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妹は悪魔

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第二章

「あるけれどな」
「そうしたことはしないから」
「そうだろ、けれどな」
「けれど。どうしたのかしら」
「そりゃ連れ子だっているさ」
 それはと返した宗太郎だった。
「けれどその子供だってな」
「悪魔の子は悪魔よ」
 マリーは宗太郎ににこやかに笑ってこう答えた。
「それは言うまでもないわね」
「それはそうだけれどな」
「困ってるのね」
「困るさ、今風呂入ってるけれどな」
 それでもとだ、まだ言う宗太郎だった。親子三人でテーブルに座ってそのうえでお茶を飲みながら話している。
「何か俺をな」
「日本で兄妹もあるのよね」
「だからそうした漫画や小説だとな」
「血はつながってないわよ」
「ああ、血がつながってないとな」
 父もここで言った。
「結婚出来るしな」
「あのな、一応人間ということになっててもな」
 それでもと言う宗太郎だった。
「それで血はつながってなくてもな」
「悪魔で妹だとか」
「そんなの出来る筈ないだろ」
「そんなこと言ったら俺はどうなるんだ」
 父は息子に冷静な顔で問うた。
「奥さんは悪魔だぞ」
「それは知らなかったからだろ、知っていたらな」
「俺は結婚していたな」
「俺は違うからな」
 そこはというのだ。
「妹で悪魔なんてな」
「絶対にか」
「駄目に決まってるだろ」
「可愛いだろ、ローザちゃん」
 武蔵は宗太郎にすぐに返した。
「そうだろ」
「そうだけれどな」
 可愛いことは認める、しかしというのだ。
「そういう問題じゃないんだよ」
「血はつながってなくてもか」
「妹で悪魔なんてな」
 またこう言うのだった。
「駄目に決まってるだろ」
「そうか、真面目だな」
「そういう問題じゃないだろ」
 また言う宗太郎だった。
「本当にな」
「やれやれだな」
「そうよね」
 武蔵もマリーもこう返した。
「ここまで真面目だとね」
「面白くないな」
「世の中多少不真面目でないと」
「悪魔位いいという位じゃないとな」
「面白くないわよね」
「ましてキリスト教徒でもないのにな」
 宗太郎の家は臨済宗だ、信仰心はそれなりにあり家には仏壇もあり宗太郎自身仏の教えは大事だと思っていて和尚さんともよく話をしている。
 だからキリスト教それにまつ3わる悪魔にも無関係である。
「だからな」
「魂とか関係ないのに」
「少し精力貰うだけで」
「それも少し食べて寝たら回復出来る位で」
「だから妹で悪魔なんだろ」
 このことをあくまで言う宗太郎だった。
「普通じゃいられないよ」
「別に宗太郎君取って食べないわよ」
 義母のマリーはこのことは大丈夫だと言った。
「魂も取らないし」
「いや、それでもさ」
「サキュバスだから」
「ああいうことするんだ」
「だから血縁ないし結婚出来る位だから」
 それならというのだ。
「いいでしょ、流石に義理で悪魔でもお母さんはアウトでも」
「妹ならなんだ」
「将来結婚したら?」
「それもいいな」
 武蔵も笑って言ってきた。 
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