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レーヴァティン

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第九十七話 会戦と攻城戦その九

「そちらもな」
「そう、それもなのね」
「していくか」
 まさにと言うのだった。
「金がもっと出来たらな」
「空船を多く用意するとなると」
 難しい顔でだ、源三が言ってきた。
「半島を統一してもです」
「まだ足りないか」
「半島全土を統一すればこの島で第一の経済力を持ちますが」
 それでもというのだ。
「まだです」
「多く用意出来ないんだな」
「それには及びません」
「そうなんだな」
「よりです」
 さらにと言うのだった。
「経済規模が大きくないとです」
「揃えられないか」
「大規模というと数十隻は揃えますね」
「百隻は欲しいな」
「そこまでになりますと」
「半島全土を統一してもか」
「及びません、今の我々も数隻がやっとです」
 そうした状況だからだというのだ。
「百隻になりますと」
「半島全土の経済力でもか」
「無理です」
「じゃあ半島の内政と貿易をもっと充実させてな」
 そしてとだ、久志は述べた。
「空船はな」
「揃えられる様にしますか」
「どっちにしても内政はするんだ」
 そして貿易もだ。
「だからな」
「それで、ですね」
「国力を充実させてな」
「空船を百隻持てる経済力を備えますか」
「そして空船の力も使ってな」
 そうしてとだ、久志はさらに話した。
「戦ってそうしてな」
「島の統一に役立てる」
「そうしていくな、とにかく装備は常に充実させていく」
 研究を欠かさず行ってだ。
「半島の統一を進めつつな」
「そして半島の統一後も」
「戦っていくな、じゃあとりあえずな」
「ミラノとジェノヴァですね」
「この二つの街だな」
 久志はこの話に戻った。
「降すか」
「それでは」
「あとな」
 久志はさらに言った。
「ニースもな」
「あの街も」
「声をかけるか」
 つまり使者を送ろうかというのだ。
「そうしてな」
「そしてですね」
「出来るだけ血を流さないで多くの街や村を手に入れたいしな」
 半島統一、その為にだ。
「だからな」
「使者を送りますか」
「ニースにもな、まあミラノとジェノヴァはな」
「そう簡単にはですね」
「降らないだろうしな」
 そう読んでいるのだ、久志としては。
「トリノはわからないけれどな」
「トリノはどうもです」
 源三はそのトリノの話もした。
「日和見の様です」
「こっちが統一しそうならか」
「入り無理ならです」
「独立を守るか」
「その考えの様です」
 トリノ、この街はというのだ。 
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