おぢばにおかえり
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第四十七話 合格発表その八
私に笑って言うのでした。
「結婚しなさいね」
「何でそうなるのよ」
「ああしたちょっとやんちゃな感じの子はいい子になるの」
いい会長さんにというのです。
「真面目な子もいいしね」
「やんちゃだといいの?」
「やんちゃなことから人生、人間をわかっていくから」
だからだというのです。
「いいのよ」
「そうなの」
「千里は真面目過ぎるからああした子と一緒にいるといいのよ」
「やんちゃなことを勉強出来るからなの?」
「そういうことよ。あと受験合格出来たらいいけれど」
ここでまた受験のことを言ってきたお母さんでした。
「落ちたら落ちたらでね」
「落ち込まないでっていうのね」
「そう、次のことを考えてね」
「今回推薦だから落ちても」
本当にそうなってもです。
「また受けるけれど」
「今度は三月ね」
「そうするつもりだけれど」
「若しそれも落ちてもね」
それでもというのです。
「別にいいと思って」
「割り切るの?」
「これがたんのうというのかしら」
こう言ったお母さんでした。
「そうしたものと思ってね」
「やっていくといいうのね」
「そう、とにかく落ちてもね」
例えそうなってもというのです。
「落ち込まないで別の道を進むのよ」
「どうしてもおみちのことを勉強させてもらうし」
「そのことは変らないでしょ」
「そうね、言われてみれば」
大学に合格してもしなくてもです。
「それならね」
「落ち込まないですぐに別の道ね」
「そうしてね」
「わかったわ」
私はこう答えてそうしてでした。
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