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オズのファイター大尉

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第十二幕その八

「世界樹の葉とお花を磨り潰したのを入れてじっくり寝かすの」
「そうしたらですね」
「最高に美味しいワインが出来るんですね」
「皆がうっとりするみたいな」
「そんなワインが出来るんですね」
「これから」
「そうよ、私達は飲めないけれど」
 子供だからお酒は飲めません。
「アルコールが入っていないものは飲めるわよ」
「ノンアルコールワインだね」
 トトも言います。
「それも造ってくれるからね」
「後で去年造ったのを出すよ」
 ヘンリーおじさんが皆に笑顔で言いました。
「赤も白もね」
「ロゼもあるわよ」
 エムおばさんも言ってきました。
「だから楽しみにしてね」
「チーズにソーセージ、ハムにベーコンも出して」
「パンやクラッカーも出すわよ」
「だからみんなで飲んで食べて」
「そうして楽しんでね」
「うわ、何かあれですね」 
 神宝はお二人のお話を聞いて目を輝かせて言いました。
「大人の人がワインを飲むみたいですね」
「ははは、アルコールは入っていないけれどね」
「酔わないけれどね」
「ちゃんと楽しめるよ」
「味や雰囲気はね」
「じゃあ楽しんでいいんですね」 
 神宝は二人に尋ねました。
「その味や雰囲気を」
「うん、後で出すから」
「皆で楽しんでね」
「私は今からお掃除をお手伝いするから」
 ドロシーは楽しそうに言いました。
「トトと一緒に」
「その間私達はどうすればいいのかな」
「皆で畑を見て回って」
 これがドロシーの勧めでした。
「そうしてね」
「そのうえでなんだ」
「楽しんでね」
「それじゃあ」 
 こうしたことをお話してでした、そのうえで。
 ドロシーはトトと一緒にお家のお掃除に向かって他のメンバーはおじさんとおばさんのお家の畑を観て回ることにしました。
 畑は葡萄畑だけでなくです。
 林檎に洋梨のものもあります、そして麦やジャガイモ、蕪や人参のものもです。トラクターもありますし他の農具も一杯あって鶏や牛、馬、豚もいます。
 かなり広くて色々あるので神宝は首を傾げさせてこんなことを言いました。
「お二人だけでこれだけ広い畑をやっていけるのかな」
「そのことだね」
 かかしが応えます。
「初老のお二人だけでね」
「こんな広い畑を全てやっていけます?」
「それが出来ているんだよ」
「そうなんですか」
「沢山の科学や魔法の農具があって」
 便利なそうしたものがです。
「お二人はいつも熱心に働いているからね」
「だからですか」
「それも毎日ね」
「お二人はオズの国屈指の働き者なんだ」
 今度は樵がお話します。
「日の出と共に働いてね、日が落ちるまでね」
「ずっとですか」
「働いているんだ」
「動きも速いんだ」
 ジャックはお二人のそのことをお話します。
「きびきびとしていて農業のことがわかっていて」
「動きもいいんだね」
「そうなんだ、それでね」
 その為にというのです。
「これだけ広い農園もね」
「二人で出来るんだ」
「そうなんだ」
「あれだけの働き者の人達は」
 まさにと言ったのは大尉でした。 
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