消えた仙人
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第二章
ドラゴンにだ、王はこう言われた。
「あの爺さんなら森の奥にいる洞窟の中に入ったぞ」
「その時見たんか」
「うむ、何をしに行くかと思ったが」
「ふらりとした感じで入ったんか」
「そうであったな」
「そうか、ほな冗談抜きでな」
そのふらりとした口調という言葉を聞いてだ、王は言った。
「爺さんぼけたか」
「それでというのか」
「この森まで来てな」
そしてというのだ。
「洞窟にも入ったか」
「うむ、結構な強さでモンスターはものとしなかったが」
「ぼけても力はそのままやからな」
「洞窟のモンスター達も問題ないと思うがな」
「そやけどな」
それでもとだ、まだ言う王だった。
「放っておけん、強くてもや」
「そうでし、ご老人を一人にしておけないでし」
郁は倫理から王に話した。
「だからでしよ」
「洞窟の中にも入ろうか」
「そうするでし」
「そちらの洞窟はわしの縄張りではないから知らん」
グリーンドラゴンは二人にこうも話した。
「だから何も言えん」
「どんなモンスターがおるかもやな」
「知らん、だがその爺さんを探したいならな」
「是非やな」
「その洞窟に入るといい」
「ほなそうするわ」
王はドラゴンに答えた、そしてだった。
郁と共に洞窟も目指しその中にも入った、洞窟の中は複雑な造りになっていて罠もありモンスターも強かったが。
二人は強くだ、彼等も何なく倒していった。特に王は自分の神具である没羽箭を効果的に使っていた。
洞窟の天井に投げた、そこにはモンスターはいなかったが。
神具は天井を跳ね返り二人の前にいたローパーを背中から貫いた、郁はその一撃を見て王に言った。
「狙っていたでしな」
「正面からやと避けられる」
「そう思ってでしか」
「それでや」
天井に投げてというのだ。
「その反射でな」
「後ろから攻撃したでしか」
「そうしたんや」
王は郁に答えた。
「この度はな」
「そういうことでしな」
「それが成功したわ」
「というか王なら絶対にでしな」
「自信があるしな、野球部からも誘われてるしな」
「ピッチャーにでしな」
「そや、けど僕は格闘家や」
これは起きた時も同じである。
「それでや」
「野球にはでしな」
「好きでもやるつもりはないさかいな」
「それで、でしな」
「その誘いは断ってるわ」
「そういうことでしな」
「そや、けどこの通りな」
今の攻撃もというのだ。
「絶対に自信があった」
「そうでしな」
「ほな次の戦いもな」
「そうして攻めるでしな」
「そして勝つわ」
こう言ってだった、二人は洞窟を先に先にと進んでいくがここでだった。洞窟の奥で燃え盛る炎属性のモンスターの大群に囲まれた。
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