仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~
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第1部~崩壊する楽園~
第3話『浸食の波紋』
これまでの、仮面ライダーディロードは─
「羽入が見つからないの!?」
「この世界にいないものは探せないぜ、お嬢ちゃん。」
「犯人の捜索、及び逮捕を!」
「ばれたか…」
「もう、いい人でいるのは疲れたんだ。」
「凪風国家代表の国家代表資格を剥奪。第一級指名手配犯に指定します!」
装填の守護者、ディロード。幾多もの世界を救い、その心は何を思う─
その日の夕方、各メディアは慌てふためいていた。
『警察庁より緊急連絡です。本日15時24分をもちまして、国家反逆罪の現行犯で、凪風雅国家代表の資格が剥奪され、指名手配の対象となりました。皆さん、見つけ次第すぐ避難して、警察庁が到着するのを待ちましょう。繰り返します─』
「やはり動きが速いな…」
ラジオ放送で情報を入手していた雅は、他人事のように呟いた。
「いずれ、世話になるかもしれません。その時は…」
雅は、リィンフォースのライダーカードを見ながら言う。
「さて、次のターゲットは…」
雅はメモを見ながら行動に移す。
その頃、次元保護国では、戦える人員を全て集め、特別会議が開かれていた。
「皆さんも知っての通り、この次元保護国に反旗を翻した犯人は仮面ライダーディロード、凪風雅です。まずは、かつて彼が設立したチームディロードの皆さんに、話を伺いたいと思います。前原さん、お願いできますか?」
「はい。雅さんは、いつも俺達の世界を救う事だけを考えて、自分のことは考えていないような人でした。そして、雅さんが次に救う世界は自分の世界で、その妨げになるから、俺達を倒そうとしているのかと、思います。」
圭一は辛そうな顔で答える。
「前原さん、ありがとうございます。私達は、確かに凪風さんに世界を救っていただきました。ですが、私達はどれだけ凪風雅という人物を知っているのでしょうか?」
リンディが提示した質問に沈黙が広がる中、
「雅、俺達のダチじゃなかったんかよ!」
弦太朗が苛立つように言った。
「もしかしたら、ワームとかが化けた偽者とか!」
加賀美は考えた末に案を出すが、
「ディロードライバーは雅さんかフェイトさん以外が触れたらディロードライバーの機能が作動して大爆発を起こして死んでしまいますわ。ですからあり得ませんわ。」
沙都子がその可能性を否定する。
「ミラーモンスターが生きているんだ。もしかしたら、かつて俺の鏡像が出てきたみたいに、ミラーワールドの雅だとか。」
真司が新たに可能性を示唆する。
「でも、あの時の雅の服は反転していなかったわ。間違いなく本物の雅よ。」
しかし、その可能性も梨花が否定する。
「もしかしたら、かつて私が死神博士にされたように、雅君も何者かに洗脳されている可能性は、あり得ないか?」
本郷が新たな可能性を提示する。
「あの時、雅のリンカーコアは安定していました。もし誰かに操られている場合、リンカーコアは波長が乱れます。だから、多分雅は自分の意思で動いていると思います。」
それをフェイトが否定する。
「そうか…」
本郷の言葉で全員が黙ってしまう。
「あのっ!雅君の考えが解らないなら、雅君の考えを見ればいいと思います!」
なのはが提案する。
「なのはさん、ですがどうやって?」
リンディは質問する。
「私に考えがあります。」
なのはが言うと、
「そうね、私も思い当たる節を見つけたわ。」
梨花も反応し、二人は立ち上がる。
「その人の説得、私と梨花ちゃんに任せてもらえませんか?」
なのはは質問する。
「…わかりました。なのはさん、それから梨花さん、無茶はしないで下さいね。それでは、その人の説得はお願いします。」
なのはの案にリンディは許可を出す。
「行こう、梨花ちゃん!」
「そうね、なのは。」
なのはと梨花は早速行動に移す。
「こちらでは、その間に対凪風雅用のチーム編成を行いたいと思います。」
リンディが議題を提示すると、
「なんだ!?雅と喧嘩できんのか?」
カズマが反応する。
「カズマさん、凪風さんが一筋縄で止められないことはあなたもご存知のはずです。」
「けどよ、やっぱり雅とは本気で喧嘩してみたかったんだよ。楽しんじゃいけねえか?」
カズマが話していると、
「そんな考えでは、先が思いやられるな。」
「まったく、先輩より考えることが苦手な人がいたなんてね。」
劉鳳とウラタロスが呆れる。
「おい、てめえら。雅をこのまんま放置していていいのかよ!」
カズマが二人の言葉に反論すると、
「まったくもってその通りだ!」
弦太朗が同調する。
「雅が何を考えているか解らないなら、一度真っ正面からぶつかれば雅が何を考えているか解るはずだ!」
「ですが、そのやり方は危険すぎます。如月さん自身もまた、雅さんに狙われていることをお忘れですか?」
「そんなことは解っている。けど、それなら雅との衝突は避けられない。だったらぶつかるしかないだろ!」
「如月さん、仮に戦ったところで、雅さんの考えが解らなかった場合は?」
「その時はその時だ!」
「それでは作戦になりません。私達は組織で行動しています。一時の感情で作戦の決定は行えません。」
「作戦作戦って、雅は俺達の敵なんかよ!」
リンディの言葉に弦太朗がキレると、
「今の所、それ以外に何があるんだ?」
「あれだけのことをしていて、まだ仲間だとか言っているのか?」
翔太郎とクロノが反論する。
「世界に異変が起きて、その原因を叩く。それを僕達に教えたのは他でもない雅だ。そして、今はその雅が異変の原因。なら雅を捕らえる為に隊の編成とその決心は必要不可欠だ。」
クロノは更に設立を付け足す。
「皆さん落ち着いて下さい。それで、最初の現場から何かわかったことはありますか?」
激化する討論をリンディは静める。
「はい。最初に発見された証拠ですが─」
リンディの質問に須藤が答える。
その頃─
「雅、今ならまだ引き返せる!だから早くリツコとマサヒコを返せ!」
仮面ライダーアマゾンがジャングラーに乗ってマシンディローダーに乗るディロードを追っていた。
「引き返す気は無い。返してほしいなら僕を倒せ!」
【ATTACK RIDE-BLAST-】
ディロードはブラストのアタックライドを使ってジャングラーの前輪を撃ち抜く。
「しまった!?」
アマゾンは咄嗟に飛び降り、コントロールを失ったジャングラーは大破し、ガガの腕輪と共にアタックライドのカードに変わる。
「これで、インカの超パワーは使えない。」
ディロードはマシンディローダーから降り、ロードスラスターを構える。
「あくまで、戦うつもりなんだな!」
アマゾンはディロードに跳びかかる。
「やはり、そうきたか。」
【ATTACK RIDE-SPLIT-】
ディロードはスプリットを使ってアマゾンのパンチに対応して分裂し、アマゾンを攻撃する。
「雅には、俺達の世界を救ってもらった恩がある。でも、その雅がどうして俺達を攻撃するんだ!?」
「全ては、世界を救うため。だが…」
【ATTACK RIDE-SLASH-】
【ATTACK RIDE-BLAST-】
それでもアームカッターで攻撃するアマゾンに、ディロードはスラッシュを、分裂したディロードはブラストを使う。
「これで、終わりだ。」
【【FINAL ATTACK RIDE-DE DE DE DELOAD-】】
二人のディロードは必殺技を発動する。
「行くぞ!アマゾン大回転キック!」
アマゾンも必殺のキックを放つが、
「ライダーチョップ!」
「ライダーパンチ!」
二人のディロードから放たれる必殺技の前に敗れ、ライダーカードに封印される。
「さて、まさかジローさんの記憶に、先に捕まえたはずのアマゾンの世界の人達の記憶が残っていた時は計画のチェックが必要かと思ったが、内部コンピュータにインプットされていただけだったから計画に支障をきたす内容ではなかったのが救いだった。とにかく、インカの秘宝を護りし世界、捕まえた。」
雅はアマゾンの世界のカードを拾い上げ、進んでいた道をマシンディローダーで進んでゆく。
「さて、着いたか…」
雅はマシンディローダーから降り、碧陽学園に入る。
「き、来たぞ!」
「こっちだ!」
「早く先生に連絡しないと!」
既に雅が指名手配を受けていることは国内に広まっているため、碧陽学園の生徒達は体育館に避難する。
「しっかり避難訓練の結果が実っているな。しかし、それ故にそれ以上のことは出来ないか。」
【CHANGE RIDE-UNIT GUYBER ACTΙ-】
雅はガイバーΙに殖装する。
「胸部開口砲…」
ガイバーΙから放たれる砲撃によって体育館は消滅し、多数のライダーカードが落ちていた。
「次は校舎だな。」
雅は殖装を解除して校舎に進む。
「久しぶりだな、この廊下を歩くのも…」
雅が感傷に浸りながら歩いていると、
「私がいるこの学園で随分と好き放題してくれるじゃないの?」
生徒会の顧問である真儀瑠が現れる。
「これは真儀瑠先生、お元気そうで。」
「おいおい、私の大切な生徒達にあれだけのことをしておいてその態度か?」
真儀瑠は拳の構える。
「あなたが相手なら、手段を変えよう。」
雅はロードスラスターを構える。そして─
「ねえ杉崎、ここなら大丈夫なの?」
既に碧陽のOGとなっているくりむが杉崎に聞く。
「大丈夫ですよ会長。真儀瑠先生もいますから。」
杉崎はくりむをなだめる。すると、生徒会室をノックする音が聞こえる。
「真儀瑠先生でしょうか?」
真冬は質問する。
「多分違うだろ。」
「そうね、真儀瑠先生なら扉を開けずにこの部屋に入ることくらい簡単に出来るもの。」
その質問に深夏と知弦が答える。
「恐らく雅です。会長達は、その窓から逃げる準備を。」
杉崎が指示していると、
「やらせませんよ。」
いつの間にか雅が入ってきていた。
「雅、いつの間に!?」
杉崎達は身構える。
「ディロードの力があれば、ワープくらい余裕だ。」
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
「変身。」
雅はディロードに変身する。
「雅、もう逃げ道がないのは解っている。だから、会長達だけでも、見逃してくれないか。」
杉崎はディロードに交渉を持ち込む。
「杉崎…」
「キー君…」
「鍵…」
「杉崎先輩…」
くりむ達は杉崎の心配をする。
「ハーレムを守るのは、主である俺の役目だ。何、心配しないで下さい。上手く何とかして、まt」
【ATTACK RIDE-SHOCK-】
杉崎の言葉を遮るようにディロードはショックのカードを使い、杉崎に高電流を流して杉崎をカードに閉じ込める。
「悪いが、無理な相談だ。」
ディロードはロードスラスターを横に振り、咄嗟に避けた深夏以外のメンバーをカードに封印する。
「会長さん、知弦さん、真冬!」
深夏は叫ぶ。
「あとは一人か。」
ディロードは深夏に近づく。
「雅、よくこんなことが平気な顔して出来るな!?それでも仮面ライダーか!?」
深夏はディロードに殴りかかるが、一般人の拳がディロードを傷つけることなど出来ることもなく、
「碧陽学園生徒会、終了。」
ディロードは深夏を切り裂き、カードに封印する。そして、変身を解除し、
「平気な顔で、出来るわけ無いだろ…」
雅は顔を歪めながら生徒会メンバー達が封印されているカードを拾い上げる。
「後は、残る生徒と、この学園だけか…」
雅はディロードに変身する。
【ATTACK RIDE-SLASH-】
ディロードはスラッシュのカードをロードスラスターにスキャンする。
【FINAL ATTACK RIDE-DE DE DE DELOAD-】
「ディメンションインフェルノ。」
ディロードは窓から飛び降りながら必殺技を使って碧陽学園の校舎を破壊して、中に残っていた生徒達と共にカードに封印する。
「これ、二つ追加か…」
雅はカードを拾い上げて、マシンディローダーに乗って、かつて碧陽学園のあった荒野を走る。
to be continued.
次回、仮面ライダーディロード
「雅君、どうして…」
「雅、そこまでだ!」
「ヒビキさん!」
「本当にお人好しだ…」
次回『消える音撃』希望を紡いで、全てを救え!
後書き
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