転生とらぶる
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機動戦士ガンダム
2266話
スキーのジャンプの要領。
それが、メカニックから言われたカタパルトデッキで射出された時にMSをどう動かせばいいのかというアドバイスだった。
……最後にスキーをしたのはいつだったろうな。
俺が生まれた世界で士官学校の授業で雪山に行って、その時にスキーをやったのが最後か?
それでも一応スキーはやった事があるので、何となくその言葉の意味は分かったが、アムロの方はそんなアドバイスに戸惑っているようだった。
アムロがコロニー生まれなのか、それとも地球からコロニーにやって来たのかは分からないが、あの様子を見る限りでは、例え後者であってもスキーをした事はないのだろう。
そんな風にしている間にも、アムロとブライトが言い争っている声が聞こえてくる。
片や士官候補生、片や内向的な少年。
そんな2人の相性が良い訳はないのだが……そのような状況であっても、とにかく今はサイド7の外にいるだろうジオン軍をどうにかする必要がある。
……にしても、例えそのジオン軍をどうにかしても、原作ではこの2人が上手くやっていたとは到底思えない。
だとすると、もしかして……本当にもしかしての話だが、原作ではセイラがこの2人の間を取り持っていたのではないか。
そう思うのは、俺の気のせいか?
『イザーク、聞いてるな? お前の機体は機動性が決して高い訳ではない。だから、敵に向かっていくのはアムロに任せて、ホワイトベースの護衛を頼む。現在のホワイトベースを操縦してるのは、その大半が素人に近い。お前のMS操縦技術に期待する』
「分かった」
正直なところ、俺が直接前に出た方が被害は少ないだろう。
だが、ホワイトベースの運用をしている大半が素人に近いとなれば、いざという時の事を考えるとこちらとしても護衛に専念した方がいい。
ましてや、出来るだけアムロを鍛える必要がある以上、こちらとしてはブライトの采配に不満はない。
それどころか、感謝すらしている程だ。
……ただ、問題なのはジオン軍から誰が出てきてるのかという事だろう。
ラルや黒い三連星、シーマ……そんな異名つきのエースが、原作ではやってきた可能性があるが、ルナ・ジオンの影響でその辺は大きく変わっている可能性がある。
個人的には、シャア辺りが出てきてくれれば、こちらとしても接触出来るので助かるんだが……今までどうしても遭遇する事が出来なかったというのを考えると、恐らく難しいだろう。
『では……準備はいいな? カウントダウンを始めろ。最初はアムロ、次にイザークだ』
そんなブライトの言葉と共に、まずはアムロのガンダムがカタパルトデッキに運ばれていく。
アムロとブライトの仲、どうにかした方がいいと思うんだけどな。
そんな風に考えている間にも、ガンダムがカタパルトデッキから射出され、次に俺の乗っているガンキャノンがカタパルトデッキに移動する。
スキー……ね。さて、一体どうなる事やら。
カタパルトデッキによる出撃というのは、それこそ今まで何度も体験している。
だからこそ、メカニックから示されたアドバイスについても、大体理解出来た。
「イザーク・ジュール、ガンキャノン、出るぞ!」
その俺の言葉と共に、ガンキャノンはホワイトベースから射出される。
もっとも、アムロのガンダムと違ってガンキャノンはホワイトベースの守備が主な任務だ。
ガンキャノン用のビームライフルを手に、まずは格納庫で確認出来なかった機体の様子を確認する。
まだ設定とかはデフォルトのままで、俺用に調整されている訳ではないというのもあるが、やはり重装甲の為か機体の反応が鈍い気がする。
R2型をホワイトスターから持ってくればよかったか?
そう思いつつ……
『イザーク、ミサイルが接近中! ガンダムが通した! どうにか出来るか!?』
不意にブライトからの通信が入ってきた。
その言葉にレーダーを確認する。
ミノフスキー粒子散布下で使われる事を前提として開発されただけあって、レーダーにこの状況でもしっかりとミサイルが近づいてくるのが映し出されている。
もっとも、ミノフスキー粒子散布下だけあって、そのレーダーの範囲は決して広いものではなかったのだが。
にしても、いきなりか。
せめてビームライフルの照準とかの調整をしたかったんだが……まぁ、取りあえず今の状況ではしょうがない、か。
それにビームライフルが外れても、バルカンを使って迎撃が出来る。
ルナ・チタニウム製の……それも、ガンダムよりも装甲の厚いガンキャノンであれば、ミサイルが間近で爆発した事による被害は気にしなくてもいい。
……そう考えれば、厚い装甲ってのもそれなりに使い道はあるんだよな。
そもそも、ジオン軍のドムだって重装甲を売りにして、それでジオン軍の次期主力量産MSの座を勝ち取った訳だし。
素人とか新人とかが乗るという点では、重装甲の方が向いているのは間違いない。
そんな風に考えている間にも、ミサイルがこちらに向かってくる。
その数、4発。
アムロの奴、結構攻撃をミスってるな。
いやまぁ、ガンダムの性能は高いのかもしれないが、乗っているアムロはまだ素人だ。
ニュータイプであっても、操縦に手間取るという事は有り得る。
そんな風に考えつつ……まずはビームライフルよりも射程の長い、両肩の低反動砲を使う。
これはビームではなく実弾を撃つが、240mmという極めて大口径の砲弾を発射出来る。
ましてや、何気に連射速度も高く、あくまでもカタログスペック上だがザクマシンガン級の連射が出来るらしい。
……もっとも、砲弾の数が40発しかないんだから、それを考えれば連射すればすぐに残弾0になりかねないが。
ともあれ、まずはこの低反動砲を撃ってみるとするか。
ミサイルに狙いを付け、発射のトリガーを引く。
瞬間、低反動砲が揺れ、その砲弾はあらぬ方に向かって飛んでいく。
……おい?
低反動砲の取り付けが甘かったのか、もしくは単純に設計ミスなのか。
それは分からないが、撃った瞬間に砲身が揺れ、その狙いは完全に外れてしまう。
一体、このMSを作った奴は何を考えてこんな構造にしたんだ?
ともあれ、ミサイルを狙った砲弾が外れたのは間違いない。
至近距離からならともかく、かなりの距離がある状況で狙いが逸れると、当然のように標的に当たる筈がない。
あの砲弾、妙なところに命中しないといいんだが。
そんな風に思っていると、不意にブライトが映像モニタに映し出される。
『イザーク! しっかり狙え!』
「それを言うなら、このガンキャノンを開発した技術者に言えよ……な!」
低反動砲が役立たずである以上、こちらとしてはそれ以外の武器で攻撃をする必要がある。
そんな訳で、ビームライフルを使ったのだが……こちらは無事ミサイルに命中し、宇宙空間に爆発の花を咲かせた。
うん、低反動砲の方は使いにくかったが、ビームライフルは結構使いやすいな。
取りあえず、低反動砲の不具合が解決されるまでは、ビームをメインにして使った方がいいな。
そう考え、1発、2発、3発と狙う。
俺の射撃や命中のステータスが高い影響もあってか、その全ての攻撃がミサイルに命中し、最初の1発に続いて、次々に爆発の花を宇宙空間に咲かせていく。
『な……』
映像モニタに映し出されたブライトの口から、驚きの声が漏れる。
ブライトにしてみれば、まさか照準調整とかもろくにしていないビームライフルで命中させたというのが信じられなかったのだろう。
この辺を勘とか何となくでどうにか出来るのは……念動力の効果なのか、ステータスの命中や射撃の数値が高いからなのか。
「取りあえず、こっちに近づいてきたミサイルは撃破したぞ。それで……」
『ミサイルに続いて、2機のMSが接近中! けど、これは……速い!? 通常の3倍近い速度で本艦に向かっています!』
俺の言葉に割り込むようにそう告げてきたのは、ブライト……ではなく、別の者の声。
ブリッジでオペレーターをやっている者の声だろう。
にしても、通常の3倍? そのフレーズはどこかで聞いた覚えがあるな。
『シャ……シャアだ。赤い彗星の……シャアだ! ルウム戦役では、奴に5隻の戦艦が撃破された。逃げろ……逃げるんだ!』
映像モニタの向こうから聞こえてきたのは、そんなパオロの声。
ベッドで寝かされるような重傷を負っているというのに、その言葉に込められた力はとてつもなく強い。
だが……それも、当然だろう。
赤い彗星のシャアは、ジオン軍がプロパガンダで全面に押し出している存在なのだから。
その上で迎え撃つのが素人同然のアムロと、艦長代理をしているのが士官候補生で、ブリッジメンバーも殆どが素人。
その辺りの事情を考えれば、まさに悪夢としか言えないだろう。
……ただし、それはあくまでも俺以外にとっての話だ。
俺にしてみれば、シャアと遭遇するというのは意外だったが、喜ぶべき事でもあった。
何しろ、今まで散々接触しようとしても無理だったシャアとここでようやく接触出来たのだから。
「赤い彗星のシャアか。……ブライト、どうする? MSに乗ったばかりのアムロだけに任せるのは危険じゃないか?」
映像モニタに表示されているブライトに、そう通信を送る。
正直なところ、アムロがシャアと戦うのを邪魔するというのは、アムロの成長の機会を奪うという事になる。
原作の流れが具体的にどのようなものかは分からないが、少なくても俺が見た光景では、シャアが小惑星を地上に落下させようとしてアムロと戦っていたのは事実だ。
アムロが今よりもかなり年上になっていたのは間違いないが、ともあれアムロにはシャアと互角に戦えるだけの実力を身につけて貰う必要がある。
だが……ここで出てきたのがシャアとなると、ルナ・ジオンに協力している者として、顔を出さなければならないのは間違いなかった。
『だが、ホワイトベースの防御をどうにかする訳にもいかん』
「その辺は、いっそ俺とアムロを交換すればいい。少なくても、俺はアムロよりもMSに慣れているから、一方的にやられる事はないぞ」
『ぐっ……』
言葉に詰まるブライト。
……まぁ、リックドムのジャイアントバズとかを持っていないのなら、シャアの機体でもガンダムを倒すのは難しいのだろうが。
取りあえずその辺は今は出来るだけ黙っておいた方がいいので、スルーしておく。
『分かった。任せる。イザークの機体の方が防御力は高い。ホワイトベースがサイド7から撤退するまでの時間を稼いでくれ』
少し考えた後で、ブライトが口にしたのは俺に任せるという言葉。
その理由としては、やはりブライト本人が口にしたように、ガンダムよりもガンキャノンの方が装甲は上というのもあるのだろう。
「了解した。……けど、別に倒してしまってもいいのだろう?」
『……好きにしろ』
何故か俺の台詞に呆れた様子のブライト。
まぁ、連邦軍にとって赤い彗星というのは悪魔に等しい存在だ。
そんな存在を相手に、倒してしまってもいいのかと言われ、それで真面目に受け止められる筈もない。
もっとも、その俺の言葉でブライトの中にあった緊張が幾らか緩んだのも間違いないだろうが。
『アムロ、聞こえているな? 敵は赤い彗星だ。お前では荷が重い。イザークと交代して、お前がホワイトベースの守りにつけ!』
『そんなことをいきなり言われても、すぐにはいそうですかなんて言えませんよ!』
ブライトとアムロのやり取りが聞こえてくる。
本当にこの2人の相性は悪いな。
まぁ、取りあえずこの戦いを切り抜ければ、後はどうにかなるだろうから、その辺はあまり心配しなくてもいいんだろうけど。
だが、アムロも赤い彗星の名前くらいは知っていたのか、やがてブライトの説得に応じこちらに戻ってくる。
もしこの場に俺がいなければ、恐らくアムロが決死の覚悟でシャアを迎え撃ったのだろうが、幸いにと言うべきか、現在ホワイトベースにはMSの操縦に慣れている俺がいる。
俺がどのような存在なのかを知っており、もしくはニュータイプ能力で察しているアムロにしてみれば、俺が自分の代わりに赤い彗星というトップエースと戦ってくれるのだから、それを拒む理由はなかったのだろう。
『……頼みます』
ガンダムとすれ違う寸前、アムロから通信でそんな風に言われる。
パイロットスーツのヘルメットを被っているが、その状況でもアムロが複雑な表情をしているのは分かった。
そんなアムロに頷きを返し……そして俺が前線に出るのと同時に、映像モニタに赤く塗られたS型のザクが姿を現す。
こうして俺は、ようやくセイラの兄たるシャアと遭遇するのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1435
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