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おぢばにおかえり

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第四十九話 合格してからその十五

「気持ちがすっきりするのよね」
「そうですよね、運動にもなりますし」
「歩くからね」
 大体一周で一キロ近くあるそうです。
「いい運動にもなるのよね」
「そうなんですよね、それで回廊拭きなんかは」
 こちらをさせてもらうとです。
「もう相当な運動ですよね」
「ええ、夏にやったら相当に汗かくでしょ」
「はい、それだけで」
「冬でも身体が暖まるのよね」
 何でも真冬の早朝にやらせてもらってもだそうです。
「だからいいのよね」
「はい、ランニングと同じ位いいですね」
 そこまでと言う阿波野君でした。
「あのひのきしんは」
「そうよね、拭くこともね」
 廊下、そこをです。
「一キロ位になるとね」
「かなりの大仕事ですよね」
「そうなるからね」
「ですからこのひのきしんもです」
「かなりの運動ね、確かに」
「ですからダイエットにもいいですよ」
「ダイエットね、私もね」
 ここで私は実はあまり思わないことを言いました。
「体重気になる時もあるし」
「そうなんですか?」
「時々ね」
 本当にあまり思いません、こちらは。
「それよりも背よ、私は」
「その小柄なのがいいと思いません?」
「何でそう思えるのよ」
 訳のわからないことを言うと思いました、正直。
「小柄なのがいいって」
「あれっ、可愛いとかは」
「思わないから」
 それも全くです。 
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