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レーヴァティン

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第九十六話 都市国家達その二

「我々は今の時点で既に半島最大の勢力で」
「どの都市国家よりも大きいな」
「このままフィレンツェやボローニャも手に入れていけば」
「今以上に大きな勢力になってるからな」
「だからです」
 それ故にというのだ。
「どの都市国家も各個撃破をしていけば」
 そうした戦略を採ればというのだ。
「用意にです」
「攻め取っていけるか」
「そうかと。ですから」 
 それ故にというのだ。
「合唱連衡を許さず」
「各個撃破でか」
「進んでいきましょう、必要なら」
「ああ、湖軍も使ってな」
「陸と湖両方から圧力をかける」
「それも大事だな」
「ジェノヴァやヴェネツィアなら」
 そうした港町ならというのだ。
「これは効果があります」
「相手も強い湖軍を持っていてもな」
「はい、二つの方向から圧力を仕掛ければ」
「余計に効果があるな」
「特に軍隊の弱いニースは」
 この都市国家はというのだ。
「効果があるかと。モナコも」
「ああ、あそこもな」
「軍隊が弱いので」 
 それ故にというのだ。
「それを見せて好条件を示せば」
「降るか」
「財産と地位と命、仕事の保障」
「それだけでかなり違うな」
「はい、条件として出せば」
 こちらの勢力に組み入れるそれとしてだ。
「かなり違いますし」
「俺達最初からそうしてるしな」
「ですから」
「それでだよな」
「はい、まずはラスペチアやパルマまで勢力を拡大し」 
 そしてというのだ。
「北部の大都市達と対しましょう」
「そうなるか」
「そこまで戦いがあろうとも」
 それでもというのだ。
「然程です」
「大きな戦にはならないか」
「はい、従わない都市国家があろうとも」 
 それでもというのだ。
「囲んで城壁を破壊すれば」
「それでな」
「大抵決着がつきます」
「正直城、街の中に入ってな」 
 この島の街は城塞都市だ、城壁に囲まれている街なのだ。久志はそのことから順一に応えて話をした。
「街を破壊してもな」
「何にもなりませんね」
「ああ、それは最悪だろ」
「為政者にとっては」
「だったら戦になってもだ」
「城壁を破壊してですね」
「相手にもう駄目だって思わせてな」
 その時点でというのだ。
「降る様に言って降ってくれたらな」
「いいですね」
「城壁を修復して終わりだよ」
 戦争の損害もというのだ。
「本当にな」
「ではですね」
「ああ、本当に戦わずして勝つが理想でな」
 それでというのだ。 
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