女神と星座の導きによりて
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星35 上を目指して2
巨蟹宮を駆け抜け、獅子宮の入口にたどり着いた星矢達ですが、そこで見たモノは……。
「な!これは!?」
「なんだ?何が起きているんだ?星矢」
「あ、ああ。……沢山の兵達の山がそこら中に出来ているんだ」
「な、なんだって……?」
そう、数えるなら恐らく100人程の兵士達の山が出来ていました。
獅子宮の中からも悲鳴と獅子の咆哮が聞こえてきます。
「これは一体どうなって……!息があるな。生きている」
「恐らくアイオリアだ。きっと中で戦っているんだ!」
そういうと星矢は獅子宮の中へ走って行ってしまいました。
紫龍もその足音を頼りに向かいます。
「アイオリア!アイオ「ぐわああああ!!」うおわっ!?」
星矢がアイオリアの名前を叫びながら中へ駆けていると、すぐ横の柱に兵の一人が吹き飛ばされていました。
「星矢か!」
「アイオリア!これは……一体何があったんだ?」
そう星矢に話しかけられたアイオリアは自分の周りに居た兵達を吹き飛ばし、全員気絶させると、兵達の服のポケットなどを探り出すのでした。
「アイオリア?何やってんだ?」
「……星矢、この兵達は俺を見張り、言う事を聞かせる為に獅子宮で俺の世話をしてくれていた女官達を、人質にしているのだ」
「な、なんだって!?それは本当か!」
「ああ、そして伝書鳩が飛んできて足にあった手紙を読むと、この獅子宮に居る兵達の中から、一人だけ女官が捕らえられている牢の鍵を隠し持っている者が居るらしい。その鍵を持っているヤツがその牢の場所も知っているとの事でな。この行為はその鍵を探す為にしているんだ。……正直、こんな事は気が乗らんのだが」
星矢と紫龍は手伝おうと言い出しかけますが
「お前達は先に上へ行け」
アイオリアに止められ、上へ向かわせる為に言い放ちます。
「手紙にはアテナの事も書かれていた。本来ならばアテナの為に俺も共に行きたいが、女官達を放っておけない。彼女達が居なければ俺はもしかしたら、こうして黄金聖闘士をしていられなかったかもしれないからな。彼女達には恩がある。女官達を助け次第すぐに向かう!だから、先に行け!」
「アイオリア……、ああ!先に行ってるぜ!」
「アイオリア、手伝って差し上げられず、すみません」
星矢と紫龍の言葉を聞いたアイオリアはフッと笑うと、
「気にするな。次の処女宮では気を付けろ。ムウにも言われているだろうが、黄金聖闘士とお前達では力の差が何十倍も違う。そして何より、守護しているシャカの目を絶対に開かせるな」
「目を?」
星矢を見つめながら神妙な顔つきで頷くアイオリア。
まぁ、シャカの目が開かれる時、その場に居るモノは全て息絶えるとかなんとか言ってるんですが、先手必勝すれば意外と楽ですよ。慢心しなければ大丈夫です。
……昔、デス君達にそう言ったら
「そりゃぁ、お前だけだわ」
とか言われまして!皆さんだってやれば出来ますよ!
五感奪われる前に一気に気絶まで追い込めばイケるイケる!
とにかく二人はアイオリアにそう言われ次の宮、処女宮に向かうのでした。
あ、もう皆さんお分かりでしょうが、このアイオリアに送った伝書鳩と手紙は私です。
昨日のうちに送れていれば良かったのですが、ハトさんは他の事でお願いしていたので昨日は帰って来てないんですよね。
今日の朝帰ってきました。お疲れ様です、ハトさん。
そして、二人は処女宮に着いて直に……まぁ、シャカにやられてますよね。
その後瞬も追い着いて、シャカと戦いますが瞬の必殺技ネビュラチェーンを放ちますが自分に技が返ってきてしまい、鎖が瞬に巻き付き締め付けられて倒れてしまいます。
容赦ないですね!でも、これは私がシャカに頼んだことです。
前にシャカを説得する時に言ったのです。
「アテナと一緒に来る青銅達を叩きのめしてくれませんか?」
って。
「正気かね?」
って聞かれたんですが、しっかり正気です。って答えましたよ。
彼らには時間がないという事で必死だからこそ試練を与え、最速でセブンセンシズに目覚めてもらう為でもあります。
シャカと瞬には悪いと思いますが、一輝の小宇宙を高める為です。
案の定、瞬達を救いに来た一輝はシャカと戦いますが、シャカは目を開けて一輝を追い詰めて五感を奪います。
一輝はそれを利用してセブンセンシズに目覚め、小宇宙を高めてシャカと一緒に消滅?しました。
シャカも一輝も実はこれでも生きているからすごいです。
流石、もっとも神に近い男の黄金聖闘士シャカ、青銅最強と謳われる鳳凰座の聖闘士、一輝ですね。
……あの、なんて言いますか、なんだか私が黒幕化してません?
裏で根回しして黄金聖闘士達の運命を変えてたり、黄金聖闘士達を利用して星矢達を育ててるし。
あれ……?私ってもしかして悪サガより暗躍してません?
……き、気にしたら負けです!(汗だらだら)
あ、後紫龍の目ですが、天秤宮の中に通る入口の横あたりでキュアローズ一輪を活けてある花瓶を手紙と一緒に置いておきました。
紫龍の分だけですけど。
氷河の分も用意しようとしましたが、瞬の成長の施す為にあえて置きませんでした。
薄情だと思いますが、心を鬼にします。
黄金聖闘士達が生き残るなら星矢達を育てる意味がない?
いや、主人公だからという訳で育ててる訳ではありません。
聖戦に向けて必要だからこそ育てているんです。
恐らく聖戦の時に”壁”を破壊する為、黄金聖闘士達は力を使うでしょう。
その壁を通り、戦いに赴くのは星矢達にしか出来ない事です。
だからこそ、星矢達にはセブンセンシズに目覚めてもらわなければなりません。
きっと、私もその時は……。
……とにかく!今は星矢達の成長を見守りましょう!
と、いう訳で、処女宮を一輝のおかげで通れるようになり、天秤宮へ着いた星矢達。
その入り口で花瓶に気付いた瞬は直に手紙を読み、キュアローズに小宇宙を流して紫龍の後頭部に刺しました。(なんかシュール)
すると時間もかからずに徐々に目が見えるようになって、その四、五分後には完全に治っていました。
聖域産のキュアローズですからね。それに普通の失明ではないので一日を懸けて小宇宙を注ぎ、特別仕様にしたキュアローズです。
はい!簡単に作っているなぁ。とか思ったそこのあなた!
甘いです!はちみつと黒糖、グラニュー糖にイチゴジャムを混ぜたかのように甘いです!
おおう、胸やけしそう……。
こほん、良いですか?確かにホイホイと一日懸けた特別なキュアローズを渡してますが、私がなんの苦労もせず作っているとお思いですか!
小宇宙のおかげで枯れないので、作れる時に作って作り置きしてるだけですよ!
ふっ、何度睡眠不足で隈を作り、膀胱炎になりかけたと思ってるんです?
あの頃はまだ若かった。そういう事です。
と、いう訳で、目が治った紫龍は私からのものである事を知ると、無意識でしょうか?紫龍は小宇宙で私にお礼を言っていました。
気にしないでくださいー!本来なら春麗ちゃんのおかげで治るんですけど、私がデス君を生かす為に介入したので、勝手にした事なのでー!!
自己満足ですみませんー!!
私がモダモダしていると星矢達は天秤宮の中へ入り、柩の様な氷に閉じ込められている氷河を見つけました。
死んでいる様に見えた氷河ですが、星矢達は直に気付きます。
微かに感じる氷河の小宇宙を。
まだ氷河は生きている!星矢はペガサス流星拳で壊そうとしますが、氷の柩は傷一つ、ヒビもつきません。
そこへ天秤座の黄金聖衣が現れ、天秤座だけが許された黄金の武器を手に紫龍は氷の柩を壊しました。
氷河は凍死寸前ですが、紫龍が先ほどのキュアローズは氷河に使えばよかったと悔いています。
おああ、ごめんなさい。紫龍、これも試練です。頑張って乗り越えてください!
そして、瞬が氷河の事は自分に任せて先へ行くように言いました。
ちょっと渋ってましたけど、瞬を信じて任せる事にして二人は先へ行きました。
瞬が小宇宙を高め、命懸けで氷河を助けようとしている事を知らずに……。
後書き
真名が出ませんがナレーションでカバー。(カバーになっていない)
非会員の読者からの感想を受け付けるっていうのにチェックし忘れてました。
もしよろしければ非会員様の皆さま、感想をください。(土下座)
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