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レーヴァティン

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第百九話 書の収集その二

「何にもならないな」
「最低限の知識がないとね」
「その天才もだ」
 その域にまで達しているその分野での才能もというのだ。
「発揮されない」
「兵法の天才も軍を知らないと」
「何にもならない、だからだ」
「その才能を開花させる為にもだね」
「学問や教育は必要であるしだ」
 英雄は桜子にも話した。
「天才でなくともな」
「優れた人材を育てる為にも」
「是非だ」
 まさにというのだ。
「教育は必要だ」
「優れた人材を育てる為にも」
「天才の話がしたが普通の、中堅の人材こそがだ」
「必要っていうね」
「多くな、そうした人材を多く揃えるとな」
「本当の意味で国力になるから」
「それ故にだ、図書館だけでなく寺子屋もな」
 子供に読み書きを教える場所もというのだ。
「多く造らせる」
「こっちがお金を出してもだね」
「そうでもしてな」
「それぞれの街や村に開かせて」
「子供達に最低限の教育でも受けさせる」
 読み書き位は出来る様にさせるというのだ。
「それだけで全く違うからな」
「読み書きが出来るとたい」
 香織も言ってきた。
「それだけで全く違うとよ」
「そうだな」
「色々なことがわかりるたうからな」
「だからだ」
 英雄は香織にさらに話した。
「寺子屋に開かせる、寺や神社や侍の屋敷でな」
「農民や町民に教えさせていって」
「いい人材を育てていく、そして」
「やがてだね」
「今以上に強くなりな」
 勢力としてというのだ。
「浮島を統一し」
「海の魔神もたいな」
「倒す」
「その為の学問と教育たいな」
「そうだ、ではな」
「図書館だけでなく」
「寺子屋もだ」
 こう言ってだった、英雄は図書館を建てさせるだけでなくだった。寺子屋を開くこともさせていった。そうしていくと共に。
 都へ兵を進めることも進めていっていた、彼はまずは伊勢そして丹波の国人達を次々に自分達の陣営に引き込んでいった。 
 その状況は彼が思ったよりも順調で暫くして大坂城に吉報が届いた。
「そうか、二国共か」
「はい、どちらの国もです」
 報を届ける旗本の顔も明るい。
「全ての国人、寺社がです」
「俺に降ったか」
「伊勢神宮は元々兵はないですが」
「あの社もだな」
「伊勢を無事に治めてくれるならと」
 その様に言ってきてというのだ。
「我等のところに入ることを約束してくれました」
「そうか、ではな」
「これからですね」
「伊勢と但馬からもな」
「兵を動かしましょう」 
 謙二が言ってきた、ここで。
「ここは」
「伊勢から伊賀に兵を進め」
「そしてこの大坂及び丹波からも」
「兵をだな」
「進め」
「都に兵を入れるか」
「そうしましょう、おそらくです」
 謙二はさらに話した。 
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