転生とらぶる
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機動戦士ガンダム
2264話
俺達は、アムロのガンダムに守られるようにして軍港に向かう。
てっきり、途中で新しいザクが襲い掛かってくるかもしれないと思っていたのだが、幸いにも現在ザクはサイド7の中にはいないらしい。
……ちなみに、トレーラーについてはホワイトベースに戻ってからすぐにでも取りに来るという事になったのだが、ザクについては特に何も言ってなかったので、移動中に一度影のゲートを使って向こうに戻り、コックピットを貫かれたザクを空間倉庫に収納してから、再びこっちに合流した。
ちなみに、俺が向こうに戻った時からザクを収納して再びここに戻ってくるまでの所要時間、約20秒。
寧ろ、影のゲートで転移してからこっちに合流するまでの方が時間は掛かった。
正直なところ、連邦軍のトレーラーも奪ってきたかったのだが、ホワイトベースとかいうMS運用艦を守るにも、戦力はいる。
だからこそ、トレーラーの方は放っておく事にしたのだ。
ともあれ、そんな訳で軍港に到着すると……すぐに先程の軍人がホワイトベースに連絡を入れ、トレーラーを回収する部隊を出す事になった。
ちなみに、ホワイトベースには俺が予想していた以上に避難民の姿が多い。
俺達以外にも軍人によってここに避難誘導された者がいたのだろう。
ともあれ、一旦ホワイトベースに収容された俺達だったが、これで安全という訳ではない。
いやまぁ、コロニーの崩壊という点では心配いらないが、それとは別にジオン軍の攻撃に対処する必要があるという点では早急に動く必要があった。
「おい、イザーク! ちょっといいか!?」
メリルと共にホワイトベースの中で適当に時間を潰していると、不意にそんな風に声を掛けられる。
声のした方に視線を向けると、そこにいたのはトレーラーの件で俺と話した軍人だった。
……ここに来てから、すぐにさっきの場所のトレーラーを取りに戻っていった筈だけど、一体どうしたんだ?
ともあれ、呼ばれている以上、ここで無視するような真似は出来ないだろう。
通路にまで溢れている避難民を避けながら、俺を呼んでいる軍人の下に向かう。
本当に、予想以上に避難民が入ってきてるな。
SEED世界でも最初はある程度避難民がアークエンジェルの中にいたが、それでもここまで多くはなかった。
正直なところ、メリルと一緒に買い物をした時に買った炊き出し用の巨大な鍋の出番が本当にあるのかもしれないと思ってしまう。
「どうした? 俺に何か用事か?」
「ああ。ちょっと一緒に来てくれ」
「……一緒にって、どこにだ?」
「ブリッジだよ。何でも艦長……正確には、艦長代理がお前を呼んでいるらしい」
今は、俺を呼ぶよりもコロニーの外にいるだろうジオン軍の対処に専念した方がいいと思うんだがな。
とはいえ、ブリッジに俺を呼ぶという事は、まず間違いなく重要な要件なのは間違いない。
それも、恐らく呼んでいるのは艦長代理らしいし。
……にしても、艦長代理? 代理ってことは正式な艦長という訳ではない事を意味する。
そうなると、正式な艦長は一体どうなったんだ?
SEED世界での時の事を考えると、恐らくこれまでのジオン軍の攻撃によって死んだとかか?
あの時も結局本来の艦長は死んで、技術者の筈のマリューが大尉という階級から艦長になったしな。
恐らく、ここで行われているのも同じような事なのだろう。
暫くこのホワイトベースに乗るのであれば、どういう奴が艦長代理をしているのかを見ておくのも面白いだろう。
そんな訳で、俺は軍人の言葉に従って、そのままホワイトベースの通路を移動する。
だが……そうやって移動している間にも感じるのは、やはり避難民の多さだ。
通路にもかなりの数が座り込んでおり、普通に移動するだけでも結構厳しいものがある。
そうなると、この先で色々と厳しくなるのは間違いない。
「これ、本当に大丈夫なのか? 食料とか水とかそういうのもだけど、これだけ人数を詰め込むような真似をすれば、避難民のストレスもかなり問題になると思うけど」
「ああ、その辺は心配いらない。ルナツーに到着したら、下ろす予定になっている」
「あー……うん」
軍人の言葉に、俺はそうやって曖昧な言葉を返す事しか出来ない。
サイド7が攻撃され、コロニーも崩壊した訳ではないが大きな損傷を受けている。
そんな状況で、連邦軍の秘密兵器たるMSとその運用艦がどこに向かうか。
普通に考えれば、ここから一番近い場所となるだろう。
そして、このサイド7から一番近い連邦軍の拠点……いや、そもそも宇宙に残っている拠点で連邦軍の軍事基地と呼べる場所は、ルナツーしかない。
それを考えれば、この軍人の言う事は理解出来るし、一般的に考えて正しいのだろう。
だが……問題なのは、今の状況でルナツーがまだ無事なのか、という事だ。
月に攻めて来た一件や、ルナ・ジオンを侮辱するかのようなあの演説。
あれによってブチ切れたルナ・ジオン軍は、連邦軍に対する制裁の意味も込めてルナツーを攻略中の筈だった。
実際に、既にもうルナツーが攻略されたのか、それともまだ攻略中なのか……あるいは、まだ攻略前なのかは分からないが、ルナ・ジオン軍の戦力を考えれば、ルナツーが持ち堪えられるという選択肢は存在しない。
つまり、ホワイトベースがルナツーに向かっても、ルナツーは既にルナ・ジオン軍に占拠されているか、場合によっては未だに攻略中という可能性もある。
とはいえ、もしルナツーが攻撃されれば、その辺りの情報がホワイトベースに入ってきてもおかしくはない。
それがないという事は……さて、一体どうなってるんだろうな。
もしこれが、シャドウミラーが協力しているのであれば、NジャマーⅡを使って通信を妨害しているという可能性もある。
だが、今回のルナツー攻略作戦は、あくまでもルナ・ジオン軍単独での作戦だ。
そんな風に考えつつ移動し……やがて、ブリッジに繋がる通路と思しき場所に到着する。
そうして中に入ると……
「へぇ」
思わず感心の声を上げたのは、ブリッジの中にアムロの姿があったからだ。
他にも何人か軍人が……いや、軍服を着ていない奴や、軍服を着慣れていない奴も結構多い。
何というか、本当にアークエンジェルを思い出すな。
もっとも、アークエンジェルでキラを含めたヘリオポリスの面々が協力したのは、ヘリオポリスが崩壊した後での話だから、その点ではこっちの方がまだ恵まれているのか。
……あるいは、避難民が溢れている通路とか部屋とかにいたくないと思ったのかもしれないが。
「で? 俺が呼ばれた理由は?」
ブリッジを一瞥してから、その人物……ブリッジにも関わらず、ベッドを持ち込まれ、それに寝ている老人に声を掛ける。
恐らく、この老人がホワイトベースの艦長なのだろう。
そしてベッドの近くにいる若い――それでも今の俺よりは年上だが――男が、艦長代理といったところか。
そんな俺の質問に答えたのは、老人ではなくベッドの隣に立っている若い男の方だった。
「君のおかげで避難民の多くは無事だったと聞いている。まずは、その礼をさせて欲しい」
避難民の多くが無事だったというのは、恐らくザクマシンガンを撃とうとしていたのを止めた事だろう。
あの時はパニックになっていて誰もがそんな余裕はなかったと思うんだが、どうやらそれを見ていた者がいたらしい。
「軍人ならともかく、ただここに住んでいただけの避難民を殺すというのは、あまり面白くなかったからな」
「それでも、君のおかげで助かったのは事実だ」
「……そう言うのなら、大人しく賛辞を受け取るよ。それで、あんたは?」
「私はブライト・ノア。士官候補生だが、現在はこのホワイトベースの艦長代理を務めている」
ブライト・ノア、ね。
多分、この人物がSEED世界で言うマリューの立場になるのだろう。
もっとも、マリューはヘリオポリスの時点で大尉だったのに対して、ブライトは士官候補生という扱いである以上、未だに階級はない。
それこそ少尉とか准尉ですらないのだ。
それに士官候補生という事は、まだ士官学校の教育も完全には終わっていない事を意味し……うん、避難民の多さを考えると、もしかしてホワイトベースは完全に詰んでないか?
実はこれも俺が派手に原作介入した結果だったりしたら、嫌だな。
実際、フラウの一家を含めて避難民達を殺そうとしたザクの攻撃を防いだのだから、ホワイトベースに収容されている避難民の数が原作よりも多いのはほぼ確実だろうし。
「そうか。俺はイザーク・ジュールだ」
「……君と一緒にいた人物は、別の名前で君を呼んでいる、という風に聞いたが?」
そう尋ねてくるブライトだったが、はたしてそれはブラフなのか、本当なのか。
実際にメリルが俺をアクセルと呼んだ事があるのは間違いない以上、完全にブラフであると言い切れないのは痛いよな。
だが、アムロがここにいるという事は、ブラフであるという可能性も決して否定出来ないのも事実。
「何の話だ? 正直なところ、何を言ってるのか、分からないが」
取りあえず、そう惚けておく。
まぁ、ここで実は俺の名前はアクセル・アルマーだと言っても、一般的に知られているアクセル・アルマーとは明らかに違う以上、信じて貰えないとは思うが。
とはいえ、今の俺が10代であるというのもあって、弟くらいには思われる可能性は否定出来ないのだが。
「……まぁ、いい。では、仮にイザークという事にしておこう」
あからさまに疑っている表情のブライトだったが、それ以上追求してこなかったのは助かった。
実際には、追求をするよりも先に色々とやるべき事が多いから、というのがその理由なのだろうが。
「では、イザーク。君の所属について聞かせて欲しい」
「そう聞くって事は、もう分かってるんじゃないのか?」
先程、俺が避難民を助けたという事で礼を言ってきたブライトだ。
そうなれば当然俺がやった行為についても理解しているだろうし、逆に言えば先程の言葉はこの台詞の為の前置きだった、と。そういう風に思ってもいい筈だ。
「そうだ。……君はルナ・ジオンの人間。それも、恐らく軍人。違うか?」
「……さて、どうだろうな。ここではっきりと答えるのは、そっちにとっても色々と不味いだろうから……誤魔化しておくよ」
実際、ルナ・ジオンの人間がこのサイド7にいた……それも無断で入り込んでいたというのが知られると、ルナ・ジオンも不味いが、連邦軍にとっても不祥事的な意味で不味い。
その上、実際には俺はルナ・ジオンじゃなくて、シャドウミラーの人間だし。
……いや、薄々俺の正体を察していながらも、ブライトが俺をシャドウミラーじゃなくてルナ・ジオンの人間と言っているという事は、向こうも結構譲歩していると考えた方がいいのか?
「君は……MSの操縦は、出来るのかね?」
俺にそう尋ねてきたのは、ブライトではなく、その横のベッドに寝ている老人の方だ。
「そうだな。ザク系列の操縦は出来るし、ヅダ系列の操縦も出来る。ドムやグフは操縦した事がないけどな」
向こうがこっちに譲歩しているのだから、こっちも素直に答える。
ヅダを操縦出来ると口にした時点で、俺がルナ・ジオンの人間であるというのは半ば肯定したのと同じだろう。
とはいえ、俺も無条件でそんな事を言った訳ではない。
このような現状でこうしてMSの操縦が出来るのかといった事を聞いてくるという事は、恐らくこのホワイトベースにはMSを操縦出来るパイロットが殆どいないのだろう。
そして、トレーラーを回収したホワイトベースには、恐らくガンダムが他にもあるのか……もしくは、ガンダム以外の別のMSがある可能性がある。
そして連邦軍のMSというのは、基本的にはザクを研究して開発されたものである以上、多少の違いはあっても、基本的操縦系統はザクに準じている筈だ。
そんな中でザクを操縦出来る俺がいるとなれば……向こうが要望してくる事は想像するのも難しくはないだろう。
向こうにしても、半ば俺をルナ・ジオンの関係者であると見なしている以上、自軍のMSの情報が俺に漏れるというのは面白くない出来事の筈だ。
コンピュータにデータの保存とかをしないで開発してきたのだから、その思いはひとしおだろう。
出来るなら、俺をMSに乗せたくないと思ってもおかしくはない。
だが……今ここで俺をMSに乗せて戦力を強化しなければ、MSの情報云々の前にここで死んでしまう。
それだけは、絶対に避けたいのだろう。
そんな俺の予想を示すように……
「イザーク・ジュール、君にMSに乗って貰いたい」
ブライトは俺に向かって、そう告げるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1435
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