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オズのエリカ

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第八幕その二

「考えて見てもいいんじゃないかな」
「いいのよ、私の直感はね」
 まさにとです、エリカは五人にも言いました。
「ここでって言ってるから」
「いいんだ」
「そうよ、しかもこの場所なら」
 地図のその場所をさらに見つつこうも言ったのでした。
「私何度も言ってわかるし」
「知っているんだ」
「そうよ、よくね」 
 実にというのです。
「現場のこともわかってるし」
「そのこともあってなんだ」
「ここにしようって言ったの」
「そうだったのね」
「私もオズの国中を冒険してきたから」
 ドロシー達と一緒にです、エリカもオズの国に長い間いてすっかりオズの国全体について詳しくなっているのです。
「それでなのよ」
「この辺りにも行ったことがあってなんだ」
「何度も行ってよ」
 それこそというのです。
「よく知ってるわ」
「それで現地調査も」
「既に何度もしているのと同じよ」
 まさにというのです。
「私はね」
「そのこともあってなんだ」
「わかったのよ、じゃあね」
「今度は現地に移ってなんだ」
「建国に入りましょう」
 実際のそれにというのです。
「そうしましょう」
「ううん、もうそこまで決まるなんて」
「何言ってるの、これからよ」
「大変なのは」
「違うわ、楽しいのよ」
 大変ではなくとです、ジョージのその言葉ははっきりと訂正したエリカでした。
「これからのこともね」
「ああ、建国はだね」
「そう、楽しいものよ」
「そうなるんだ」
「そうよ、大変って何が大変よ」
 それこそというのです。
「全然よ」
「そう言う根拠は何かな」
「私がそう思っているからよ」
 だからだというのです。
「楽しいのよ」
「エリカがそう思うかなんだ」
「私が楽しいと思えば楽しくてね」
 エリカは丁度自分のまん前に座っているジョージに前足を動かさせつつそうしてさらにお話しました。
「面倒臭いと思えば面倒臭くて」
「大変だって思えばなんだ」
「大変よ、けれど私は楽しんでるから」
「それでだね」
「そうよ、楽しんで」
「そうして建国していくんだ」
「そうするわ、じゃあ早速現地に行きましょう」
 エリカはジョージだけでなく皆にも言いました。
「そうしましょう」
「わかったわ、じゃあ今からね」
 アンがエリカに応えました。
「かかしさんと樵さんに連絡するわね」
「現地で落ち合うのね」
「ええ、そうなる様にするわ」
 こう言ってでした、アンは携帯を出してかかしと樵に連絡をしました。するとすぐにメールが帰ってきました。
「あっ、これは」
「どうかしたの?」
「かかしさん達は気球で来るって言ってるわ」
「お空からなの」
「メールでのお返事でそうきたわ」
「じゃあすぐに来るわね」
 それならとです、エリカも応えます。 
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