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徒然草

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77部分:七十七.世中に


七十七.世中に

                   七十七.世中に
 この世の中においてその当時の人々の間で流行ったことを話題にしたり知らなくても別にいいような立場にあるにもかかわらずそれでも何かと調べたうえでその内密のことによく知っていてそのうえで世間の人達に喋って回ったり若しくはあれこれと質問をしてそうして過ごしている人を見ますとどうにも腹を立ててしまいます。とりわけ田舎の僧侶に至ってはそうした世間の噂話に詳しいものでありまして自身の周りのことに妙に詳しいものでありまして何故貴方がそうしたことまで御存知なのかと思ってしまいどうにもこうにも軽蔑してしまう位の有様で暴露したりします。これが僧侶なのかとさえ見ていて思ってしまう次第であります。
 噂話を聞くというのも決して品のいいことではないとはいえそれでも全て否定できるものではないでしょうがそれでもそこには品性があって欲しいものであります。そこまで下世話に話を聞いたり尋ねたりするということはやはりいいものではありません。ましてや僧侶ともなるとです。そこには品性、節度があっても欲しいものであります。そうでなくては軽蔑するものをそこに見ざるを得ません。そういったものは決して見たくはありませんが見える時はそれを避けようとしても見えてしまうものであります。これまた実に嘆かわしいことであります。


世中に   完


                   2009・7・30
 
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