだ。
本音が笑いながら近づいてきたならば、俺はきっと刺される瞬間までその殺意を汲み取れないだろう。
ふむ。その方向で魔法を仕込んでみるのも面白いかもしれないな。
更識は国益を守るための裏の存在。
俺は別に日本に敵対する気はないし、更識を強化すればこちらに何かあったとき味方してくれるかもしれない。
それに万一敵対されれば縁を辿ってゲートキーパーを使えばいい。
最近物騒だもんなー。
物騒といえばコタンジェントと影縫さんどうしてるのかな。
もうフェニックス始ま…………………ぁ。
そう言えば暦さんを魔改造しちゃったけど影縫さん大丈夫かな……。
忍ちゃんに渡したコアには何も入れてないけど、もし加速とかで単位時間辺りの学習量を上げていたら手がつけられなくなるかもしれない。
いや割とマジでVR空間で忍ちゃんが修行……は無いとしても暇潰しとまでアニメ技の再現とかやってたら凄い事になる。
俺が去年桃原恋歌の振り付けを覚えたようにな。
つらつらとしょうもない事と真面目な事を考えながら簪にモフられること三時間。
俺達は漸く更識家に到着した。
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