うちはオビト逆行物語 改 〜逆行?何それ美味しいの?〜
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幼少編
うちはオビト逆行物語『ライバル爆誕』
前書き
副題【オビトがカカシを挑発する話】
ご注意願います。
この作品は二次創作品となっており、本誌への多大なるネタバレを含みます。
更に辻褄や都合を合わせる為に作られた出しゃばるオリジナルキャラクターや、本誌に合わせた恋愛、過剰なるグロテスク等の表現をしております。
以上の事を踏まえた上での閲覧をお勧め致します。
第八話です。話の流れが曖昧すぎる。ナルトって思ったより時系列がはっきりしてないので、矛盾点が多々あると思いますが暖かく見守っていただければと思います。
カカシ「いい?オビト、俺の話聞いてた?」
オビト「お、おう…?(やけに突っかかってくるようになりやがって。)」
カカシside
ミナト先生の家でご馳走をいただいたあと俺達は早速第一演習場に来ていた。俺達の実力を知りたいと言っていたが、自分がもうとっくの前に下忍であることを忘れてないだろうか。
「それじゃあルールを説明するね、オレが持っているこの鈴、コレをオレから奪うことが最大の目的、俺には忍術はもちろん、クナイや手裏剣を使ってもおっけー、殺す気で来てね、じゃなきゃ取れないから。」
そう言って取り出した鈴は涼し気な音を立て目の前に現れた。一つだけのようだ。
「…先生、鈴の数は?」
「ん、いい所に気がついたねカカシ、鈴はこの一つしか無いよ、それじゃあ早速やろうか!」
…まだまだ聞きたいことはあったが、まぁいいだろう。とりあえずあの鈴を取ればいいんでしょ。
先生は演習場のどこかに隠れ、俺たち3人だけになる。俺が1人で作戦を練ろうとしているとオビトから声がかけられた。
「カカシ、ちょっといいか?」
「なに?」
それに返事をするとオビトは少しだけ真剣な眼差しをこちらに向けていた。いつもと、いや前とは随分と雰囲気の変わったその視線に少したじろぐ。
「行動に移す前に、ちょっと作戦をたててから動こう、そっちの方が確実に取りやすい。」
「…まぁ、確かにオビトにしてはいい案かもね。」
朝にリンからオビトが凄くなったって聞いたけど、まさか根本から凄くなってるんじゃないの、なんて考え出してしまう程には、オビトは真剣だ。今までのオビトなら真っ先に突っ走って行く所だろう。
うるせ、と嫌味ったらしい台詞すらも軽く流されながらもリンが来たのを確認しながらオビトは話を続ける。
ほんとに変わったのかもな、お前。
ミナトside
「さて、お手並み拝見だね。」
3人は昔からの幼馴染みらしいけど、チームワークがてきているとは思わなかった。
昼食の時にはカカシとオビトが喧嘩してばかりで、リンは止めようとはしてたけどまぁ止まらなかったね。
いつもあんな感じってリンから聞いたから、普段もあんな感じなのだろう。
そんな状態でこの戦場の中を生き残れるなんて難しい。まだ下忍や中忍で戦場に出ることは少ないかも知れないけど何が起こるのか分からないのが戦争、気は抜けない。
鈴を奪うことはあくまでも過程であって目的じゃないのだ。彼らのチームワークを見るため、それをどれだけ彼らが理解しているか。それこそが目的。
ちょっと楽しみではあるけどね。
オビトside
「…と言うわけだけど、これでいいか?」
「ほんとにお前どうしたの、まるで別人みたいだね。」
「んもー!カカシっ!オビトだって成長したんだってば、さっきも言ったでしょう?」
さっき?昼食の時だろうか。また話してたのかこの2人。聞きたかったが、いまはそんな話をしてる場合じゃない。
今回は本気で行きたいんだ、俺は。
あの先生をあっと驚かしてやるのだ。大半は俺の下らん意地なのだが。
「それじゃあとっとと行こうよ。」
「…そうだな。」
カカシがよいしょ、と言って立つ。
まさか本当にカカシが同意してくれるとは思わなかった。作戦的にはいい線いってると思ったから、同意してくれることには有難みしか感じないが。
さて、先生はどう動くか、お手並み拝見だ。
先生が消えていった方向を見る。
…気配がない。
いや、チマチマと移動しているのか、微かに感じるが…すぐ消えてしまうな。そこまで閃光にならなくていいと思うけど、先生。
「オビト、自分で言った作戦忘れないでよね。」
「んな簡単に忘れるわけねーだろっ。」
自分の作戦だっつーのに、ホントにうるせーな!
ミナトside
作戦会議が終わったようで、3人が行動にでた。ウォーミングアップもちょうど済んだところだし、止まって待ってみようかな。
「行くぞっ!」
「おまえもうちょっと静かにできないわけ?これじゃ来たから倒せって言ってるようなもんじゃないの。」
本当に作戦をたててきたのかな…?
本当にこの班…と言うかあの2人が心配だね。
はぁ、とため息をついていると手裏剣が飛んでくる。
受け止めるとカカシの影が見え、少しだけ感心する。やはり飛び級だ、凄く早い。
「なにボケっとしてるんですか先生、油断は禁物、でしょ?」
「あはは…部下にごもっともな事を言われちゃったね。」
その場にもうカカシの気配はなく、独り言になっていた。
…さてと、次は。
「バレバレだよ、オビト。」
「うげっ!バレた!」
オビトはオレにバレたことがわかるとすぐまた隠れた。ほんとに大丈夫なのだろうか。
卒業試験では成績1位とは聞いたけど、普段の授業の様子だとドベも同然、正直今はこの子を1番試している所があるかな。
リンは医療忍者だから攻撃はしてこないのだろうか。それとも、どこかで起爆札を設置しているかも知れない。
うーん、これも作戦なのか、それとも自然にこうなっているのか…。
ま、臨機応変にいかないとね。
次は誰かな?
オビトside
「流石は木の葉の黄色い閃光だな、なにをしても全て跳ね除ける。」
「…でもそれでこそ俺の計画が成り立っていく。」
「そうだねっ!」
ここまでは順調、むしろうまく行き過ぎている位だ。どんどん油断していけばいい、そして俺の作戦に呑まれればいい。
…この思考はあのクソジジイのせいだな、これからの為にも直さねば。
「そろそろ次の作戦に移るか、ヘマすんなよ。」
「お前にだけは言われたくは無かったんだけど…?」
今までのお返しだ、バカカシ。
とりあえず先生の場所をまた感知しなくては。
そう言えば写輪眼でミナト先生の場所を感知していたのだが、カカシには感でこっちにいるだのあっちにいるだの言っているけども、バレてねーかな。
「いたっ!」
俺が指を指すとミナト先生は反応してこちらを向いた。
「見つかったみたいだね。」
「えぇ、まぁ…これで終わりにしますよ、先生。」
カカシには囮役をやってもらう、というかカカシにしか出来ないからな。
俺が普通に手裏剣を投げてもきっと何かを勘づかれるだろう。
それだと今までの作戦に意味がなくなる。演じている状態の俺はそこまで隠せるような性格じゃないし、これからのためにも一応残しておきたい。
だがカカシはどうだ、今のアイツでもこの先のアイツよりも隠すのが上手いだろうし、煽るのも上手い。と言っても、煽りはミナト先生には関係ない。ただの囮要素だ。
カカシの誘導が始まる、終わりにするという言葉は本気のようだ。カカシが誘導をしているとも知らずにミナト先生はどんどん進んでいく。
…あとはリンの一押しだ。
「えいっ!!!」
「っ!?」
リンが上から出てきて先生を軽く押す。先生はまさかリンが上から来るとは思ってなかったようで、簡単に下に落ちていく。
だが流石は先生だ、すぐに体制を立て直そうとする。
「今だ!」
その一瞬が、命取りになる。
この'” 戦い ,,は俺たちの勝ちだ。
「…まさか本当にオビトの作戦で勝てるとは。」
「な?上手くいったろ。」
ドヤ、とキメ顔をしたが無視された。いつも俺が無視しているのとの代わりとして受け取っておこう。
「うん、今回は本当に驚いたよ、まさかオビトの作戦だったなんてね、チームワークもいい感じだし思ったより大丈夫そうだね。」
地面にペタリ、と座り込み頭を掻く先生。してやったり、とリンがそんな顔をしていたので頷いて俺も笑っておく。
俺らの問題はカカシと俺の関係だけだったからな。カカシが何かいっても、俺が1歩引いて、その意見を肯定していればいい。そうしていけば上手くいくだろう。
カカシも今回ばかりは協力的だったし、良い傾向なことには違いない。
これが俺のアカデミーの頃との最大の違いだ、カカシ。
カカシside
まさか本当にオビトの作戦が上手くいくなんて思わなかった。
オビトの考えた作戦は実に有りきたりであまりいい案とは思わなかった、けど。
あの人の裏を欠く、なんて黒みがかった笑顔を見せられた時にはこいつは本気なんだなと思ったし。
いまのオビトは結構頼りになりそうだと思った。情けないながらに。正直、アイツの作戦がここまで上手くいくことすら悔しい。
オビトは変わったんだ、ヘタしたらアカデミーに入学する前から少し印象が変わってたかもしれない。
それが、俺は悔しい。
俺は何か変わったか?いや、変わってない。誰よりも先に下忍になっただけだ、そのくせ特になにも変わっちゃいない。
追い抜かされた、急激に。
…もっと、強くならなきゃ行けないのだ。父さんのように、はたけの名を汚さぬように。
「カカシ?どうしたんだ?」
突然の思い吹けた俺を気にかけてからかオビトが声を掛けてきた。
はたけの名を汚さない。そのためにはまず、
「甘く見ないでよね、オビト。」
追い抜かされたなら、追いかけてこちらが抜くまでだ。その意思を込めて人差し指をオビトに向けてつきさす。
「…はぁ?」
間抜けな声がオビトから漏れる。リンはその様子を見て不思議そうにしていたが、ミナト先生は見透かしたかのように笑って頷いていた。
認めたんじゃないからな、俺は。
そう思いながらも何だか嬉しくて、無意識に口がニヤついているのが、なんとなく分かった。
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