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レーヴァティン

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第九十九話 要塞攻略その八

「半島の南も気になるしな」
「北の騎士団や王国もね」
「連中は今は戦してるんだったな」
「うん、かなり激しくね」 
 淳二が言ってきた。
「やり合ってるよ」
「それでこっちにもか」
「介入する機会もね」
 これもというのだ。
「ないよ」
「それはいいな」
「あの二国仲が悪いから」
 騎士団と王国はというのだ。
「前からね」
「それ冒険の時はな」
 十二人集める旅の時はとだ、久志は淳二に話した。
「気付かなかったな」
「その時まだ戦ってなかったしね」
「仲悪いとは聞いてたけれどな」
「ちなみに王国って騎士団とロンドンが首都の島の国々とも仲が悪いよ」
「そっちともか」
「あとセビーリアのあるね」
 美奈代がかつて拠点にしていて今も重要な商業の要地にしているこの街の名前も出してだ、淳二は話した。
「湖の国ともね」
「仲が悪いか」
「そう、三方を敵に囲まれていて」
 そしてというのだ。
「結構ね」
「動けない状況にあるんだな」
「勢力はこの島で一番大きいけれど」
「それでも敵に囲まれ過ぎていてか」
「迂闊には動けないんだ」
 そうした状況にあるというのだ。
「あの国はね」
「それで今は騎士団とか」
「正面衝突していて」
「こっちに目を向けられないか」
「騎士団も半島にやけに色気を持っているけれど」
 それでもというのだ。
「王国と衝突していて」
「それでか」
「そう、この二国が一番半島に介入してくる感じだけれど」
 それがというのだ。
「二国がお互いに争っているから」
「それどころじゃないか」
「そう、だから北の備えは必要でも」
 淳二は久志にさらに話した。
「今はね」
「用心していてもか」
「こちらに兵を向ける気配もないし」
「安心してか」
「半島の北部を統一して」
 それが例え急ぐべきだとしてもというのだ。
「それからね」
「半島の南もか」
「そちらもね」
 是非にというのだ。
「併合していこうね」
「そうなるか」
「うん、じゃあ今から」
「連合軍を叩くか」
「そうしようね」
 こう話してだ、そしてだった。
 久志達が率いる十万の軍勢はボローニャを出陣してからポー川を越えてパドバに向かった、パドバは十万の大軍が来たのを見てだった。
 ヴェネツィア側についていたがあっさりと降った、それはビチェンツァやベローナも同じで久志達は後顧の憂いもなくなった。
 そしてだ、ヴェネツィアに向かおうとすると。
 そこでだ、連合軍と対峙した。
 連合軍は槍兵と銃兵の方陣にだった、その方陣はというと。
「槍兵がメインでな」
「はい、銃兵を周りに置いているでござる」
「それで正方形だな」
「方陣は方陣でござるが」
 それでもとだ、進太は久志に話した。 
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