ポケットモンスター”ジェネシス”the next
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第2話
「改めて私はエリ、10歳。この子はイーブイ。2日前に生まれたばかりなんだ。よろしくね」
<ブイー>
イーブイもよろしくと言うように手を上げて鳴く。
「しかし、≪イナズマジャパンの勝利のプリンセス≫と言われたあなたが別世界からトリップしていたとは」
「私も、まさかみんなが1度生涯終えたとは思わなかった」
こっちじゃ、みんなと別れてからまだ10日しかたってないのに。
<ジュル>
「!?な、なに」
情報を照らし合わせていると。鋭い視線を感じ全員がその方向を見る
そこにいたのは警戒心むき出しのジュカインだった。つまりみんなにとって1番会いたくなかった相手である。
異様な雰囲気である。
「(そっか、ここはジュカインが普段鍛錬している場所に近かったっけ、それに気づかなかったうちのミス。だけどみんなは危険な人たちじゃない。それをわかってもらわなきゃ)ジュカイン!!この人たちは危険な人たちじゃない!お願い!責任は私がとるから!!」
ジュカインは何も言わない
エリのことはマスターの意向もあって大切にしてきた。だけどやはりマスターが第一になるから見知らぬ人を大勢この場所ですきにさせることに警戒した
ジュカインがこちらを警戒していることはその場にいる全員が感じ取っていた。
「あのポケモンかなり警戒してるな。」
「だが、襲ってはこない。」
「エリからいろんなポケモンのことは聞いてたけどな」
「でもあのポケモン。オーラが違う。相当強いな」
後ろでは鬼道と豪炎寺が小さい声で話す。
その間にも説得は続く
ポーン
<ゴロー>
<キルゥ>
<ライガッ>
「みんな!!」
エリのポケモンで同じようにトリップしたことがあるミズゴロウ・キルリア・ラクライも説得を始める
<フォー>
「!?ヨルノズク!!」
今度は頭上でヨルノズクが旋回をし近くの木の枝にとまった
<フォーフォフォフォ>
<ジュ、ジュルジュジュジュルジュ>
<フォフォフォフォフォ、フォフォッ>
<・・・・・・ジュル>
ヨルノズクとジュカインが何やら話している。おそらくどうするのかという話し合いだろう。
「エリ・・・・・」
風丸が心配そうにエリを呼ぶ
「・・・・・ヨルノズクはポケモンの中で一番賢いといわれているの。だから大丈夫」
少し待つ
<フォフォフォフォー>
「ヨルノズク!!」
じっと見つめて先を示す。
「ついて来いって?」
そしてジュカインを見る
<ジュル>
ジュカインはそっぽを向いている。警戒しながらも先ほどの様な鋭い視線は感じなくなっていた
「ありがとう!!ジュカイン!!みんな!!行きましょ!!」
そう円堂たちにも伝える。
そのころ
<ピーカ>
『お疲れ、どうだった?』
<ピカピカチュウ>
<どうやら何とかなったらしいな>
『あぁ、よかった。ならここに来るまでに準備しなきゃな』
みんな。手伝ってくれるか。
そういって奥に戻っていった。
____________
「そういや、ここはどこなんだ」
「ま、簡単に言えば師匠の持ち物移動式別荘マスターズギャラクシー号だね。」
「師匠って前から話に出ていた人だよな。こんな広い場所持っているなんて師匠何者なんだ?」
「ポケモンマスターなんだよ!!」
「ポケモンマスターって?」
「えーと、ポケモントレーナーの頂点に立つ人で要するに一番強い人!!」
ヨルノズクもジュカインも師匠のポケモンなんだよ
嬉しそうに話すエリの姿を見て顔を綻ばす。それにしても
「ポケモンマスターのポケモンだったわけか・・・・・」
道理で強いはずだ。
歩く度に景色が変わる。見たことがないポケモンたちに全員興奮しっぱなしだ。
そしてさらに歩くと
「あ、あれって!!」
目の前に広がっていたのは青く広い海だった。
「ここは庭じゃなかったのか」
「そう、今私たちのいる場所は船の甲板だよ!」
海を見てやはり動き出す人が1人いる。
「くぅー!!やっぱり海を見てたら泳ぎたくなってきたぁ!!よしここから飛び込んで」
「やめてください!!」
鋼波が飛び込もうとするのを立向居が必死に止める。なんでだよ!!なんでもです!暴れる鋼波を服引っ張って止める立向居。どんどん引きずられていく立向居をさすがに哀れに思ったのか壁山が助け船を出す。
「相変わらずっスね。」ヒョイ
「壁山君、ありがとうございます」
「さすがにここではやめといたほうが良いだろう。」
「なんでだよ!!」
「よく考えてみろ。ここがポケモンマスターの所有物なら事情があったとはいえ俺たちは土足で上がったということだ。そして、マスターのポケモンたちに合わせてもらう許可が出たんだ。ならまず俺たちがやるべきことはポケモンマスターでありエリの師匠だという人に挨拶することじゃないか」
「うぐっ」
「確かに。」
「まだ知り合ったわけじゃないけど今後のためにも礼儀は必要だと思うよ”親しき中にも礼儀あり”ってね」
緑川がことわざでしめた。
とその時だった。
ビュゥゥゥゥゥゥゥ
突然突風が吹いた。
「あ!!」
「信助!!」
風にあおられた信助の体は浮き上がり甲板の外に投げ出されてしまった。
「大変!!キルリ<ピジョーーーーーー!!>!?」
突如大きな影が覆う。その影は一瞬にして過ぎ去り気づけは再び戻ってきていた背中に信助を乗せて
そして地面に降ろす
「ピジョット!!ありがとう!」
「ピジョットって言うんだ!!助けてくれてありがとう!」
「俺からも礼を言う。仲間を助けてくれてありがとう」
「「「「「「 ありがとう!! 」」」」」」
<ピジョピジョッ>
どういたしましてというかのように挨拶をしすぐに飛び去っていった。飛び去った方向を見ると今の風で小柄なポケモンがあおられているのが分かる。
<フォー>
この事態に気づきヨルノズクも飛んでいった。
他にもたくさんの鳥ポケモンが救出に向かった
「うん。また突風吹くと危ないから奥に行こう」
ヨルノズクは不在だがその場を離れる。
「でもピジョットは早かったな!!」
未だに興奮している信助
「あのピジョットも師匠のポケモンだよ。すっごいスピードあるんだ」
歩き始めて数分。
「エリちゃん、あれは」
秋が示す方向にはドーム状の建物が見える
「あれは、ギャラクシーバトルスタジアムだよっ」
「ほぅバトルというからには専用スタジアムなんだな」
「うん。私もお気に入りな場所。後で案内する」
そして、扉が見えてきた。その前には・・・・・
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