ドリトル先生と日本の鉄道
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第二幕その六
「ですから今日もです」
「楽しんでだね」
「お仕事をします」
「いいね、しかしここは観光スポットでもあるから」
「動物園や植物園と一緒ですからね」
学園の中の他の施設と同じなのです、この鉄道博物館は。
「ですから」
「夏はだね」
「観光客も多くて」
それでというのです。
「いつも以上に頑張れます」
「そうなんだね、今のお仕事が本当に好きなんだね」
「何しろ子供の頃から鉄道が好きで」
「それでなんだ」
「鉄道に囲まれてのお仕事ですからね」
大好きなそれにとです、館員さんは先生に目を輝かせてお話しました。
「凄く嬉しいですよ」
「それは何よりだね。好きなことを仕事に出来たら」
「最高ですよね」
「しかもそれが自分に向いていたらね」
「向いている向いていないは考えたことがないです」
それはというのです。
「鉄道を見られてその中でいられたら」
「いいと思うからなんだ」
「自然と他の人にも説明出来ますし」
つまりお客さん達にもです。
「いいんです」
「そうなんだね」
「先生に鉄道のことでお話は、それはいいですね」
館員さんは先生の学識のことを考えて述べました。
「別に」
「うん、鉄道のこともね」
「論文を書かれたこともありましたね」
「僕なりに学んできたからね」
鉄道のことをです。
「だからね」
「それで、ですね」
「うん、いいよ」
こちらのことはというのです。
「僕達は僕達で回らせてもらうよ」
「それでは」
「うん、行って来るよ」
先生は館員さんににこりと笑ってお話をしてそしてでした、動物の皆と一緒に博物館の中を巡ることにしました。
そしてその中で、でした。
先生は昭和の頃の最初の新幹線を見てです、目を細めさせました。
「ううん、確かに古いデザインだけれど」
「いいよね」
「このデザインとカラーリングがね」
「本当にいいね」
動物の皆もこう言います。
「速くて揺れないだけじゃないね」
「当時の日本の最新の鉄道技術が集められているだけじゃなくて」
「この外観もいいのよね」
「新幹線は当時から」
「そうだね、これだけのものが前の東京オリンピックの頃にあったなんて」
それこそと言うのでした。
「凄いことだよ」
「当時日本はまだまだだったよね」
「成長途中だったんだよね」
「その中でこれだけのものが出来たんだ」
「復興してからすぐに」
「昭和三十年位までには復興が完成して発展に向かっていてね」
先生は皆にお話しました。
「東京オリンピックの頃には発展のその中にあったけれど」
「その中でだね」
「この新幹線も出来たんだね」
「これだけのものが」
「そうだよ。今でもこれだけのものはね」
昭和の新幹線はというのです。
「作って運用出来る国はね」
「そうそうないかな」
「この時の新幹線も」
「日本にとっては結構昔のものでも」
「そうだと思うよ、昭和の中期にこれだけのものが出来たんだ」
まさにと言うのでした。
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