仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~
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第1部~崩壊する楽園~
第2話『反逆のディロード』
「本日の国会を終了とします!」
審議長の言葉で、議会を終えた雅が外へ出ると梨花が待っていた。
「珍しいな、梨花が来るなんて。」
「雅、大変なことが起きたわ。」
「梨花が慌てるなんて、余程の事が無い限りあり得ない。何が起きた?」
「それが、一週間近く前から羽入が見つからないの。」
「本当か!?」
「ええ、感覚そのものが消えたような感じね。」
「そうなれば、行く所は一つだな。」
雅はマシンディローダーに梨花を乗せて鳴海探偵事務所に向かう。
「羽入って誰だ?」
事情を聞いた翔太郎は開口一番にそう言った。
「えっ?」
梨花は驚く。
「翔太郎、知らないのかい?彼女の出身世界、『ひぐらしのなく頃に』の世界にいる土地神だよ。ただ、どうやら世界の融合には巻き込まれなかったようだ。」
「そういうことだ。この世界にいない人は探せないぜ、お嬢ちゃん。」
翔太郎に言われ、雅と梨花は外へ出る。
「おかしい。羽入はチームディロードの一員として、ディロードドラゴンとの決戦にもいた。…一度調べなおそう。もしかしたら羽入以外にも、被害にあっている人がいるかもしれない。」
雅は警視庁へ向かい、長官となったリンディに事情を説明し、かつて融合した全ての世界をリストアップして大規模捜査に乗り出した。
「予想以上に深刻だったな…」
雅はため息を吐く。ピンポイントで誰かが消えていたケースは羽入だけだが、それ以外に既に五つの世界が完全に次元保護国から消えていたのだ。
「戦える人がいない天草会長達の世界は納得がいくが、日野さんに剣崎さん、更にはジローさんやハヤテさんの世界まで消えていたなんて。」
「どうするの、雅?」
フェイトは雅に質問する。
「今回の事件の首謀者の捜索、及び逮捕を目的とした特殊チームを設立しよう。敵は国家内乱を起こした重罪人だ。みんな、犯人は剣崎さん達アンデッドを倒せる力を持っている。慎重に行動しよう。」
「はいっ!」
雅とリンディの相談によって、次元保護国警察を総動員体制にして犯人の捜索に乗り出した。
「その件ならうちでも調べていた所だ。」
隼人は雅に話していた。
「犯人の風貌は常に黒いフードを被って、背丈は185程度。顔立ちからして四十代半ばと思われる。」
「ありがとうございます。これを基にモンタージュを作成し、配ります。」
雅は隼人からの情報を基にモンタージュを作成し、国内に流布した。
「これで、捕まるといいね。」
「そうだな、フェイト。」
フェイトと雅は話していた。
「さて、僕の方で調べたいことがあるんだ。」
「どうしたの、雅?」
「この世界から消失した五つの世界が正しく進んでいるか。これは原作を知っている僕にしか出来ないことだ。」
「そうだね。雅は被害に遭った世界を調べて。捜査は私達でやるから。」
「頼んだ。」
雅とフェイト達は分かれて捜査を進める。
フェイトは防犯カメラの情報を手がかりにして、最初に事件が起きた現場へ向かった。
「捜査責任者、フェイト・テスタロッサ。ただ今到着しました。」
「テスタロッサさん、見て下さい。まるで土地ごと丸々無くなっているみたいで、何の痕跡もありませんでした。」
先付けで捜査に着手していた氷川が状況を説明する。
「ありがとうございます。……これって!?」
荒野と呼ぶべき土地の中で、フェイトは何かを発見する。
「テスタロッサさん、何も無いように見えますが…」
「氷川さん、これを通して見て下さい。」
フェイトは氷川にある機材を渡して、氷川はそれを通してフェイトが指した場所を見る。
「この粒子状の物は、なんですか?」
「これは、恐らく犯人の残した残留魔力です。これを調べれば犯人が特定できる可能性があります。私は、他の現場を捜査します。氷川さん達は、引き続きこの土地の捜査をお願いします。」
「解りました。お願いします。」
フェイトは次の現場へ向かう。
その頃─
[bullet rapid fire-burning shot]
仮面ライダーギャレンの放つバーニングショットを受けて仮面ライダーデルタは敗れ、ライダーカードに変わってしまう。
「三原君!?」
「そんな……どうして君が」
真理と啓太郎は驚くが、ギャレンは無言で二人を撃ちライダーカードに封印してしまう。
「この世界はカイザに変身する者がいなくて助かった。」
ギャレンに変身していた黒いフードの男はライダーカードを拾い上げ、
「記号持ちし、夢の守り人の世界、捕まえた。」
男は荒野の中を歩いてゆく。
「マリーさん、何か解りました?」
フェイトは集めた残留魔力を解析班のマリエルに尋ねる。
「うん…すぐに解ったよ…フェイトちゃん、よく聞いてね─」
フェイトは急ぐように国家代表宅へ捜査本部の特殊会議室へ入る。
「─やっぱり…」
会議室の中は、四つのモニターと一冊の本が置かれていた。モニターにはそれぞれ、窓拭きをしている桜才学園の役員共、イツツバンバラと戦うキカイダー、天皇寺を殺害するギラファアンデッド、自身の体が異形へ変わっていることを映司に話す真木が映っていた。
「それじゃあ…」
フェイトが呟いていると、
「どうしたフェイト?そんなに慌てて。」
雅が入ってくる。
「雅、どこに行っていたの?」
フェイトは質問する。
「どこって、御手洗だけど?」
「じゃあどうして…仮面ライダーファイズのカードを持っているの!?そのカードは、ディロードドラゴンとの戦いの後で消えたよね!?」
フェイトは話の確信に迫る。
「ばれたか…」
雅はフェイトにロードスラスターの銃口を向ける。
「皆さん!今です!」
フェイトが叫ぶと、捜査メンバー全員が現れる。
「いつ気が付いた?」
「雅は、事件現場に大切な証拠を残してくれた─」
『フェイトちゃん、よく聞いてね。この残留魔力は、変身魔法で精製された残留魔力なの。』
『それで、術者は?』
『それが…凪風国家代表の魔力なの。』
『雅の魔力!?何かの間違いじゃないんですか!?』
『凪風国家代表の魔力はとても特殊だから間違えようがないの。だから、今回の事件は、まず確実に凪風国家代表が関係しているの。』
「マリーさんから聞いた私は捜査メンバー全員をここへ呼び雅を待った。そして、失われたライダーカードを持って雅が現れた。雅、どうして雅が私達を襲うの!?」
「あの魔力、消えにくいのか。そうだ、今回皆さんを襲撃している反逆者は僕だ。」
「どうして…なんで私達を襲うの!?」
「皆さんの世界は危険だ。この世界はあなた方ヒーローの存在に耐えることは出来ない。だから、消えてもらう!」
「でも、今までの雅はそんなことしなかった!」
「もう…いい人でいるのは疲れたんだ。」
「えっ…」
「今まで僕は、皆さんの世界を救ってきた。」
「そうだよ。だからなんでその私達を!?」
「今まで救ってきたのは、僕の世界を救うため。だが、今のままでは皆さんの世界は救われて、僕の世界は崩壊を迎える。これは自衛手段なんだよ。」
「そんなの間違っている!」
「間違っているのは百も承知だ。だが、皆さんに消えてもらわないと僕にとっては都合が悪い。だから…」
【CHANGE RIDE-BLAYBUCKLE-】
「変身!」
[turn up!]
雅はディロードライバーをブレイバックルに変化させ、仮面ライダーブレイドに変身する。
[mach]
ブレイドはマッハをラウズし、高速で移動して霞のジョーと響子を捕まえる。
「雅君!?」
光太郎はBLACK RXに変身するが、
「動くと、二人の命は無い。」
ブレイドは喉元にブレイラウザーを突きつける。
「くっ…」
BLACK RX達は留まるが、
「戦ってくれ、アニキ!」
「この人は光太郎さんを殺したあとで私達も殺すつもりよ!」
人質となった二人は叫ぶ。
「二人には黙っていてほしい。」
[time]
ブレイドはタイムをラウズし、周囲の時間を止める。
「さて、始めるか。」
[slash thunder-lightning slash]
[tackle metal]
[beat kick]
「ここで、始さんのカードを…」
[shuffle]
ブレイドはシャッフルを使い、全てのラウズカードを使用可能にする。
[fusion absorb evolution]
ブレイドは上級アンデッドのカードを使ってラウザーのポイントを回復させる。
[kick thunder mach-lightning sonic]
[slash beat metal]
[tackle magnet]
ブレイドは更にカードをラウズし、合計六つの必殺技を放つ。BLACK RXに同じ技は通用しない。しかし、それぞれ効果の異なる技の集中砲火を受け、
「そろそろ動くか…」
ブレイドは呟き、時間が動き始める。すると、そこには凄まじい爆発が起こり、それが晴れるとBLACK RXのライダーカードが落ちていた。
「アニキ!?」
霞のジョーは驚く。
「しかし、よく僕の思考が解った。流石は超能力者と言った所か、響子さん。」
変身を解除した雅はロードスラスターを振り下ろし、霞のジョーと響子をライダーカードに封印する。
「雅、どうして……どうして無関係な人達まで!」
「無関係なものか。彼らはこの世界にいてはならない異端。攻撃の対象だ。」
3枚のライダーカードを拾いながら雅は言う。
「さて、本当はこれだけいれば大量に手に入るチャンスだが、如何せん多勢に無勢だ。なら、今は撤退して体勢を立て直すか。」
【ATTACK RIDE-WARP-】
雅はワープを使って撤退する。
「そんな…雅が、本当に犯人だったなんて…」
フェイトは真実にショックを隠しきれず、その場に泣き崩れる。
「至急、各放送局へ連絡を。次元保護国国家代表、凪風雅の国家代表資格を剥奪、第一級指名手配犯に指定します!」
リンディ長官の宣言により、雅は国家代表の資格を剥奪され、指名手配犯となる。
「やっぱり、この手段は辛いな…」
雅は携帯のメモから仮面ライダーBLACK RXの項目を削除する。
「進化せし太陽の子の世界、捕まえた。」
雅はBLACK RXの世界のカードをしまう。
「まだ世界は七つ。この4倍も残っているんだ。どんどん行かないと。」
雅は休息をとると、マシンディローダーを走らせた。
to be continued.
次回、仮面ライダーディロード
「雅、ダチじゃなかったんかよ!」
「もしかしたら、私の時のように洗脳されている可能性は。」
「リツ子とマサヒコを返せ、雅!」
「碧陽学園生徒会、終了。」
次回『浸食の波紋』希望を紡いで、全てを救え!
後書き
どんな世界が敗れたか皆さんにはこちらのコーナーで表示いたします。(以下敗れた順)
生徒会役員共
変身忍者嵐
仮面ライダーオーズ
人造人間キカイダー the animation
仮面ライダー剣
仮面ライダー555 ←new
仮面ライダーBLACK RX ←new
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