ドリトル先生と姫路城のお姫様
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第三幕その四
「だから当時は大谷刑部って言われていたんだ」
「ふうん、そうだったんだ」
「おさかべっていうのは役職だったんだ」
「そうだったんだね」
「そこからもわかる通りね」
役職が名前になっていることからです。
「おさかべ姫はかなり位の高い妖怪だよ」
「伊達に姫様じゃないね」
「そして姫路城に実質的に君臨しているみたいだし」
「それも格が高い故」
「そういうことね」
「そうなんだ、それで天守物語でもね」
このお話でもというのです。
「姫路城の妖怪達の主になっているよ」
「凄いね」
「妖怪達の主なんてね」
「流石はお姫様ね」
「格が違うわ」
「近畿にはそうした妖怪も多いけれどね」
先生は近畿全体のお話もしました。
「特に京都なんかね」
「あそこは本当に多いね」
「もう妖怪や幽霊の宝庫で」
「格式のある妖怪や幽霊もいるし」
「皇室にまつわるお話も多くて」
「京都は特にそうで近畿はね」
この地域はというのです。
「妖怪や幽霊も格の高いものが多いよ」
「そしておさかべ姫もだね」
「凄く格があるのね」
「そうなんだね」
「そうした妖怪だよ、だから着ている服もお姫様だよ」
そうした服だというのです。
「昔の日本のね」
「じゃあ十二単?」
「服も凄いね」
「何かお会いしたくなったよ」
「本当にそんな妖怪さんがいるなら」
「是非にね」
「そうだね、僕もね」
先生にしてもでした。
「一度お会いしたいね」
「じゃあ姫路城に行ったらね」
「絶対に天守閣登ろう」
「そこが舞台の作品だし」
「それじゃあね」
「そうしようね。ではね」
ここで先生は時計を見ました、見れば三時です。
三時といえばです、先生にとってはとても大事な時間です。それで皆に対しても微笑んでこう言いました。
「お茶の時間だよ」
「あっ、もうこんな時間ね」
「ティータイムね」
「今日もこの時間が来たね」
「そうなったわね」
「十一時と三時はね」
絶対にと言う先生でした。
「お茶を飲まないとね」
「そうよね」
「そしてティーセットも楽しまないと」
「十一時は一口ずつだけれどね」
「三時はしっかりとしたおやつ」
「その三時よ」
「そう、じゃあ皆で楽しもうね」
先生がこう言うとでした。
皆はすぐに紅茶とティーセットの用意をしました、今日はミルクティーでセットはどうかといいますと。
「まずはクッキー」
「そして真ん中はプティングで」
「最後はシュークリームよ」
「いいね、今日はこの三段だね」
そのセットを見て笑顔になっている先生でした。
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