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地球防衛軍VーARC5555が民間人として転生しましたー

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Goodbye, my peaceful life
  脱出・中編

 
前書き
エレベーターでの地上脱出に失敗したファイブス達は車両用通路を使った徒歩での脱出に切り替えた。
 

 
ー車両用通路・地上搬出エレベーター前ー

軍曹「よし、徒歩での脱出に切り替える。この上の階にコンバットフレームがある。最新型の『ミストラル』だ。それを使って道を切り開く!」

兵士A「『ミストラル』!? あの『高機動空戦コンバットフレーム』が配備されいるのかよ!」

ファイブス「コンバットフレーム……軍曹、あの二足歩行兵器のことか?」

ファイブスがコンバットフレームについて軍曹に質問する。

軍曹「その通りだ。『ミストラル』は『ニクス系』にあった『旋回』を廃止してより人型に近づけた機体だ」

エアレイダー「『旋回を』廃止……つまり人間でいう腰にあったあの『旋回』ない……『ニクス』は腰で180度の範囲で進行方向とは別に上半身の武装を向けることが可能だ。強いて言えば上下左右の向けた方向以外に攻撃できない弱点もある」

軍曹「流石ビークルの専門家だな。『ミストラル』は従来と違い、腕も人間の様に駆動する。だから『旋回』そのものが必要ない。それでいて武装は従来品を使える。専用の装備も勿論あるがな!」

兵士C「つまり俺たち人間のように両手に武器持って戦えるわけか!」

軍曹「簡単操作言えばそういう事だ。左右の腕を別々の方向に向けて攻撃可能にして、S/VTOL機に近い機動力を合わせ持つコンバットフレームだ。攻撃ヘリの代替えになる程らしい。先月この基地に6機配備され、今日お披露目の予定だった。地上搬出されておらず、怪物が破壊してなければまだ倉庫にあるはずだ」

ショトガン兵「善は急げだ! 早いところコンバットフレームに乗ってこの地獄から脱出しましょう!」

一同「オォォーーッ!」

ー車両用通路・B1・B2踊場ー

兵士B「全くなんて坂だ!」

軍曹「この通路はAFV用の物だ。人間にはキツイ坂だが我慢するしかない。この上の倉庫に行けば『ミストラル』で一掃できる」

ファイブス「愚痴は生き残った後にしろ! 上の階から敵だ!」

急な坂に疲れ踊場で休憩中、B1から蟻の大群が降りて来たのだ。

エアレイダー「下からも来てます! セントリーガン電磁バリアを設置します!」

上等兵の彼が4機のセントリーガン『ZE-GUN 2A』を上下階の降り口上リ口に2機ずつ設置。
その後ろに『電磁バリア』というトーチカを設置して起動。

ファイブス「軍曹! お前達は下からの敵を頼む。残りは俺と上の敵を片付ける!」

ファイブスは501軍団トレント中隊時代の感覚を完全に取り戻し、民間人でありながら軍曹達に命令した。

軍曹「っ……了解だ。ファイブス!」

ファイブス「エアレイダー! リムベットガンで火力支援を頼む! 軍曹達の支援も忘れるな!」

ファイブス「フレイムトルーパー(火炎放射兵のこと)! 近づく敵を焼き払え! ショトガン! 一緒に撃ちまくるぞ!」
   
迫り来る大群に全員一斉にトリガー引いた。



    ・     ・    ・   ・   ・



-どれぐらい経ったらだろうか……敵の大群は制圧できた。

ー全員どうにか無事。皆、少し位怪我をしているが行動に支障はなかった。

軍曹「はぁ……はぁ……はぁ………コンバットフレームを取りにいくぞ…。俺はVRだが『ミストラル』の操縦訓練は受け、操縦資格も持っている」

ファイブス「頼りにしてるぜ、軍曹」

ポンと、軍曹の肩をファイブスは叩いた。

皆、疲労困憊だったがよろよろと立ち上がって最後の坂を登った。

軍曹「この先2ブロック進んふぁ所にある十字路を右に曲がれば『ミストラル』が格納された倉庫だ。そこで休憩しよう」

軍曹が先導するが、皆歩いて道を進むため、倉庫のゲート前に到着するまで30分はかかった。

幸いだったのは道中、敵が一切出なかったことと言える。

軍曹がゲートを人が通れる高さまで上げた。

全員一斉に内部に侵入したが敵の姿はない。

ファイブス「敵の姿はないようだ。なんとか一息つけるな………」

内部の安全が確認されると、軍曹はゲートを閉めた。

兵士C「こいつが『ミストラル』か!」

エアレイダー「まだ資料でしか見たことない機体がこんな場所にあったとは……驚きだ」

エアレイダーの彼も、最新鋭の機体に見とれていた。

 ・ ・ ・ ・ ・ ・

コンバットフレーム・ミストラル

EDFが開発した『人型兵器』であり、同じコンバットフレームの名を持つ『ニクス』は『歩行戦機』のため全く違う。
コンバットフレーム・ニクスはあくまでも『歩行』する『装甲兵器』であり、ジャンプも可能でバーニアも搭載されてはいるが『移動の補助』がメインである。装備によっては機動力も低い機体が多い

『ニクス』で機動力が高い機体があってもそれは装備が軽いからである。(何故か重そうな装備で機動力と耐久力が高い謎モデルも一部ある)

そこで計画段階から『機動力』を重視し、バーニアによる『飛行戦』も可能な機体が開発された。

倉庫にある機体の外見はオリーブ色で腕が少し長く下には機関砲が装備されている、足はキャタピラである。背中には飛行用のバーニアとキャノン装備型が1機とミサイルポッドを登載したのが2機の合計3機

キャノン装備型は手にニクス用のマシンガンが右手火炎放射機が左手に装備されている。

それらが土下座に似た姿勢で待機していた。

軍曹「上等兵! お前も乗れ。俺が許可する」

エアレイダー「Yes sir!」

軍曹とエアレイダーがそれぞれミサイルポッド装備のミストラルの後ろのハッチから乗り込み、起動させる。

ショトガン兵「残りは誰が乗る?」

兵士A「俺は歩兵だ! コンバットフレームの操縦なんてしたことでないぞ!」

火炎放射兵「俺もだ……」

兵士B「まあ二機でも十分じゃないか?」

軍曹の部下がそう言ったとき、ファイブスが手を挙げた。

ファイブス「俺が乗ろう。似た用な兵器を操縦したことがある。軍曹、かまわないな?」

軍曹が機体の外部スピーカーで応答した

軍曹『本来なら許可できないが………この状況だ、乗ってくれ!』

ファイブスは軍曹と同じように後ろのハッチから乗り込む。

中にマニュアルの冊子があったのでそれを取り出す。

ファイブス「起動は……このスイッチか」

ファイブスがスイッチを押すと『EDF』のロゴがメインパネル下の機体制御パネルに出る。するとシステムチェックが始まった。


ーDrive system・・・・・・OK
 

ーAircraft motion control・・・・・・OK
 

-Power furnace・・・・・OK 
 

-Until the operation stops 16:12:42


-Fuel remaining 99.89%


ーcondenser・・・・・OK  


-Charge state 90 %


-Propellant 1200% MAX

 
ーBattle support AI・・・・・・Start-up

一連のチェックを30秒程度で終わらせ、ミストラルの動力が唸りを上げて起動した。

すると内部のスピーカーから声が出る。

???『ミストラル起動。私は戦闘支援AIの《ハードケース》です』

ファイブス『俺はファイブスだ。よろしく頼む《ハードケース》いい名前だ』

《ハードケース》と名乗ったAIがファイブスの仲間の名前と同じだとは彼以外知らない。

ファイブス「《ハードケース》、機体の操縦を教えてくれ」

ハードケース『了解しました。まずは-』


 -30分後-


軍曹「いい動きだ。さあ、いくぞ! ゲート解放!」

それぞれ操縦を学んだ軍曹とエアレイダー、ファイブスがゲートの前に並ぶ。

軍曹「さっきの道に戻ればすぐに地上だ。いくぞ!」

エアレイダーが機体の腕に他の仲間を乗せてキャタピラで移動する。

ファイブスと軍曹は歩くというより走ってすすむ。

しばらく直進していると軍曹が無線と外部スピーカーで
行き先を伝えた

軍曹『この先を右に曲がれば地上に出れる!』

曲がり角の少し奥で突然、天井が崩れ、大量の怪物が現れた。

兵士C「畜生! あと一歩なのによぉ!」

ショトガン兵「ここまでかよ!」

エアレイダーのミストラルに相乗りする兵士が叫ぶ。

即座にファイブスが立ち止まり、両腕に装備された機関砲と右手のマシンガンで即座に反撃した。

ファイブス『俺が道を作る。軍曹、彼らと先に行け!』

外部スピーカーでファイブスが伝える。

軍曹『っ………了解だ。エアレイダー、付いてこい!』

ファイブスの弾幕のなかを突き進む軍曹達。

ファイブスはマシンガンをハードポントに装着すると右足にある左手と同じ火炎放射機を装備。

火炎放射機を構え、ファイブスは腕の機関砲と炎を乱射しながらバーニアで飛行して軍曹達を追うように突撃した。

兵士A「見ろよ! 凄い動きだ! 本当に民間人かよ!」

バーニアで飛行し、着地で怪物を踏みつけ、火炎放射機で近づく敵を焼き払う。

火炎放射機兵「全くだ! コンバットバーナーで近接戦闘してやがる!」

壁や天井から攻撃しようとする怪物は腕の機関砲で排除。

その間およそ3分。怪物の大群は全滅した。

ショトガン兵「1人で敵を全滅させやがった!」

彼がそういうと、敵を片付けたファイブスがキャタピラ走行で軍曹達と合流した。

ファイブス『怪物の処理は完了した。やっと地上か……』

一同『助かったぁぁぁぁぁっ!』

地獄は終わらない……そう敵は…………… 
 

 
後書き
設定
高機動空戦コンバットフレーム・ミストラル
元ネタ『二式空間機動甲冑+コンバットフレーム・ニクスの頭部』
戦闘ヘリの代替えとして開発された機体。S/VTOL機(F35Bではなくスーパーハリアーの方)並みの機動力を持つ
機動力に極振りしており、コンバットフレーム・ニクスと比べ、装甲が薄い。

しかし、機体の構造が簡単なため量産しやすい利点がある。

コクピットの構造はフルメタのASに近い

(オリジナルのコンバットフレームです) 
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