レーヴァティン
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第九十四話 モンスター退治からその七
「首相も置いてな」
「首相だね」
「首相はな」
閣僚の第一の座にあるこの立場の者はというと。
「御前等十二人は閣僚になってもらうけれどな」
「その中から誰か」
「一番政に詳しい奴だな」
「それならね」
淳二は久志の今の言葉を聞いて順一を見た、それは彼だけでなく他の十人の者も全てそうなっていた。
そしてだ、淳二はあらためて言った。
「もう順一しかいないね」
「首相はですか」
「うん、君がね」
「まさにというのだ。
「首相に最適だよ」
「中心になって政を行うのなら」
「一番学識あるから」
無論政のことにも詳しいからだというのだ。
「もうね」
「首相は私ですか」
「そう思うよ」
「ああ、俺もな」
誰に首相をしてもらうか、決定権を持っている久志も述べた。
「御前が一番だとな」
「お思いですか」
「ああ、頼めるか?」
「皆さんがそう思われている様なので」
それならとだ、順一も頷いた、これで決まった。
そこから久志は他の面々を向き不向きから閣僚に任じていった、そうして統治システムを整えていったが。
その後でだ、こうも言った。
「裁判所は分けてな」
「そしてなのね」
「ああ、司法は司法な」
そう分けるというのだ。
「俺の下に置くけれどな」
「そこは三権分立でも」
「明治の日本と同じだよ」
こう留奈に話した。
「やっぱりな」
「そうなるのね」
「あとな」
久志はさらに言った。
「議会もな」
「それもあるのね」
「ああ、議会があるとな」
「そこから政策も出るから」
「権限は弱くてもな」
戦後の日本程強くないがというのだ。
「それでもな」
「ちゃんと置いておくのね」
「男女の普通選挙制度でな」
このことも定めるというのだ。
「あと上下でな、こっちの世界貴族もいるだろ」
「だとしたら上院は」
「貴族院で下院はな」
そちらはというと。
「平民院だよ」
「そうするのね」
「ただ両方選挙にしてな」
「貴族院でもな」
「選挙が及ぶ様にするのね」
「ああ」
久志は考える顔で留奈に答えた。
「そうするな、あと大臣の権限もな」
「大きくするのね」
「各省の人事権もな」
「持たせて」
「そっちも頼むな、俺も人事権持つけれどな」
国家元首として、というのだ。
「御前等もな」
「各省の人事権あるのね」
「ああ、だからな」
それでと言うのだった。
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