レーヴァティン

「そしてヴェネツィアはな」
「攻めるか」
「基本な、ヴェネツィアの艦隊はこの島でも屈指の強さだ」
　だからだというのだ。
「下手に攻めると負けるからな」
「だからだよな」
「まずはな」
「ジェノヴァか」
「あそこの水軍を破ってな」
「あの辺りの湖を抑えるか」
「ああ、そしてな」
　そのうえでというのだ。
「連中を動けなくしておくな」
「俺達が陸から攻めるまでか」
「そうしておくな」
「じゃあ頼むな」
　久志は芳直のその言葉を聞いて彼にこう言った。
「ここは」
「ああ、やらせてもらうな」
「だからこいつは留守は守れないな」
　久志はあらためて言った。
「それでな」
「他の面子になるな」
「御前は絶対に来てもらうな」
　久志はまた言った美奈代には即座に告げた。
「戦も金だしな」
「そやからやな」
「ああ、金の方頼むな」
「調達とかやな」
「あと出来たらな」
　久志は美奈代にさらに話した。
「北部諸都市から買収出来る街や村やな」
「要人がおったらやな」
「買収してくれるか」
「ほなそっちもやらせてもらうな」
「買収出来てそれで相手を弱められたらな」
「それに越したことないな」
「だからな」
　それでというのだ。
「宜しく頼むな」
「ほなな」
「それと魔道部隊にそれに獣達も使いたいしな」
　今度は双葉と紅葉を観た。
「御前等も来て欲しいな」
「わかったわ」
「じゃあボローニャまで行くわね」
　双葉と紅葉も応えた、そして久志は今度は正と淳二を観た。
「御前等も絶対だよ」
「弓兵は必要だからだな」
「工作やら散兵やらだね」
　正も淳二もそれぞれの役割を自分から話した。
「それでおいら達もだね」
「ボローニャまでだな」
「二人共偵察とか諜報にも働いて欲しいしな」
　それでというのだ。
「頼むな」
「ではな」
「おいら達も行くね」
「そしてもう御前等は絶対だな」
　久志は進太と剛にはこう言った。
「それぞれ歩兵と騎兵率いてもらうからな」
「だからだね」
「それがし達は当然でござるな」
「お前等が来てくれないとな」
　それこそというのだ。
「はじまらないぜ」
「それじゃあね」
「働かせてもらうでござる」
「ボローニャまで行って」
「そのうえで」
「そういうことでな、ここまで話してな」
　そしてだった。
「後はな」
「私達ね」　
　清音が言ってきた、順一と源三もいる。
「一人が残って」
「二人軍師として来てもらうな」
「やっぱりそうなるわね」
「この前はお前が来てくれたしな」
　ボローニャの時はとだ、久志は源三を見て言った。