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レーヴァティン

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第九十四話 モンスター退治からその八

「宜しく頼むな」
「それじゃあね」
「それとな」 
 さらにだ、久志は仲間達に話した。
「内政はな」
「これまで通りだね」
「農業、商業、漁業、林業それに工業もな」
 とかくあらゆる産業をというのだ。
「育成して」
「整備してな」
 こう剛に話した。
「交通とか灌漑とかもな」
「やっていくね」
「内政第一だよ」
 何といってもとだ、久志は強く言った。
「そしてこっちの方もモンスター退治で金注ぎ込めるんだ」
「軍隊だけじゃなくて」
「だからどんどんな」
「お金を注ぎ込んで」
「これまでの遅れを取り戻すつもりでな」
「領土全体の内政をだね」
「するな、あと税率はな」 
 久志は今度はこちらの話をした。
「割合で四公六民か」
「それ位の割合でいくね」
「ああ、税率は軽くしてな」
 そのうえでというのだ。
「産業で栄えてな」
「そっちで収入を得ていくね」
「そうするな、あとこっちの世界随分貨幣が行き渡ってるな」
「それな」
 美奈代は貨幣の話になるとすぐに入ってきた。
「有り難いことにな」
「ああ、貨幣経済だとな」
「色々やりやすいわ」
「あと度量衡も統一されててば」
「言語かて一緒や」
 とかく全てがというのだ。
「だったらな」
「商業もやりやすくてな」
「収入もや」
「得やすいな」
「あれやで、これが物々交換とかやとな」
 貨幣経済が浸透しておらずこうした経済状況ならというのだ。
「収入もな」
「こうは簡単に計算出来ないよな」
「中世の欧州とか中国の三国時代の魏とかな」
 曹操が建国したこの国は実は呉や蜀に貨幣を造る銅の鉱山を手に入れられていて貨幣の獲得に苦労していた、その為物々交換をせざるを得ない状況に陥ることもあったのだ。
「国家としても中々な」
「国力がつかないしな」
「そやから貨幣経済がちゃんとしてるとな」
「その分やりやすいな」
「政もな、ほなそこからもな」
「政をちゃんとやっていくか」
「そうしよな」
 美奈代は久志に笑って話した。
「是非な」
「そうするな、とにかく金は今はあるからな」 
「それでやな」
「内政にもどんどん使うぜ」
「そうして国をもっと豊かにするか」
「そうするな」
 こう言ってだ、久志は内政にも精を出していった。統治システムを行政だけでなく立法と司法でも定めてだった。
 国家元首の権限も強くした、そうして都市やその周辺を治める勢力から国家を治める様になっていっていた。
 その中で久志は昼食を仲間達と採る中でジャガイモと玉蜀黍、食卓の中にあるこの二つを見て言った。どちらも茹でられている。
「この二つって大きいな」
「ジャガイモと玉蜀黍の存在はですね」
「ああ、特にジャガイモな」
 こう紅葉に答えた、皮のまま茹でられていてその皮を剥いてバターを乗せて食べている。食卓には他にトマトとレタスのサラダ、ザワークラフトそれにアイスバインといったものが大量に置かれている。 
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