快楽を求めて
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第二章
「期待出来るで、それで多分な」
「これがですね」
「神託や」
自分のとだ、川端は述べた。
「それや」
「そうですか、ほな」
「この神託受けるで」
「わかりました」
こう言ってだ、そしてだった。
二人で共にだった、その依頼を受けた。そうしてそのうえで成都の商人の屋敷に行くと年老いた天使の絹の中国明代を思わせる服を着た男が出て来た。
その彼がだ、二人に行ってきた。
「実はあるものをわしに届けて欲しいんだ」
「あるもの?」
「そうなんだよ」
川端にすぐに答えた。
「それは極めて貴重なもので」
「この辺りにはですか」
「あるけれど」
「あるんでっか」
「そう、あるがね」
商人、司馬昇という名の彼は川端に答えた。
「実は内緒の場所でね」
「内緒の」
「そこに君達には秘かに行って」
そうしてというのだ。
「それでね」
「旦那さんにでっか」
「渡して欲しいんだ」
「ほなそれがある場所は」
「今から話すよ」
商人はこう言ってだった、二人に自分が欲しいものがある場所を紹介した。二人は商人が紹介したそこに行くと。
そこは成都の繁華街の裏、繁華街は繁華街でも非常にいかがわしい場所だった。川端は田中と共にその場所に入るとだった。
すぐにだ、自分の隣にいる田中に言った。
「なあ、わい実はな」
「こうした場所はですか」
「苦手や」
「そうした経験も」
「ないわ」
「そうですか、僕もです」
田中もこう返した。
「こうした場所は」
「農業科女の子の方多いやろ」
川端は起きたその世界のことを話した、田中が八条学園高等部では農業科に所属していることからの問いだ。
「そやろ」
「工業科はですね」
「逆にな」
「女の子少ないですね」
「それでそっちの経験は」
「僕林業ですよ」
田中は川端にこう返した。
「農業科でも」
「そっちのコースは女の子おらんか」
「めっちゃ少ないです、というか」
「おらんか」
「はい、そうですさかい」
「女の子についてはか」
「どうも」
これがと言うのだった。
「僕自身残念ですが」
「そういうことか」
「はい、ですから」
「こうした場所もか」
「入ること自体怖くて」
「わいと一緒か」
「何があるか」
「何があるかはわかってるけどな」
川端は自分達の周りを見た、見れば実に様々な店がある。そして派手な服装と化粧の色々な種族の女達がいる。
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