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麗しのヴァンパイア

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第百一話

                第百一話  五人に聞くと
 華奈子と美奈子は学校の昼休みに他の魔女の面々と一緒になったのでそこで五人にも小公女について聞いた。
 するとだ、すぐに赤音が眉を顰めさせて言った。
「私ミンチン先生大嫌いだから」
「私もよ」
 美樹も眉を顰めさせて言う。
「ああした人はね」
「許せないわよね」
「ええ、ラビニア達も料理番の夫婦も」
「セーラはいい人過ぎるわよ」
「お嬢様に戻ったならね」
「何で仕返ししないのよ」
「そうよね」
「うちもそう思うわ」
 亜美も二人と同意見だった。
「あそこまでされたら自分がセーラの友達でも」
「仕返しするわよね」
「それも徹底に」
「さもないと気が済まへんわ」
 亜美は本気で言った。
「それこそな」
「ミンチン先生って酷い人だと思うわ」
 春奈も自分の意見を述べた。
「セーラがお金がなくなったら掌返しをしてあんなにいじめて」
「だったらね」
「お嬢様に戻ったらよ」
「こっちの番よね」
「普通そうなるわ」
 まさにとだ、春奈も言うのだった。
「大抵の人がね」
「怨みは忘れろっていうけれど」
 梨花もどうかという顔で述べた。
「あんなことされたら」
「許せないわよね」
「そうなるのが普通よ」
「ううん、あたし達はセーラがお嬢様に戻れてよかったってね」
「そう思っただけだけれど」 
 華奈子と美奈子は自分達の考えを述べた。
「そこまでは考えたけれど」
「皆あたし達以上にあの先生達に怒ってるわね」
「あんな酷い人達許したら」
 特に言うのは赤音だった。
「また同じことするでしょ」
「セーラみたいな人が出て来たら」
「だったら二度と悪事出来ない位にしてやるのよ」
「復讐するのね」
「ええ、これ以上はないまでにね」
 そこまでにというのだ。
「してやらないとね」
「駄目ってことね」
「私はそう思うわ」
 赤音だけでなく他の面々も同じ考えだった、いじめる面々に純粋な怒りを感じていたのだ。


第百一話   完


                 2018・10・28 
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