レーヴァティン
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第百十一話 都からその十一
「つまりです」
「敵は残り二万五千程度だな」
「それ位の兵しかです」
「残っていないな」
「この度の戦で」
「そうか、ならな」
敵の兵が多く減った、英雄はその話を聞いて断を下した。その断はというと。
「琵琶湖の中をだ」
「水軍を使って」
「そして近江の至るところを攻めてな」
「陸路と共にですね」
「近江を掌握していくか」
「そうしますね」
「使えるものは全て使う」
ここでもだ、英雄はこうも言った。
「だからだ」
「この近江においては」
「琵琶湖の中を水軍を使ってな」
「そこからですね」
「近江を攻めていく」
その至るところをというのだ。
「魔物もいるが」
「琵琶湖の中には」
「その魔物達も倒してな」
それも行ってというのだ。
「そのうえでだ」
「近江を攻めていきますね」
「ここはな」
琵琶湖も使ってというのだ。
「そしてだ」
「近江を抑え」
「越前、そして若狭だ」
その様に攻めていくというのだ。
「ここはな。だが」
「だがとは」
「近江には堅城も多い」
城の話もだ、英雄はした。
「観音寺、小谷、佐和山とな」
「その三つの城は」
良太が言ってきた。
「確かにですね」
「堅城だな」
「はい、三つ共山城であり」
「守りもな」
「非常に堅固です」
「だから攻め落とすにもな」
そうする時もというのだ。
「攻めるならばだ」
「全力で攻めて」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「陥落させる」
「そうしますね」
「素直に降ればいいが」
そうした城にいる者達がというのだ。
「そうでないとな」
「全力で攻めて」
「そして落とす」
「そうしていきますね」
「そして出来れば」
英雄はこうも言った。
「近江を掌握したなら」
「そこからですね」
「この三つの城以外にな」
「近江全体を治めそして」
「東海や北陸への備えの為にもな」
このことも目的として、というのだ。
「安土辺りに城を築くか」
「あちらに」
「都の守りも兼ねてな」
この役割も入れてというのだ。
「築城したい」
「いいわね、それも」
奈央は英雄の話をここまで聞いて言った。
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