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レーヴァティン

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第百六話 圧勝の後でその十二

「俺達でだ」
「しっかりと定めてっちゃな」
「やるべきだったか」
「いや、時期があるっちゃ」
 法を定めるにもとだ、愛実は英雄に返した。
「勢力として固まってっちゃ」
「その時期にか」
「法を定めてもっちゃ」
「遅くないか」
「戦国大名もそうっちゃよ」
 それぞれの国の法を定めた彼等もというのだ。
「自分達の勢力が固まってっちゃ」
「そうしてか」
「法を定めているっちゃ」
「だからか」
「いきなり。旗揚げしてっちゃ」
 それと同時にというのだ。
「法を定めることは無理っちゃよ」
「やるべきことが多くてか」
「実際にうち等もっちゃ」
 愛実は自分達の勢力の話をした。
「旗揚げから忙しかったっちゃな」
「内政に戦にっちゃな」
「どの勢力も最初はそうっちゃ」
「勢力として確かになり、か」
「そしてっちゃよ」
「落ち着いて法か」
「徳川幕府も最初からっちゃ」
 幕府を開いてすぐにはというのだ。
「諸法度を定めていないっちゃ」
「大坂の陣が終わってからだったな」
 即ち幕府にとっての最大の懸念事項が解決してからだった、これでいよいよ幕府が軌道に乗るという時からだったというのだ。
「定めたのは」
「だからっちゃ」
「法を定める時期があるか」
「それは国は一段落ついてか」
「そしてっちゃ」
 それからというのだ。
「するものっちゃよ」
「だから俺達もか」
「今でっちゃ」
「丁度よかったか」
「そう思うっちゃ」
「そやな、先にやってたらな」 
 耕平も言ってきた。
「他にせなあかんことが後回しになってな」
「それでか」
「色々問題が出てたで」
 そうなっていたというのだ。
「そやからな」
「今行ってか」
「よかったと思うで」
 耕平も英雄に話した。
「愛実ちゃんの言う通りな」
「そうか」
「それでや、法を定めてな」
「領内をより効果的に治められる様になったな」
「奉行所はもう置いてる」
「代官所もな」
 各地にだ、置いていって治めさせているのだ。
「それでだな」
「評定所も置いてな」
「処罰も確かにだな」
「させてな」
「裁判もしていくか」
「これまで以上に的確にな」
 こう言うのだった。
「さもないとな」
「裁判も大事やしな」
「それが正確でないとな」
「やっぱり国は治まらん」
「法を定めたならな」
「その後はやな」
「裁判も整える」
 こう言うのだった。
「これからはな」
「色々やらなあかんな」
「確かにな。しかしな」
「さもないと国は治まらんしな」
「そしてこの世界もな」
 ひいてはと言うのだった。
「救えるか」
「そこに答えがあるな」
「そうだ、ではだ」
「これからもやな」
「国を整えつつだ」
「政をしていくな」
「このままな」
 こう言ってだ、そしてだった。
 英雄は今は内政に法の整備も進めていった、戦だけでなくそうしたことも進めてそうして力を得ていっていった。


第百六話   完


                2019・3・16 
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