| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

レーヴァティン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第九十二話 堺からその八

「そうなるが」
「都も近いしのう」
「都も含めてな、これからはな」
 摂津、河内、和泉の三国を手に入れればというのだ。
「他の国に手を伸ばすぞ」
「よし、じゃあのう」
「戦もする、戦うからにはな」
 戦についてだ、英雄は仲間達に告げた。
「勝つ、いいな」
「ほな他の国のことをこれまで以上に調べていこか」
 耕平は英雄のその言葉を聞いて述べた。
「これからは」
「そうするしてもらう」
「ほなのう、周りの国の状況をな」
「調べていく」
「そうしていくわ」
「それからだ」
 他の国の状況を調べ把握してからだというのだ。
「兵を進めていく、いいな」
「わかったわ」
「さて、色々やることが増えてきたであります」
 峰夫は耕平の横で微笑んで述べた。
「政に戦にと」
「ほんまやな、けどな」
「それが島の統一に相応しいことであります」
「ほんまにな」
 耕平は峰夫の言葉に笑顔で応えた。
「それやったらな」
「頑張ってやっていくであります」
「そうしていこな」
「大きな大名もいますが」
 ここで言ったのは謙二だった。
「それでもですね」
「戦うしかないならな」
 その時はというのだ。
「全力でだ」
「戦いますか」
「そうする、それにはだ」
 戦、それを行うにはというのだ。
「数と武器と兵糧だ」
「その三つを備える」
「大坂と堺は銭がありだ」
 ここでもこれを最初に出す英雄だった。
「人も多く村々もいい田畑が多いな」
「ならばその三つが」
「全て手に入る」
 戦に必要な三つのものがというのだ。
「多くの兵と優れた武器や具足とな」
「兵糧も」
「この三つが手に入るのならな」
「まずはですね」
「その三つを全て揃えてからだ」
 そのうえでというのだ。
「戦をだ」
「していきますか」
「そのつもりだ」
 まさにというのだ。
「これからより多くの兵を揃えてだ」
「武器や具足も」
「揃える」
 質のいいものをというのだ。
「そして米や塩もな」
「食べるべきものも」
「揃える、ではな」
 そうしたものを整えてというのだ。
「戦をはじめるぞ」
「わかりました」
「そしてだ」
 英雄はさらに語った。
「次に大和か播磨、それからだ」
「都もですね」
「手に入れる、幸い大和も播磨も豊かだ」
 この二国もというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧