老人からの依頼
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第一章
老人からの依頼
ロバート=ホイットマンとクリス=スタインベックは今はホイットマンの神託でアメリカアリゾナ州フェニックスに来ていた。
フェニックスに着いてだ、ホイットマンはスタインベックをすぐにフェニックスのあるレストランに案内した。そこでだった。
アボガドやオレンジ、アップル、トマトが多く入ったチシャのサラダにオニオンとソーセージのスープ、チキンのオーブン焼きにティーボーンステーキ、パンとチョコレートケーキを赤ワインと共に楽しみつつだ、こうスタインベックに言った。
「さて、まずはな」
「美味いもん食ってやな」
「エネルギーを補給して」
身体と心へのそれをというのだ。
「そうしてな」
「神託に向かうな」
「どんな神託でもな」
明るく笑ってだ、ホイットマンはステーキをフォークとナイフで切りつつ話した。
「肉食ってるとな」
「負けへんな」
「そや、それでな」
「まずは食うことやな」
「肉をな」
それをというのだ。
「ステーキもな」
「勿論野菜もやな」
「そや、それでや」
「サラダも頼んだな」
「あとスープもな」
見ればそちらには多くのオニオンが入っている。
「しっかり食うてな」
「ビタミンも補給せんとな」
「それでや」
ホイットマンは今度はワインを飲んでまた言った。
「酒も飲まんとな」
「ガンマンでこうしたウエスタンな店でワインはな」
「ちょっとちゃうか」
「バーボンやな」
「ははは、まあそれも考えたけどな」
ンヤダク独特の牙がある顔でだ、ホイットマンはスタインベックに応えた。
「ここの店ワインが美味いねん」
「それでか」
「そや、今はな」
「ワインか」
「こっちにしたんや」
ウエスタンではよく飲まれるこの酒ではなく、というのだ。
「甘くて飲みやすいやろ」
「確かにな」
スタインベックも飲みつつ答えた、ミノタウロスの大柄な身体の手にグラスは小さいがそれでもそれを使って飲んでいる。
「このワインは」
「それでや」
「今はやな」
「ワイン飲むか」
「そうしよな」
「ステーキも食いながらな、二枚でも三枚でもな」
実際にホイットマンはティ―ボーンステーキを一枚食べるともう一枚となった、それはスタインベックも同じで。
二人はそれぞれ腹一杯になってかなり酔ってから旅の冒険者ということにしてフェニックスのギルドに入った、そこで神託でありそうな依頼を探すと。
ホイットマンは酔いをギルドで売っているコーヒーで醒ましつつ自分と同じ目的でコーヒーを飲んでいるスタインベックに言った。
「街の時計屋のカップ爺さんの依頼やな」
「それがかいな」
「神託やってな」
自分のそれだとだ、ホイットマンはコーヒーを飲みつつ話した。二人は今はギルドのカフェのカウンターに並んで座って話をしている。
「おいらは思う」
「それでやな」
「ああ、それでや」
「この依頼受けるか」
「そうしよって思ってるけどな」
「自分がそう思うんならな」
それならとだ、スタインベックはホイットマンに答えた。
「わいはええで」
「そう言うてくれるか」
「ああ」
コーヒーを飲みつつ言うのだった。
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