転生とらぶる
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機動戦士ガンダム
2271話
メリルと会話をしてから30分程。
基本的に話した内容はルナ・ジオンの機密に触れないようなものだけだ。
何と言っても、ここはホワイトベースの一室なのだから。
場合によっては、何らかの手段で会話を盗み聞きされている可能性がある。
いやまぁ、スライム辺りを使えば調べるのもそこまで難しくはないが、メリルを驚かせないようにするのと……何より、そこまでする必要はないだろうという判断から、現在はメリルと普通に話している。
「あら、そうですか。姉さんが……ふふっ、姉さんらしいですね」
「気が強いのはいいんだけどな。下から怖がられるってのは……中にはそんなルルーが良いって言ってる奴もいるけど。それに……」
メリルの姉のルルーについての話題で盛り上がっていると、不意に部屋に備え付けられていた通信機が着信を知らせる。
このタイミングでという事は、恐らくブリッジからか。
メリルを一瞥すると、メリルもこの通信がどのようなものなのか想像出来ているのだろう。
数秒前までの笑みを消し、真面目な顔で俺に頷いてくる。
そんなメリルに俺も頷きを返し、映像を映す。
『イザーク、悪いがブリッジまで来て欲しい。これからホワイトベースがどうするかの結論が出た』
「分かった。すぐに行く」
どこに向かうのかといった程度なら、それこそこの通信で聞くだけでもいいと思うんだが……やはり重要な事なので、直接話したいのだろう。
「ところで、メリルを連れていってもいいか?」
『メリル? ミライが言っていた、君と一緒にいた相手か?』
「そうだ。もう隠す必要もないだろうから言うが、メリルはルナ・ジオンの人間だ。事情があってサイド7にいた」
『事情、ね』
意味ありげに呟くブライト。
まぁ、連邦軍……正確には士官候補生だが、ブライトの立場としては、色々と思うところがあるのだろう。
とはいえ、俺は現在のホワイトベースにとってはなくてはならない戦力であると同時に、もし月に向かうのであれば通行手形としても有用な存在だ。
そのような状況で俺の機嫌を損ねるような真似はしたくない……といったところか。
ともあれ、映像モニタに映し出されたブライトは、やがて不承不承といった様子ではあったが頷く。
『それで構わない。今すぐに来てくれ』
「分かった」
言葉を交わすと通信が切れ、俺はメリルに視線を向ける。
「そんな訳で、メリルも一緒に行くぞ」
「はぁ、それはいいんですけど……何故私まで? 勿論、ありがたいとは思いますが」
「このホワイトベースを動かしている連中を、自分の目でしっかりと見ておいた方がいい。俺だけじゃなくて、他の奴が見た印象というのも大事だろうし」
また、俺はルナ・ジオンに協力しているが、実際にはシャドウミラーを率いる者だ。
どうしようもない場合ならともかく、セイラ達に報告する場合は俺よりもルナ・ジオンの人間の方が相応しい。
そう説明すると、メリルも納得したように頷き、俺達は2人揃って部屋を出る。
「あ」
すると、そんな俺達と全く同じタイミングでアムロが部屋を出たらしく、アムロの口からそんな声が漏れる。
若干間の抜けた声を上げた後で、アムロの視線は俺から俺の後ろにいるメリルに向けられ……再度俺に視線が向けられた時は、その視線はかなり厳しいものになっていた。
アムロにしてみれば、俺がメリルを部屋に連れ込んでいたように思えたのだろう。
いやまぁ、実際に部屋に連れ込んでいたのだから、それは間違いではないが。
ただ、この場合は連れ込むという言葉の意味が違う。
アムロが想像したのは、男女の関係……平たく言えば、俺がメリルと部屋でイチャついていた、場合によっては抱いていたと、そう勘違いしたのだろう。
だからこそメリルに若干ながら憧れの感情を抱いているアムロとしては、俺に鋭い視線を向けてきた訳だ。
実際には何もなかったのだが、こういう状況で実は何もしてませんと言っても、まず信用はされないだろうしな。
そんな訳で、俺はアムロの様子を特に気にした様子もなく口を開く。
「アムロもブライトに呼ばれたのか?」
「……ええ。イザークさんも呼ばれたんですね」
「そうなるな。ブライトにしてみれば、重大な事を決めるんだから、俺とアムロというホワイトベースのMSパイロット2人には話を通しておきたかったってところだろ」
「なるほど」
アムロは呼ばれた理由は分かっていなかったのか、俺の言葉に短くそう返してくる。
うーん、本当に大丈夫なのか、これ。
そう思わないでもなかったが、アムロは別に軍人でも何でもなく、機械いじりが好きな学生にすぎなかったと考えると、そこまでおかしな話でもない……んだと、思う。
そんな風に考えつつ、俺達はブリッジに向かうのだが……
「メリルさんも一緒に行くんですか?」
アムロにとっては、まさかメリルも一緒にブリッジに行くとは思っていなかったのか、疑問の混ざった声でそう尋ねてくる。
そんなアムロに対し、メリルは笑みを浮かべて頷く。
「ええ、そうよ。ブライトさんからイザークさんと一緒に来るようにと言われたの」
実際には細かいところが色々と違うが、アムロはメリルの言葉に納得したかのように頷く。
アムロにしてみれば、少しの間でもメリルと一緒にいるのが嬉しく、それでいて俺がそこに一緒にいるのは面白くない……といったように、複雑な様子といったところか。
「それにしても、やはり避難民の人達は多いですね。これだけの人を連れて逃避行となると、少し厳しくなるんじゃないかしら」
「ええ、そうですね。……食料や水も必要ですし」
「アムロ!」
アムロとメリルが話をしていると、不意にそんな声が聞こえてくる。
声のした方に視線を向けると、そこにいたのはアムロの友人……もしくは友人以上恋人未満といった様子の、フラウ。
これは修羅場か?
一瞬そう思ったが、アムロがメリルに対して抱いているのと、メリルがアムロに対して抱いているのは、好意的であってもその種類は違う。
少なくても、メリルはアムロを男ではなく男の子として見てるのは確実だった。
フラウの方はアムロを男として意識しているみたいだし、アムロもフラウを女として意識しているみたいなのは間違いなさそうだが。
「フラウ、どうしてここに?」
「だって、アムロが急にいなくなったんだもの。……もう、本当にどこに行ってたのよ。MSパイロットなんだから、ゆっくりと休まないと駄目よ?」
「分かってるさ。だから部屋で休んでたよ」
「あら、そうなの? でも、アムロの事だから休むといってもだらしない格好で休んでいたんじゃないの? ほら、前に私がご飯を持っていってあげた時も……」
メリルの前でそのような事を言われたのが恥ずかしかったのか、アムロはフラウの言葉を強引に止める。
「フラウ、止めろよ!」
「あ……うん、ごめんなさい、アムロ」
「こら。あまり女の子を苛めちゃ駄目よ」
フラウの残念そうな様子を見て、メリルがアムロに注意する。
もっとも、注意されたアムロは完全に自分が子供扱いされている事が、面白くない様子だったが。
自分と同い年くらいの俺がメリルには一人前の……それどころか明らかに目上の人物として扱われているのに対して、自分が子供扱いされている。
それが、アムロにとってはとてもではないが面白いとは思えないのだろう。
まぁ、自分が憧れている相手から子供扱いされるというのは、どちらにしろ面白くはないのだろうが。
ともあれ、フラウはアムロが怒ったというのもあって、そのままその場から立ち去り、俺達も若干微妙な空気ながらブリッジに向かうのだった。
「おう、お前さん達がMSのパイロットか。よろしくな」
ブリッジに入ってきた俺達を最初に見つけたその男が、人懐っこい笑みを浮かべつつそう言ってくる。
横にも縦にも大きいというのは、恐らくこういう事を言うのだろう。
恰幅のいい身体をしたその人物は、こっちに手を伸ばしてくる。
それが握手を求めているのだと知り、俺はその手を握り返す。
「俺はリュウ・ホセイ曹長。リュウと呼んでくれ」
ふーん、曹長か。
いわゆる、下士官という奴だな。
だとすれば、ブライトよりも純粋な軍歴は長いだろう。
ただし、下士官というのは士官教育をしていないという事になるので、艦長を任せるといった事は出来ないのだろう。
「ああ、よろしく。俺はイザーク、そっちはメリル。そしてそっちがアムロだ」
簡単に自己紹介すると、アムロが複雑そうな視線を俺に向けてくる。
アムロにしてみれば、俺とはあまり親しくないのだから、自分を勝手に自己紹介するな……といったところか?
「こんな危機に、お前達のような存在がここにいたのは、非常に助かる。MSの数も増えたし、次からは俺もMSで戦闘に参加する予定だ。……もっとも、俺は元々戦闘機乗りだから、MSはシミュレータでしか乗った事はないんだがな」
「ガンダムとかは既に完成していたんだから、実機で訓練出来なかったのか?」
「ああ。色々と理由があってな」
そう言い、言葉を濁すリュウ。
その様子から考えると、何かあまり人に言えないような理由なのだろう。
ルナツーで何かあったのなら、それこそタカ派の連中が原因という事も考えられるが……聞かない方がいいんだろう。
「さて、挨拶はその辺でいいな。これからのホワイトベースの行動についてだ。パオロ艦長やリュウとも相談して決めたのだが……一度ルナツーに向かう」
ブライトの口から出たのは、俺にとっては予想外な言葉だった。
いやまぁ、可能性としてはあるかもしれないと思っていたが、それでも本気でその選択肢を選ぶとは思っていなかった。
その選択肢を選んだという事は、つまりルナツーで連邦軍に味方をしてルナ・ジオン軍と戦うという事を意味しているのだから。
正直なところ、それはホワイトベースにとって最悪の選択肢のように思える。
だが、パオロを含めた面々で話し合ってそう決めたというのであれば、俺からはそれ以上言うべき事は何もない。
「そうか。なら、悪いが俺とメリルはこの辺で失礼させて貰う。そっちも、ルナツー近くにホワイトベースが移動した後で、唐突に俺達が裏切るといった真似はされたくないだろうし」
「待て。あの赤い彗星と互角にやり合えるイザークをそのまま放り出すつもりはない。それに、ルナツーの近くまで行くとは言ったが、実際にルナツーで連邦軍に……いや、タカ派に協力するとは言っていない」
「……ほう?」
メリルを連れてその場を去ろうとした俺の背中に掛けられたのは、ブライトのそんな言葉。
その言葉は、ブリッジを出ようとしていた俺の足を止めるには十分なものだった。
「さっきも言ったと思うが、ルナツーは現在ルナ・ジオン軍に襲撃されている。いや、場合によってはもう攻略されている可能性も高い。にも関わらず、ホワイトベースはルナツーの近くまで行って……その上で、戦いには協力しないと?」
「そうだ。正直なところを言わせて貰えば、ルナツーが一時的にとはいえ、ルナ・ジオン軍の手に渡るという事態は可能な限り避けたいと思っている。だが、もしホワイトベースがルナ・ツーに到着して、そこにまだタカ派が生き残っていた場合、ホワイトベースを接収する可能性は高い。連邦軍の軍人として、そんな事は絶対に許容出来ない」
「……なら、何の為にわざわざルナツーに行くんだ? それこそ、ルナツーに協力するつもりがないのなら、真っ直ぐに月に向かってもいい筈だが?」
そう、ブライトの言葉を聞いた時にそれが最初に感じた疑問だった。
ルナツーに向かうのに、連邦軍の助けをする訳ではない。
だからといって、ブライトの性格から考えて連邦軍を裏切り、ルナ・ジオン軍に協力するといった事をするつもりもないのは間違いない、
では、何故わざわざルナツーに向かうのか。
そんな俺の視線に、ブライトは少しだけ黙り込んだ後で口を開く。
「簡単に言えば、本当にルナツーがルナ・ジオン軍に攻撃されているのかを知りたいからだ。本来なら、ルナツーが攻略されているのであれば援軍を求める連絡が来てもおかしくはない」
「……ミノフスキー粒子が散布されていれば、通信は繋がらないんだろう? なら、それが理由だとも思わないか?」
「思わないな。もし通信が駄目でも、人を寄越すといったことは出来る筈だ」
「ルナ・ジオン軍は精鋭だぞ? もしサイド7なりどこなりに連絡を取るにしても、その前にルナツーを出撃した部隊は全機補足されていてもおかしくはない」
実際に、ルナ・ジオン軍は精鋭揃いなのは間違いない。
また、あの演説で連邦軍に対する……いや、ルナツーに対する怒りは振り切れている者が多く、逃げようといても全機補足して撃滅するなり、捕らえたりしていてもおかしくはない。
そう告げるも……それでも、ブライトの口から出た返事は変わる事がなかった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1435
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