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劇場版 真・恋姫†無双 曹魏の魔法使い 魔法大乱

作者:西森
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猫耳娘とちんちくりん

一刀を救出しにヨナルデの屋敷に突入した華琳達

だが突入してすぐに一行は分断されてしまい

華琳達と魔法使い達の二人一組にそれぞれ分かれるなか

桂花「あぁ、華琳様〜!! 」

桂花がいまだに華琳と離れたことを悔やみまくっていた。

エレナ「桂花さん、いい加減にしてください 」

桂花「うっさいわね!!大体私は華琳様と一緒にいたかったのに何であんたなんかといなきゃいけないのよ!! 」

エレナ「あ…あんたなんかですか… 」

魔法世界での生徒会長であるエレナは多くの生徒達から尊敬されているため『あんたなんか』呼ばわりされることはなかった。

それだけに

エレナ「私をあんたなんか呼ばわりだなんて何を考えてるんですか!! 」

桂花「はぁっ!!言っとくけど魔法世界とやらじゃあんたは有名かもしれないけど私達の世界じゃあんたなんてそこらの一般人級なのよ!! 」

エレナはプライドを傷つけられ桂花と口論した。

エレナ「もういいです!!あなたに何があろうとも私は助けませんからね!! 」

桂花「それはこっちの台詞よ!!あんたなんかに助けてもらうくらいなら死んだ方がマシだわ!! 」

とうとう仲違いしてしまう二人

するとその時

ギャシャアァーッ!!

何処からか叫ぶ声が聞こえてきた。

桂花「な…何よこの声!? 」

エレナ「私は向かいますがあなたはどうしますか? 」

桂花「むっ!!行くに決まってるでしょ!!バッカじゃないの!! 」

エレナ「そうですか。でしたらご自由にどうぞ! 」

仲違いしたまま声の聞こえた方に向かう二人であった。

そこには…

バァンッ!!

一体の召喚獣が殺されていた。

桂花「何なのよこれ!?うぷっ!? 」

エレナ「これはケットシーですね 」

ケットシー

猫の姿をした獣人モンスター。騎士風な性格をしており、召喚獣として契約すれば主人に忠誠を誓うことで有名だが遭遇率が低い

すると

?「ケットシー、一度契約すれば忠誠を誓うことで有名。だが俺からすれば抹殺の対象なわけだ 」

声が聞こえてくると

バァンッ!!

ガルム「久しいな教皇の孫 」

肌が色黒で頭に黒のバンダナを巻き、右頬に十字の傷があり、目付きの鋭いワイルド風な感じをした人間の男のガルムが現れた。

エレナ「あなたは確かガルム! 」

ガルム「俺が傷つけたフェンリルは無事かい? 」

エレナ「くっ!! 」

魔法世界にて現れたガルム達黒装束を迎え撃つためエレナは五体の召喚獣を繰り出し、そのうちのフェンリルがガルムと戦ったのだがフェンリルは傷つけられ敗れてしまい現在も完全に回復していなかった。

エレナ「禁獣であるあなたに心配される筋合いはありませんよ 」

ガルム「ほぅ、俺のことを知ってるわけか 」

エレナ「えぇ、あなた達が襲撃してからすぐに私なりに調べましてね。そしたらあなたと同じ名の禁獣がいたわけです。『ガルム』という名のね。何故人間になっているかは知りませんが恐らくヨナルデの研究とやらでしょう 」

このエレナの考えは大体あっていた。

ガルム

黒い狼の姿をしたモンスター

エレナ「確か罪名は主人殺害、及び召喚獣大量虐殺。でしたよね 」

エレナがガルムにそう言うと

ガルム「フッ!やはり魔法教皇の孫と言われててもその程度の知識しかないわけか 」

エレナ「何ですって!! 」

桂花「ぷふっ! 」

ガルム「貴様ら魔法使いは自分等に都合のいい情報しか知らないってことだ。俺達禁獣の情報なんてその程度しかないんだよ 」

エレナや魔法使いを馬鹿にするガルム

ガルム「さて、お喋りはここまでだ。この先を行きたければ俺と戦え!俺は一人だがお前らは二人か? 」

ガルムはエレナと桂花を見ながら言うが

桂花「は?何を言ってるのよ?私はそこにいるちんちくりんとは関係ないんだけど 」

エレナ「ち…ちんちくりん… 」

桂花「というわけで戦うならそこにいるチビと戦いなさい 」

こんな時にまで口論する桂花であったが

エレナ「ち…チビですか、いいでしょう。ガルム、あなたなんてあの猫耳娘がいなくても私一人で倒してみせます!むしろ猫耳娘さんなんて足手まといにしかなりませんからいない方が楽ですしね 」

桂花「ね…猫耳娘。あ…足手まといですって!! 」

エレナもエレナでチビだのちんちくりんだの言われたことを根に持っていた。

桂花「いいわよ!!あんたがあいつに殺されたらあんたの死体を教皇というオヤジにぶちまけてあげるわ!! 」

エレナ「それはどうも、こちらもあなたが亡くなったらあなたの死体を華琳さんに送ってあげますからね 」

こんな時だというのに二人は協力どころか仲違いしまくる一方であり

桂花「そこのあんた、というわけでブッ殺して構わないわよ!! 」

サッ!

桂花はガルムにそう言って柱の後ろに隠れた。

エレナ「フンッ!!私はそう簡単には殺されませんからね!! 」

スッ!

そう言うエレナがガルムに対して構えると

エレナ「(フェンリルは傷ついているため五体での召喚獣融合はできない。だったら他の召喚獣と召喚獣融合して…) 」

エレナがフェンリル以外の召喚リングを取り出そうとしたその時

シュッ!

エレナ「えっ? 」

パァッ!!

エレナのマジックバッグからフェンリルの召喚リングが飛び出し、光り輝くと

フェンリル「はぁはぁ… 」

フェンリルが勝手に出てきた。

桂花「うわぁっ!?あんな傷ついてる犬を出すだなんてあんたも鬼ね 」

エレナ「違います!!フェンリルが勝手に出ただけです! 」

エレナはフェンリルを戻そうとするが

フェンリル「すいませんお嬢、ここは俺に任せてください! 」

エレナ「フェンリル… 」

フェンリルは戻ろうとしなかった。

ガルム「おいおい、俺にやられたお前が相手をするってか 」

フェンリル「あぁっ!それがあの時、兄であるお前を止められなかった俺の宿命だ! 」

フェンリルが物凄い言葉を口にした。

そう。

実はガルムとフェンリルは兄弟なのだった。
 
 

 
後書き
ヴリトラが悪魔族だとわかりながらも探しに森に向かったエリス

だが迷ってしまった挙げ句ゴブリンに追いかけられ、ゴブリンからは逃げられたものの今度はオークに捕まってしまい

オーク「ゲヘヘッ♪ 」

エリス「ひいぃっ!? 」

召喚リングを持っていなかったエリスがこのままオークに犯されそうになったその時!

ガササッ!!

ヴリトラ「何してるんだオーク!! 」

シャアァーッ!!

ヴリトラが現れた。

エリス「う゛…ヴリトラさん!? 」

オーク「ゲヘヘッ♪こいつはオラの獲物だど、まずは味見だ 」

あーんっ!!

オークはエリスを食べようと口を開くが

ヴリトラ「そんなに食いたけりゃ俺の炎を食らいやがれ!! 」

ゴオォーーッ!!

オークの開いた口目掛けてヴリトラが黒い炎を放った。

オーク「ぎゃあぁーっ!!み…水!?水ーっ!? 」

パッ!

エリスを放し、慌てて水を探しに向かうオークであったがヴリトラの黒い炎はヴリトラが命じない限り消えることはないのだった。

ヴリトラ「ったく、あの豚め 」

ズルルッ!!

そのまま去ろうとするヴリトラであったが

エリス「待ってくださいヴリトラさん! 」

エリスに呼び止められた。

ヴリトラ「まだ俺に何か用か? 」

するとエリスは

エリス「私の召喚獣になってください 」

とんでもない言葉を口にした。 
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