ショービジネス
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第三章
「まだビルと中に合った店全部の経営再開にはな」
「まだ足りなくてか」
「俺が一肌脱ごうって約束してな」
「それで二百戦勝ち抜きに出るか」
「そうだよ、やってやるって思ったら」
これがとだ、格闘家はさらに話した。
「三人一組でってことでパートナーを二人募集したら」
「おいら達が来たんやな」
それでとだ、ホイットマンも納得した。
「そういうことやな」
「そうさ、二百戦宜しく頼むな」
「こっちこそな」
「さて、二百戦勝ち抜きは明日からはじまる」
ラスベガスの公営闘技場でとだ、スタインベックはあらためて述べた。
「用意はええな」
「トレーニングは引退してからも続けててな」
格闘家はスタインベックの言葉に笑って返した。
「腕は落ちていないつもりだぜ」
「そうなんか」
「それであんた達はその俺よりもずっと強いな」
かつてラスベガスの闘技場で無敗を誇り引退してからもトレーニングを続けていた自分よりもというのだ。
「これは安心出来るな、というか俺は寝ていてもいいかもな」
「そう言うてそのつもりはないやろ」
「勿論さ、出るからにはな」
それならとだ、格闘家はスタインベックに明るい声で話した。
「しっかり戦わせてもらうさ」
「二百戦全部にだな」
「ああ、二百戦勝ち抜いたら莫大な報酬が貰えてな」
「一勝ごとにやな」
「倒したモンスターが変わる金塊も貰えるからな」
「ほんま儲かるな」
「だから出るんだよ、明日朝から闘技場で頼むぜ」
「ほなな」
スタインベックは格闘家に笑顔で答えこの日は自分達の宿泊先のホテルに戻りその前にレストランで食事を摂った。
そして次の日闘技場で格闘家と合流してだった。
戦うその場に出た、すると目の前にいたモンスターは。
何とアイアンゴーレムのレベル五十の戦士三人だった、格闘家はここで言った。
「俺はレベル七十だ」
「普通の職業レベルでは相当高位やな」
スタインベックはその話を聞いて言った、尚それぞれの術を全てマスターするのはメイジ等専門職で四十であり複数の術を使う職業ならば六十となる。
だから格闘家のレベルは冒険者でも最早伝説クラスだ、伊達にラスベガスの闘技場で無敵ではなかったということか。
だがそれでもだ、スタインベックは言うのだった。
「けど最初からアイアンゴーレムのレベル五十の戦士三人か」
「しかもええ装備のな」
ホイットマンはこのことも言い加えた。
「めっちゃ強いな」
「ああ、というかあいつ等軍隊の海兵隊の連中やな」
「その中でも突撃部隊のな」
「軍隊で一番酷使されてる連中やろが」
それだけに強かった、実際に彼等は軍隊の所属だった。人や普通の獣と戦う場合は闘技場では倒しても死なず金塊にも変わらないがその強さに見合った報酬が得られる。
それでスタインベック達は報酬の心配はしていなかったが。
「最初の勝負でこんな強い連中やとな」
「最後は枢軸の女帝と雷帝コンビとかちゃうやろな」
「ああ、それだったら俺も楽勝で負ける自信があるぜ」
格闘家も笑って言う、そうしたジョークも交えてだった。
三人は戦いはじめた、所詮から並の冒険者なら一撃というレベルの相手だったが二人そして格闘家の敵ではかった。
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