魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
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第二百十八話
六月初旬、深夜の北海道某所。
本州四国九州ならばジメジメとした梅雨の時期。
しかし北海道に梅雨は存在しない。
『なぁスコール。六月一杯までホテルとってあるって事は、アイツら殲滅するまで帰って来るなって事だよな?』
「そうね。円香に会いたいならさっさと片付けなさい」
『別に寂しくねーし』
反論しようとしたオータムだったが、その近くで土が舞った。
オータムの脳内に送られる映像には、2つのターゲット。
『チッ……熱光学迷彩解除。高濃度圧縮粒子、解放!』
カッ! と地上からはなたれた閃光が夜空切り裂いた。
ピンクのソレが闇を薙ぐ。
その最中、閃光が広がった。
何かに当たり、包み込むようにして散る閃光。
光が途切れた後、光が散った点から何かが落ちる。
『一機撃破確定。これあたらないんだけど?』
「私に言わないで。貴方にはファングもメガランチャーもあるでしょう?
私なんてクラビカルウィングよ?」
『アルヴァトーレはどうしたんだよ』
「あんなの使える訳ないでしょ?」
オータムの前方200メートル。
スコールはガボーを纏い、上を見上げていた。
「カンファレンスの視覚支援にあわせて援護してちょうだい」
ガボーが地を蹴り、飛び上がる。
右手に握られたビームサーベルを展開せず、滞空するラファールに急接近。
「なっ!? いつの間に!?」
と驚くラファールのパイロットに対して。
「遅いわよ?」
と一瞬だけ展開したビームサーベルを振り下ろした。
そして即座に離脱。
「逃がさない!」
ラファールが実体剣を抜き、スコールを追う。
が、しかし。
ラファールのシールドが反応した。
「!?」
何か小さな物が機体に攻撃している。
それは掌より少し大きいくらいのサイズの物で、先端に光の刃を備えていた。
「ビット!? イギリスで研究中のはずっ…!?」
いつの間にか、女の周囲には幾つものファングが漂っていた。
スコールもGNビームライフルを向ける。
「投降する気はあるかしら?」
「Lot in hell」
「あら、そ」
スコールの勧告を無視した女に、一斉にファングが群がっていく。
たった一撃で大きく削れていくシールドエネルギー。
やがて絶対防御が発動し、女は墜落した。
「残りは四機かしら。坊やは六機二個小隊なんて言ってたけど、普通一機か二機で一個大隊よね」
降りてコアを回収しながらスコールがオータムに話しかける。
『まぁ、明日以降変装せずに街歩いてりゃあっちから来るだろ。
幸い、イチカがつくったISなら正面からだろうと不意討ちされようと勝てるからな』
「あら、それは慢心? それとも愛しい彼への信頼?」
『なっ!? ばっ!? すこっ…おまっ…私は……別にイチカの事なんて……』
最終的にぽしょぽしょと口ごもるオータムの乙女のような反応に、スコールは一夏へのヘイトを貯める。
(帰ったら坊やのnutsを一つずつ踏んで潰してやる……)
同時刻、とある地方都市。
「ひゅぃっ!?」
「んぅ……どうしたぁ…? いちかぁ…?」
「いや、なんか、すごく恐ろしい夢を見ていた気がする…」
後書き
この作品が学園ラブコメだったらオータムを軸に一本書けそう。
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