魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
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第一部
第5話 小ネタ詰め2
◆ 楽しみなのはやっぱりプレゼント ◆
904「御前等、クリスマスプレゼントって何頼むんだ?」
89「日本の"OCYAZUKE"が食べられるセット」
4「日本の"NINZYA"についての本」
904「俺はパソコンかなー」
89・4「「空気読めなさすぎじゃん」」
904「ヒドイ……って、レンは? 何頼むの?」
100「………………………………………………………………」
89「決まってないんだ! じゃあ、レンくんのプレゼント、みんなで考えよー」
4「そうだね。どう言う物が欲しいとかあるのか?」
100「……あー」
巡回が終了し、気分で房を覗きに来る。
すると、まーた何かで盛り上がっているようだ。
「また何かくっだらない話してんの?」
「あ、丁度良い所に! 琴葉ちゃんも相談に乗ってやってよー!」
また九〇四番。…………まぁ、暇だから相手をしてやろう。書類等は、全て仕上げてきたからな。
「良いけど、何があったの?」
それがねー? と話し始める九〇四番が話し始める。レンのクリスマスプレゼントを皆で悩んでいるようだな。
「うーん……私の話になるけど、最近コップが割れてね。本土に戻るのも面倒臭くて、買いに行く暇が無くて困ってる。アマ○ンでポチってするか、頑張って買いに行くか悩んでる」
「………………………………」
レンがじーっと此方を見ているのだが……流石通称(?)ミステリアスイケメン、レンの考えは読めないなぁ。
「ん? あ。琴葉ちゃん、ありがとー」
「は……? まぁ、役に立ったのなら良いけど…………相談に乗ってやったんだから、脱獄はしないでね。監禁の話、まだ生きてるから」
「「「はーい」」」
よく分からないまま、私はまた暇になっ―――
「よーし脱獄だぁっ!!」
「九〇四番、貴様ぁぁぁぁあああああ!!!!」
る事は無いらしい。
その後、四人は監禁できる設備が全て整えられた房へ放り込まれたとか。
◆ 勝負 ◆
脱獄した四人を捕まえて並べてシバいた後、監禁用の房内はすぐに賑わっていた。
904「ねー、レンー」
100「……何だ?」
904「じゃんけんぽん!!(パー)」
100「(グー)……俺の負けか」
904「もう一回! じゃんけんぽん!(グー)」
100「(チョキ)…………何故勝てない」
904「ははははっ! もう一回! じゃんけんぽん!(グー)」
100「(チョキ)……………………」
904「ありがとねー!」
100「待て……勝ち逃げさせて堪るか。次は俺が勝つから」
89「あれ、レンくんが珍しくやる気出してる」
4「何か、プレゼントを決めたことで吹っ切れたんだろう」
100「じゃんけんぽん!(パー)」
904「(グー)なっ……!! 勝ち逃げしないでね!? じゃんけんぽん!!(チョキ)」
100「(パー)ぐっ……」
これが続いた。そろそろ三十戦はしたのではないだろうか。見ている私、八九番、四番は完全に飽きて、三人で話を始める事になってしまった。
89「これさー、横から『エクスプロージョン』!! って行けば終わるかなぁ?」
4「終わらないだろうな」
「だろうな」
89「えー? じゃあ、『ハハッ! ぼく、ミッ○」
「アウトォォォオオオオ!!!!」
89「『ぼく、ド○エ」
4「止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ」
89「『○ムロ」
「だぁぁぁぁぁああああああ!!」
89「『ぼく、アン○」
4「ストップストップストップストップストップ」
が、じゃんけんよりこっちの方が疲れるらしい。
と言うか、何で囚人と喋っているんだ……主任看守部長としての恥…………
だけど伏せ字と消音は常備しておこう。房に立ち寄る気満々と言う訳ではないけど。
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