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湖の巨獣

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第二章

「この状況をな」
「どうにか出来んか」
「というか誰かに何かして欲しいってな」
「船乗りの人も商人の人も思ってるか」
「石油を発掘してる人もな」
 つまりこの湖に関わっている者全員がというのだ。
「どうにかして欲しいな、すぐに」
「そうか、ことの真相を冒険者として調べに来たが」
 やはり身分は隠しているがそれでも嘘は言わなかった、それで船乗りに話した。
「今からな」
「湖のモンスター達にか」
「その巨大なモンスターもな」
 そのどれもというのだ。
「倒させてもらうわ」
「そうか、じゃあな」
「行って来るわ」
 こう言ってだ、ピエトリはリョサと共に自分達が乗っている船を湖の中央部に進ませた。するとだった。 
 淡水生の中南米に棲息しているモンスター達が出て来てだ、そうして二人に襲い掛かってきた。そのモンスター達をだった。
 ピエトリはリョサと共に戦い倒していった、ピエトリは格闘だけでなく術も使いリョサは術をメインに格闘をして戦った。
 神具である魔剣クラレントを振るって水面から出て来て跳ねる様に攻撃してきたモンスターも水中から来るモンスターも全て倒した、そうしつつだった。
 船をさらに先に進ませた、するとだった。
 ここでだ、ピエトリはリョサに話した。
「一番の問題であるな」
「巨大なモンスターやな」
「それが何かやな」
「アマゾンみたいにな」
「危険なモンスターが多いからな、あそこは」
「あそこは巨大なモンスターも多い」
 水棲だけでなく陸上や空のモンスターでもそうだ、アマゾンは恐竜もいるしとかく危険な場所なのだ。
「それでな」
「巨大なモンスターもやな」
「いて不思議やないが」
 それでもというのだ。
「それでもな」
「ここはな」
 この世界のマラカイボ湖はというのだ。
「モンスターも少なくて」
「それでやな」
「巨大なモンスターもな」
「おらんかったな」
「何で急に出て来たか」
「それが気になるな」
「どうもな」
 こうしたことを話しつつだ、二人は湖の中を船で動きつつモンスター達を倒してそうしてであった。
 探していると遂にだった、その巨大なモンスターを見た。それは三十メートルはある鰐で身体のあらゆる部分に大きく鋭い牙が無数に生え揃っている漆黒の鱗を持っていた。
 その鰐を見てだ、ピエトリは言った。
「あれはコアトリクエやな」
「邪神やったな」
「同じ名前の神様と違ってな」
 この世界でははっきり分けられている、善神のコアトリクエと邪神のコアトリクエがいるとである。
「あっちの邪神はな」
「何でも食い荒らすな」
「貪欲な邪神やが」
 こうリョサに話した。 
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