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オズのエリカ

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第八幕その三

「ここまで」
「ええ、そうなるわ」
「それじゃあ私達は歩いて行くから」
「かかしさん達を待たせてしまうわね」
「ここは急いで行かないと駄目ね」
「そうね」
 それならと応えたアンでした、それですぐにグリンダのところに行ってすぐに出るということを告げるとです。
 グリンダはすぐにです、一行に言いました。
「じゃあヘリコプターを出すわ」
「オズの国のなの」
「ええ、それに乗ってね」
 そうしてというのです。
「すぐに国を建てる場所に行って」
「そうしていいんですか」
「ええ、ヘリなら気球より速く進めるわね」
「はい、そうですね」
「だからむしろね」
「かかしさんと樵さんよりもですね」
「現地に行って」
 グリンダはアンにさらにお話しました。
「そのうえでね」
「かかしさん達をお迎えすればいいですね」
「そうしましょう」
 是非にとです、こう言ってでした。
 グリンダは一行を宮殿のお庭に案内しました、するとそこにはもう前後にヘリローターがある長い形の赤いヘリコプターがありました。
 そのヘリコプターを見てです、ジョージが言いました。
「アメリカにこうしたヘリがありますね」
「そうよね」
「大勢の人を乗せる為のものですね」
「何十人も乗せられるヘリなの」
「だから僕達もですね」
「そう、楽に乗せられてね」
「現地まですぐですね」
「そうよ、それで現地に着いたら」
 それでというのです。
「その場所に降りてね」
「後はかかしさんと樵さんを待つだけですね」
「そうなるわ」
「じゃあ待つ間はね」
 エリカがここで言うことはといいますと。
「御飯食べて寝ていればいいのね」
「現地調査はしないの?」
「一切不要よ」
 エリカはアンにすぐに言いました。
「もうわかっているから」
「やっぱりそう言うのね」
「わかっていることでそこから何をわかれっていうのよ」
「もう不要っていうのね」
「それもよくわかっているのよ」 
 普通にわかっているだけでないというのです。
「だったら見て回る必要ないでしょ」
「それで食べて寝るのね」
「あんた達は適当にやっておいて」
「適当になの」
「そう、やっておいて」
「ううん、じゃあ僕達は」
 ここで言ったのはジョージでした。
「現地を見て回ろうかな」
「それがいいね」
「僕達はエリカ程知らないし、あの辺りは」
「言ったことはあるけれど」
「何度でもないから」
「そう、だからね」
 それでとです、ジョージは他の子供達にも言いました。
「見て回ろうね」
「それがいいね」
「どんな場所なのか」
「そうしてね」
「建国を考える為に見て回りましょう」
「うん、そうしたらいいと思うよ」
「君達はまだあの辺りは詳しくないと思っているならね」
 臆病ライオンと腹ペコタイガーが応えました。 
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