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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第二百十七話

貴女に呪いをかけたわ!

そんなの一人で解けるもん!






「で、こうなってんのか」

六月半ば。

いきなり暦さんから呼び出され、学習塾跡に行くと、千石が居た。

どうやら千石はおまじないを知っていたらしい。

既にファイアーシスターズが活動を開始し、千石もその捜査に加わっていたようだ。

そして千石はファイヤーシスターズに迷惑をかけまいと、自力で解呪を試みたらしい。

原作通り、北白蛇神社の境内で…。

「ところで暦さん。なんで女子中学生をこんな所に連れ込んでるの?忍野は?」

「や、だって家には育と火燐と月日がいるし、怪異絡みらしかったからここにつれてくるのがベストじゃないかなって…。
忍野ならいつもの三階に居るよ」

いやまぁ、確かに問題を解決するにはベストだけどそれは紳士としてどうなのよ。

「………駿河は?」

「神原? なんで神原が出てくるんだ?」

あ、そか。神原は関係ないのか。

そっかー…じゃぁ…。

「ここまでの道中は千石と二人きり?」

「え? あぁ、まぁ」

「ふーん………。暦さん。月の無い夜には背後に気を付けようね。
白い猫に後ろからざっくり殺られても知らないよ?」

「こ、怖いこというなよ…」

「まぁ、今は暦さんの恋人の事は置いといて……千石」

「な、なにかな? 一夏君」

「頑張れよ」

とグッドサイン。

「う、うん! がんばる! NTRとか燃えるよね!」

おい意外に余裕だなコイツ。

確かに千石の性格矯正はやったが変わりすぎというか、グイグイ行きすぎじゃないか?

まぁ、それくらいじゃないと恋のレースには勝てないのかな…。

それに今の千石って原作ほど蛇切縄が進行してないし。

お腹辺りに巻き付いてるのがくっきり見える。

「えぬてぃー…?」

それと首を傾げる暦さん。

「で、忍野には話したのか?」

「今は解呪用の道具を作ってるらしい」

ふーん……解呪用の、ねぇ?

取り敢えず箒を呼び出しておくとして…。

「まー、なるようになるっしょ」










忍野から渡された札(覗いてみたら倶利伽羅剣系の結構強力な術の札だった)を暦さんに持たせ、北白蛇神社へ。

「早かったな、箒」

「なに、五分も飛べばつく」

神社の麓には呼び出した箒が先に来ていた。

「事情はさっき話した通りだ。解呪するからそれを見ててやってくれ」

「ふむ?」

「何かあれば、迷わず魔法を使え。宵闇を使ってもいい」

箒が刀を展開する。

「ぶ、ぶっそうだね一夏君、箒ちゃん」

暦さんが刀を見て呟いた。

「蛇切縄は悪意によって遣わされる。なら、その悪意が解呪しようとした暦さんに向かわない保証はない」

「だからこその私だ。暦さんは情報体を攻撃する技術はないだろう?」

「「情報体?」」

暦さんと千石が首を傾げる。

「実体を持たない怪異の事と思ってくれればいいよ。例えばキスショットは体がある。
でも蛇切縄は触れないし見えない。
まぁ、触る方法もあるけど、その方法はおすすめしない」

「一夏君。参考までにその方法を教えてくれないか?」

「簡単だ。貴方が吸血鬼になればいい。怪異の王としての暦さんには、できない事なんて無い。
が、これはおすすめできない。蛇切縄の蛇を刺激しかねないし、場所が場所だ。
神域に闇の存在は相応しくない」

「神域って…この神社ぼろぼろなんだぜ?」

「それでもさ。だから俺は山には上らないよ」

「え"!?」

「なんのために箒呼んだと思ってるの? 俺が行けば箒を夜中に呼び出す必要無いじゃん」

「ああ、神社だっけ…」

「いや、私は今一夏と住んでるぞ」

「大丈夫なのかよ?」

「柳韻さんがいいって言ってるし…」

外堀は埋められている。

「うむ。押しきったぞ。母さんと雪子叔母さんを味方につけたからな」

やっぱね、女性は強いよね…。

山を登っていく三人を後ろから見送る。

「そういえばこの蛇に巻き付かれた中学生になぐられるんだっけ」

あの詐欺師は。

いやー、あの優秀なビジネスパートナーが大怪我するなんて心が痛むなぁ(棒)。

「一応警告しとくか…」

貝木のアドレスにコール。

「あ、もしもし? 俺俺、俺だよ」

『誰だぁ、お前は?』

「やだなぁ俺だよ貝木。お前のお得意様だよ」

『…………………………………無理難題をふっかけてくる奴をお得意とは呼ばん』

「いやいや、詐欺に必要な情報と必要経費まで用意するんだからお得意様だろ?
おら、お得意様って言えよ貝木」

『はぁ…それで、なんだ? 今俺は仕事中なのだが』

「知ってる。中学生相手にチマチマやってんだろ?
今その被害者の解呪してるところだ」

『それはご苦労な事だぁ』

「それと今の時期北海道には行かない方がいいぜ。
ファントムタスクからの脱走者と追っ手がISでドンパチの真っ最中だ」

『それは面白そうだ。壊れた家屋の修理やらで金が動くこと間違い無しだ』

「がめつい野郎だな」

死んでも知らんぞ。

「まぁ、それは置いといて」

警告だ。

「雪の降る日、ゴルフクラブを持った男子中学生に気を付けろ。
言いたいのはそれだけだ。悪人に報いの日が来ることを楽しみにしてるぜ。
じゃぁな」

side out










「なんで千石にISスーツ着させてんの箒ちゃん!?」

「ん? まだはだ寒いからな」

「………………本音は?」

「私が千石の体を見たかったのと、あとはそうだな…暦さんが狼になって千石の方へ行ってくれれば万々歳といった所か」

「………………………」

「ほぅ? 顔を反らすとは、何か疚しい事でもあるのか?
好意を自覚しながら受け流していた罪悪感でも?」

「虐めないでくれ…」

「私としては貴方が四人をキープしている状況を良くは思っていない。
きっぱり振るか、一夏のように全員選ぶかはっきりした方がいい。
で、なければ。本当に白猫に背後から斬られるぞ」

その言葉に、暦は何も返す事が出来なかった。 
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