魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
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第二百十三話
前書き
前回忘れていた説明を。
ISコア・オブセッションは魔法科原作のパラサイドールのようなものです。
前に(冬休み)一夏が奏に渡していたISコアを改修して憑依しやすくしたものです。
修学旅行四日目の夜。
「アー…五反田君。活動班を集めてくれ」
老教師が部屋に現れ、弾を呼んだ。
「どうかしましたか先生」
「昨日君らが交番に届けた落とし物の持ち主がお礼を言いたいそうだ」
「はぁ、そうですか」
弾が一夏に目配せすると、一夏が電話で箒を呼び出した。
老教師が三人を連れていったのは旅館の和室だった。
「(なぁ一夏、どういうことだ? 俺達落とし物なんて拾ってねぇぞ)」
「(俺が知るか)」
老教師が和室の戸を開けた瞬間、一夏と箒が静かに戦闘態勢を取った。
弾も気を廻らせ始める。
そこに居たのは四人の女。
八重と女天狗、それに加えてあと二人。
金髪と黒髪の艶やかな女。
八重と女天狗はレディーススーツ、残りの二人は着物だ。
「先生、この子供たちに直接お礼を言いたいので下がって貰えますか」
「ええ、構いません」
そのうち金髪の方が老教師を下がらせた。
「そんなに警戒しなくていいですよ。ユートピア君。
今日は謝罪をしにきたのです」
黒髪の女が三人に座るようすすめた。
「私は鞍馬山の長、天魔と呼ばれております」
バサリと背に翼を顕した。
「そしてこちらにいらっしゃる方は」
天魔が八重の隣の女性を紹介しようとして当人に手で制された。
彼女がぷるぷると首をふると、その頭に狐耳が現れた。
「はじめまして。私はウカノミタマ。一応神をやっている者でーす」
キラッ☆ と横ピースを決めるウカノミタマ。
「「「…………………って神様ぁっ!?」」」
三人が驚く。
「ああ…いいですね。その顔がみたかったんですよねぇ…」
ウカノミタマがクスクスと笑う。
「ああ、失礼。今日は謝りにきたんですよ」
どことなくふわふわしたウカノミタマが話を切り出す。
「私の所の八重ちゃんがごめんなさいねぇ。
せっかくうちまで来てくれたのに」
世間話と同じようなトーンで謝るウカノミタマ。
「やー、この間この子の先任が分社の管理者になってから日が浅くてねぇ…。
ちょーっと教育不足だったのよ」
「事情はわかりました。貴殿の謝罪を受け入れます。
八重さんも貴女を守ろうと必死だったのでしょう」
一夏がそう言うと、ウカノミタマはパッと明るい顔をした。
「あらぁ、ありがとねユートピア君」
ウカノミタマがちょいちょい、と一夏を手招きした。
「?」
一夏が立ち上がり、ウカノミタマの前に行くと座るよう指示される。
ウカノミタマが一夏の頭をぽふぽふと撫でる。
「ふみゅぅ…?」
「ほらぁ、こんな可愛い子が私を害そうなんてしませんよ、八重ちゃん」
「……………そうですね」
次の瞬間一夏の体が後ろに引かれた。
箒が魔法で一夏を奪い返したのだ。
「あらごめんなさい。貴女の恋人をとったりしないから安心して」
ウカノミタマが一夏を大切に抱きしめる箒を見て面白そうにしている。
「で、そっちはどうなの? 天魔ちゃん」
ウカノミタマが天魔に話を振る。
「私どもの部下である文乃が大変しつれいしました」
天魔が文乃の頭を下げさせた。
「いえ、こちらも反撃しましたし、私達にも非があります」
箒が一夏を抱いたまま答える。
「一夏、おまえはいいか?」
「ええ、構いません天魔様」
一方従者二人は納得してないようすだ。
「んー。じゃぁ三人にお詫びにいいものをあげましょう」
パンと手を叩いてにっこりとウカノミタマが笑う。
「天魔ちゃん、羽を三本貰える?」
「そのくらいなら…」
天魔が自分の翼から羽を三枚むしる。
「痛くないんですか?」
「髪の毛と同じような物です」
一夏の問に答えながら天魔がウカノミタマに羽を渡す。
ウカノミタマが自分の髪を三本抜き、羽の上にのせた。
「そー…れっ!」
とウカノミタマが言うと、黒い羽が形を変え、御守りのような形となった。
その上部には金色の紐が通っている。
「はいこれ御守り。たぶん商売繁盛の効果があるとおもうよー」
「「「あ、ありがとうございます」」」
一夏は困惑していた。
こんなに貴重なものを貰っていいのかと。
「んー、ユートピア君不思議そうだねぇ」
「ええ、まぁ」
「ぶっちゃけると、君のご機嫌取りだよ」
「俺の? 何故です?」
「君は自分の価値をわかっていないよユートピア・クイーンパラドクス・グリップアンドブレイクダウン。
最近は、私達神々もネットの情報や海外の霊能師とのコミュニティも活用している」
すっとウカノミタマが一夏に指を向ける。
「君の親、デストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターの事も、姉にあたるキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの事も知っている」
「………」
「つまり君は、キスショットと同等になりうる。いや、もしかすると君は既に彼女を越えているのかもしれない」
「つまり、これは首輪でもあるわけですね?」
一夏が御守りを掲げる。
「もしもの時はそうなる。でも君が君であり続ければ、それは強力な御守りとして機能し続ける」
ふぅ、と一夏が息を吐いた。
「これで納得してくれたかな?」
「ええ、建前だけで渡されるより億倍マシですね」
「ならよかったわぁ」
じゃぁ、そろそろおいとまするわ。
そう言って四人が出ていった。
入れ違いにはいってきた老教師が三人に風呂に行くよう言った。
「ところで彼女らは誰だったのかね?」
「伏見稲荷の管理をしている方達でした」
後書き
蛇足
修学旅行三日目は映画村に行ってます。
原作入りすると沿わないといけないので書けない事が多く、文化祭などの先行エピソードを書いていました。
ですが進みが遅すぎると指摘されたので急ぎます。
映画村のエピソードは原作にぶちこみます。
まぁ、物語シリーズも絡めてるのでIS原作に入るのはまだまだ先ですね(言い訳)。
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